名鉄岐阜駅【岐阜県】(名鉄名古屋本線、各務原線。2017年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
岐阜県の県庁所在地・岐阜市の中心市街地南寄りに位置する名鉄名古屋本線と名鉄各務原線のターミナル駅で、路線ごとに駅舎・ホームが独立している
名鉄岐阜駅 (めいてつぎふえき。MEITETSU GIFU Station) です。
 
尚、名古屋本線駅→各務原線駅の順に紹介していきます。
 
 
駅名
名鉄岐阜駅 (NH 60)
 
所在地
岐阜県岐阜市 
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:名古屋本線各務原線  
 
隣の駅
名鉄名古屋本線 
豊橋方………加納駅  
 
名鉄各務原線
新鵜沼方……田神駅  
 
乗換可能駅
JR東海:東海道本線高山本線……岐阜駅まで徒歩10分
 
訪問・撮影時
2017年12月
 
 

名鉄岐阜駅は名古屋本線の駅と各務原線の駅がそれぞれ独立しており、各路線ごとにホームと駅舎・駅ビルが設けられています。
両路線とも終端構造で、レールは繋がっていません。但し、双方の駅舎は改札内外の連絡通路で結ばれていて、乗換はさほど苦になりません。
左の大きな駅ビルは各務原線駅舎で、「ロフト」が入居しています。1階に改札口があります。
そして右のガラス張りの建物は2階建ての名古屋本線駅舎で、2階に改札口があります。
改札内で両路線のホームを行き来可能ですが、一応、乗車前に行先に応じた駅舎を選択して下さい。
そして、名鉄岐阜駅には駅前広場が整備されていません。両駅舎の間にあるスペースはタクシー専用のスペースです。
バス停留所は名古屋本線駅舎右側(南)にある岐阜バスターミナルおよび左右方向に延びる(国道157号線)沿いに設けられています。
写真は名鉄岐阜駅前交差点より東を望む。
 
 

名古屋本線の駅舎です。東を望む。
以前は駅ビルがあり、駅舎と新岐阜百貨店が入居していましたが、新岐阜百貨店は2005年に閉店となり、その後駅ビルが取り壊されて2階建ての駅舎が造られました。
駅舎北側2階に中央改札口があり、南側は商業施設「ECT(イクト)」になっています(スーパー「パレマルシェ」などが入居)。
但し、岐南~名鉄岐阜間の高架化の計画もあるため、暫定的な駅舎になっています。名鉄岐阜駅は現状でも高架駅ですが、改良される可能性があり、その際は新たな駅ビルが建てられるかもしれません。
駅外と改札口の間は階段・上下方向エスカレーター、エレベーターで結ばれていて、バリアフリーに対応しています。
また、駅舎は南北方向に延びる長良橋通りの東側に面しています。
尚、2005年までは長良橋通り上に名鉄岐阜市内線(軌道線。路面電車)の新岐阜駅前駅がありました。
 
 

名鉄岐阜駅前交差点より南を望む。
左手に名古屋本線の駅舎があり、左前方に商業施設「ECT(イクト)」と岐阜バスターミナルがあります。
手前(北)~奥(南)の道路は長良橋通りで、沿道(右側)にはビルが立ち並んでいて、商店も多く見られます。
右側への路地を入ると繊維問屋街なのですが、居酒屋などの飲食店も多いです。
そして、長良橋通りを前方(南)へ約400m進むとJR線の岐阜駅に到達します。徒歩圏内ですが乗換はやや不便です。
また、以前は名鉄岐阜市内線が岐阜駅前電停まで延びていました。
 
 

名鉄岐阜駅前交差点より北を望む。
右後方に名古屋本線の駅舎があります。そして右側に各務原線の駅舎があります。
手前(南)~奥(北)の道路は長良橋通りで、沿道にはビルが立ち並んでいて、商店街が形成されています。
そして、長良橋通りを前方(北)へ約600m進むと岐阜随一の繁華街である柳ヶ瀬(柳ケ瀬)に到達します。
美川憲一さんのヒット曲「柳ヶ瀬ブルース」の舞台で、以前は繁栄していましたが、1990年代以降は相次ぐ郊外型店舗のオープンや名鉄岐阜市内線の廃線などにより衰退してしまいました…。
また、以前は名鉄岐阜市内線が柳ヶ瀬地区を経由して、長良地区や忠節(揖斐線の起点駅)まで延びていました。
 
 

名古屋本線駅舎2階にある中央改札口です。南東を望む。
後方に1階とを結ぶ階段・上下方向ES・EVがあります。そして左前方には各務原線駅ビル2階とを結ぶ改札外連絡通路が延びています。右側には「ECT(イクト)」の連絡口があります。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が6通路あり、一番左が幅広通路です。自動改札機の左にはカウンター形式の有人通路があります。
改札口の左側には窓口(定期券、ミューチケットを購入可能)があります。改札口の右手前と写真左側には自動券売機があり、改札内には自動精算機と精算所があります(いずれもICカードチャージ可能)。
そして改札の先は名古屋本線ホームで、若干傾斜していますが段差なく結ばれています。改札内左側には各務原線ホームおよび東改札口とを結ぶ連絡通路が延びています(階段・EV併設)。
トイレ・多機能トイレは改札内にあります。
コンビニは改札外1階に「ファミリーマート エスタシオ」があり、改札を入って左手にもミニコンビニ「ファミリーマート エスタシオ」があります。
左後方には「名鉄観光」とドラッグストアがあります。
 
 

改札を入って左手には各務原線ホーム・東改札口とを結ぶ連絡通路が延びています。
各務原線ホームは1階にあります。突き当たりにエレベーターがあり、突き当たりの右には階段があります。
手前左側にはミニコンビニ「ファミリーマート エスタシオ」があります。
左が中央改札口、右が名古屋本線ホームです。
 
 

名古屋本線2番線に設置されている吊下式駅名標です。撮影した2017年当時は電照式でしたが、後に非電照式へと取り替えられました。
名鉄標準のデザインで、隣駅部分にも英語表記(ローマ字表記)がある新タイプです。
また、駅ナンバリングも併記されています (NH 60)。
名鉄岐阜駅は名古屋本線の終着駅なので「NH」シリーズのラストナンバーになっています。
駅ナンバリング部分には名古屋本線のラインカラーである名鉄スカーレット(名鉄電車の赤色)が使用されています。
尚、駅ナンバリングの「NH」ですが、名古屋本線を意味しています。「N」は名古屋、「H」は本線です。
 
 

名古屋本線は頭端式ホーム2面4線の高架構造で、概ね南北方向にホームが延びています。
右ホーム(西)が右から1番線、2番線の順、左ホーム(東)が右から3番線、4番線の順で、いずれも名古屋本線上り名鉄名古屋・豊橋・中部国際空港方面です。
種別・行先などでホームは固定されていませんが、優等列車が1・2番線を、普通列車が3・4番線を多用する傾向が見られます。4番線にミュースカイと一部特別車特急・快速特急は入線しません。
ホーム有効長は全番線とも8両分で、ホームドアはありません。ホーム幅は広くもなく狭くもないですが、先端の豊橋方(奥)は狭くなっています。
上屋は各ホームとも終端方(手前側)の6.5両分に設置されています。一部の支柱に古レールが使用されています。8両編成の豊橋方1両目と2両目一部が雨ざらしになります。8両編成の特急・快速特急ですと特別車の大半の扉が雨ざらしになりますので注意が必要です。
各ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。1・2番線の終端部改札前にはトイレ・多機能トイレと空調完備の待合室があります。
そして後方には中央改札口が、左後方には各務原線ホーム・東改札口とを結ぶ連絡通路があります。
写真は3番線より豊橋方を望む。
 
 

こちらは3番線より終端方を望む。左から1番線~4番線の順です。
各ホームとも豊橋方は狭くなっていて、上屋もありません。
そして改札口は終端部にしかなく、後方車両に乗っていると下車時は改札が遠いです。
 
 

 

3番線より豊橋方を望む。
この先、すぐに4線が収束して単線になり、JR東海道本線・高山本線をアンダークロスすると複線になります。
歴史的経緯によりこの部分のみ単線になっていますが、この部分は元々、地平を走っていた国鉄線(JR線)を跨ぐ陸橋でした。尚、陸橋は複線分の路盤があるように見えますが、戦前の低規格な車両限界に対応した幅なので、車両が大型化された今は橋梁そのものを取り替えなければ複線化できません。また、JR線の高架化時に名鉄の陸橋のすぐ両側に橋脚が建てられたため、ここの複線化が無理という論調もありますが、一応、橋脚間は複線分の幅が確保されています。但し複線化するには陸橋の交換が条件です。
 
複線になった後は左へカーブして地平区間になり、古い住宅街の中を東南東へ走ると加納駅へと至ります。
 
 

2番線より終端方を望む。
終端部に立派な油圧緩衝式車止めがありますが、2003年に当駅でオーバーランによる脱線事故が発生したため、車止めが取り替えられました。
また、車止めの先には中央改札口があり、右手には各務原線ホーム・東改札口とを結ぶ連絡通路があります。
余談ですが、私が子供の頃は「名古屋本線が地下線で柳ヶ瀬まで延びていれば…」と妄想していましたが、今になって柳ヶ瀬まで延伸するメリットはありませんね…。
 
 

 

こちらは各務原線の東口駅舎です。東を望む。
2000年に開業した駅ビル「名鉄長住町ビル」の右側(上写真右奥の「Meitetsu」の看板の建物)の1階に駅舎・改札口があります。
東口駅舎と「名鉄長住町ビル」は1階で繋がっています。
駅外と駅舎内の間に段差がありますが、階段とスロープで解消しています(スロープは「名鉄長住町ビル」経由)。
「名鉄長住町ビル」には「岐阜ロフト」が入居していて、立体駐車場もあります。ビルのエントランスは「ポポロ広場」と名付けられています。
2階フロアは連絡通路で名古屋本線の中央改札口と繋がっています。駅外と2階の間は階段・上下方向ES・EVで結ばれています。
尚、東口にも駅前広場はありません。手前のロータリーはタクシー乗り場です。
右側には名古屋本線の駅舎があり、左側には名鉄岐阜駅前交差点があります。
 
 

東口前より北西を望む。後方に東口駅舎があり、右側に「名鉄長住町ビル」があります。
正面にタクシー用ロータリー、左手に名古屋本線の駅舎があり、写真奥に名鉄岐阜駅前交差点があります。その先にあるビルは岐阜を地盤とする十六銀行の本店です。
また、後方には細い道路が南東方向へ延びています。名古屋本線と各務原線を結ぶ改札内外の連絡通路をくぐった先には「ダイエー」がありましたが閉店となり、建屋は解体されてマンションが建設されました。
そして、名鉄岐阜駅前交差点の南西角(十六銀行本店の右側)には以前、「岐阜パルコ」がありました。こちらもビルは解体され、跡地は駐車場になっています。
 
 

長住町2交差点より東を望む。
右手に「名鉄長住町ビル」と東口駅舎があり、後方に名鉄岐阜駅前交差点があります。
駅東側も市街地で、奥へ延びる幹線道路沿いにはビルが立ち並んでいて商店も多いです。子供の頃、友人にこの通り沿いにあったアニメショップ「ペーパームーン」に連れて行かれた事があります。
また、この通りには以前、名鉄岐阜市内線と各務原線を結ぶ連絡線が敷設されていて、すぐ先で右へ曲がり、「名鉄長住町ビル」の場所を横切って各務原線7番線(美濃町線直通列車用線路)と接続していました。そして、その少し先の左側には600V線区の旧・岐阜工場がありました(おそらく現・岐阜中央郵便局の場所。後に市ノ坪へ移転)。
 
 

 

各務原線東口駅舎1階にある東改札口です。南東を望む。
後方に出入口(階段)があり、左が「名鉄長住町ビル(ロフトなど)」、スロープ出入口方面です。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が5通路あり、左側2通路がICカード専用通路、窓口に面した右端が幅広通路です。幅広通路は有人通路を兼ねています。
改札口の右手前には窓口(ミューチケットを購入可能)と自動券売機があります。改札内には精算所がありますが、自動精算機はありませんので注意が必要です(自動券売機と精算窓口でICカードチャージ可能)。
そして改札の先は各務原線ホームですが、改札口との間に段差はなく、バリアフリーに対応しています。
トイレは改札を通って右側にあります。但し、多機能トイレは名古屋本線改札内にしかありません。
改札の先の右側には高架にある名古屋本線ホームとを結ぶ連絡通路が延びています(2階との間は階段・エレベーターが設置されています)。
コンビニは改札の手前左側(改札外)に「ファミリーマート エスタシオ」があります。各務原線改札内にはありません。
また、「ファミマ」の位置には以前、美濃町線用の改札口があり、その先にあった7番線ホームに通じていました。各務原線・名古屋本線との中間改札口もありました。
 
 

各務原線5番線に設置されている吊下式駅名標です。非電照式です。
名鉄標準のデザインで、隣駅部分にも英語表記(ローマ字表記)がある新タイプです。
尚、駅ナンバリングは名古屋本線の「NH 60」が使用されています。
名鉄において、複数路線が乗り入れる駅では本線格の路線の駅番号のみが適用されます。
 
 

各務原線は頭端式ホーム1面2線の地平構造で、東西方向にホームが延びています。名古屋本線とはレールは繋がっていません。
 
番線は名古屋本線の続番です。右(南)が5番線、左(北)が6番線で、ともに下り新鵜沼・犬山方面です。種別や行先による番線の使い分けはありません。ゆえに、手前の柱には先発列車と途中の新那加駅から急行になるかどうかを表示する案内板が置かれています。サボを掛ける方式で、今になってもアナログなシステムが残っています。
6番線の左にはホームのない7番線があり、留置線として使用されていますが、かつてはこの場所に美濃町線直通電車用の低床ホームがありました。2005年に岐阜地区600V線区が全廃後、ホームは撤去され、線路は各務原線の留置線に転用されました。
 
各務原線のホーム有効長は6両分で、ホームドアはありません。ホーム幅は手前の終端方は広いですが、先端の新鵜沼方へ進むごとに狭くなります。ホームは一升瓶に似たような形状です。
上屋は終端方の4両分に設置されています。ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。
後方には東口改札口があり、右手前には名古屋本線ホームに通じる連絡通路があります。
写真は6番線より新鵜沼方を望む。
 
 

こちらは新鵜沼方のホーム先端部より終端方を望む。
先端部は阪神の春日野道駅(旧)、阪急の中津駅・春日野道駅よりも狭く、東武の浅草駅先端部といい勝負です。狭すぎます…。
左から5番線、6番線、7番線の順で、かつては7番線の右カーブ地点で岐阜市内線との連絡線が右へ分かれていました。
そして、左側の立体駐車場やマンションの部分には以前「ダイエー岐阜店」がありました。
 
 

6番線より新鵜沼方を望む。すぐ先に踏切があるため、これ以上ホームを延伸できません。踏切の先で7番線が6番線に合流し、左カーブの先には両渡り線があります。
この先、左へ右へ蛇行を繰り返しながら住宅街の中を東へ走ると田神駅へと至ります。以前は田神駅の前で高山本線から分岐した専売公社岐阜工場(当時)の専用線と平面交差していました。
 
 

6番線より終端方を望む。右が6番線でさらに右には7番線があり、飲料自動販売機の左には5番線があります。
各番線とも駅舎の手前に車止めがあります。前方には東改札口があります。左の階段を上がると名古屋本線ホームです(EVは奥にあります)。
右手には美濃町線7番線ホームの痕跡が少しだけ残っています。当時はスロープでしたが、ホーム撤去後に管理用の階段が設置されました。
 
 
あとがき
私が名鉄岐阜駅で下車(乗車)したのは子供時代に数え切れないほどあり、乗りつぶしを始めた1999年以降も何度もあります。中でも2017年は名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。駅は名古屋本線と各務原線で分離されていますが、改札内外の連絡通路で繋がっています。また、以前は名古屋本線側に新岐阜百貨店がありましたが、いつの間にか跡形もなくなってしまいましたね…。駅前も昔は新岐阜百貨店の他にダイエー、ジャスコ、パルコがありましたが、全てなくなっています…。また、路面電車の岐阜市内線も廃止となり、中心市街地は元気がありませんね…。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、東海道本線下りに乗り換えて岐阜駅下車すぐです。名鉄で現地入りする場合は名鉄名古屋駅または名鉄一宮駅から名古屋本線の下り特急・名鉄岐阜行きに乗車して終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問できます。
一方、大阪からは東海道新幹線or在来線で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。東海道本線で訪問の際は岐阜駅で下車すぐです。こちらもじゅうぶん日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅構内や駅前にコンビニがあり、飲食店も駅前やJR線の岐阜駅に気軽に入れるチェーン店を含めて多数あります。事前に用意しなくても大丈夫です。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄名古屋本線および名鉄各務原線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は名鉄岐阜駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:名鉄のHP、「路面電車と岐阜の街」、Google地図、Wikipedia)