木曽川堤駅【愛知県】(名鉄名古屋本線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛知県一宮市の北西端、岐阜県との県境近くに広がる郊外の住宅地に位置する名鉄名古屋本線の駅で、文字通り木曽川の堤防沿いに駅が設置されている
木曽川堤駅 (きそがわづつみえき。KISOGAWA-ZUTSUMI Station) です。
 
 
駅名
木曽川堤駅 (NH 55)
 
所在地
愛知県一宮市  
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:名古屋本線  
 
隣の駅
豊橋方…………黒田駅  
名鉄岐阜方……笠松駅 (岐阜県)  
 
訪問・撮影時
2019年1月
 
 

木曽川堤駅は地上駅ですが、木曽川を渡るために堤防と同じレベルの高さの築堤上に駅・ホームがあります。そのため、築堤下から見たら高架駅と同じような外観であり、現に築堤区間では名鉄線が道路をオーバーパスしています。
各ホームの名鉄岐阜方(北西側)にそれぞれ駅舎が設置されています。
踏切を挟んで手前(南西)が下り名鉄岐阜方面1番線ホームに面した西駅舎で、奥(北東)が上り名鉄名古屋・豊橋方面2番線ホームに面した東駅舎です。
改札内に跨線橋などの連絡通路がないため、行先に応じた駅舎・改札を選択する必要があります。
駅舎のすぐ北西に踏切があるため、西側駅舎と東側駅舎の間の移動は比較的容易です。
どちらの駅舎も名鉄で広く普及しているカマボコ屋根の簡易駅舎となっていますが、堤防用地のが狭いため細長い形状になっています。出入口に段差はありません。
また、木曽川堤駅は元々無人駅で、駅舎すらありませんでしたが、駅集中管理システムの導入と簡易駅舎建設は遅れました。これは当駅が木曽川の堤防の上にあるため、施設を建設する際の様々な条件や制約があったからです。また、堤防の改良工事が行われていた事も遅れた理由です(Wikipediaより)。
 
こちらは下り線側の西駅舎です。駅舎はホームからやや離れており、駅舎とホームの間は屋根付きの通路(段差なし)で結ばれています。
駅舎への進入路は、右側にある堤防下からの階段、後方(堤防道路に接続)、左前方(踏切前で堤防道路に接続)の3ヶ所です。車いすが確実に通れるルートは踏切前のみです。
また、駅前広場は整備されていませんが、駅舎前の堤防が広場の代わりになっています。この堤防部分は自転車は入れますが自動車は乗り入れできません。タクシー乗り場は存在せず、駅前にバス路線も通っていません。
左側には無料駐輪場がありますが、堤防下から登るのがしんどいからか、あまり自転車がありません。堤防中ほどにも駐輪場があり、そちらには多くの自転車がありました。
写真は北東を望む。
 
 

駅前の様子です。南西を望む。左手に西駅舎があり、後方に踏切と東駅舎があります。
写真奥に向けて木曽川の堤防が延びており、堤防の右側は木曽川が流れています。堤防と木曽川の間には河川敷が整備されています。また、堤防道路沿いは桜並木になっており、春になると素晴らしい景色を堪能できます。
木曽川の対岸は岐阜県笠松町の中心市街地で、駅前から笠松の町並みを遠望できます。
約500m南西の河川敷にはかつて尾西線の木曽川港駅(貨物駅)があり、約800m南の北方西保育園近くには木曽川橋駅(旅客駅)がありました。木曽川橋駅跡にホームの遺構が見られるほかは痕跡が残っていません。北方西保育園には木曽川橋駅についての案内板があります。
名鉄尾西線・玉ノ井~木曽川港の廃線跡探訪の記事はこちら。
 
 

西駅舎前より南東を望む。左手に西駅舎があります。
堤防下は住宅地になっています。商店は見られません。
左側には名古屋本線の築堤が見えます。
 
 

名鉄岐阜方面下り1番線ホームに面して設置されている、西駅舎内の改札口です。北東を望む。左手に出入口があります。
木曽川堤駅は無人駅で、駅集中管理システムが導入されています。改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が2通路あり、左がICカード専用、右が磁気券兼用の幅広通路です。
写真後方には『manaca』のチャージができない自動券売機が1台あります。
改札内にはICカードチャージ機と磁気券用の自動精算機があります。
入場時、ICカードの残額が不足している場合はICカードを改札機にタッチして入場し(残額0円でもタッチの上で入場可能)、改札内または下車駅のチャージ機でチャージする必要があります。
そして改札を通って正面右にはスロープ状になっている通路があり、前へ進むと名鉄岐阜方面下り1番線ホームに到達します。スロープにより段差は解消されていて、バリアフリーに対応しています。
尚、木曽川堤駅構内、および駅前にトイレ・売店・コンビニはありません。ご注意下さい。
 
 

こちらは西駅舎内の自動券売機です。
右手に出入口があり、後方に自動改札機があります。
ボタン式で、『manaca』は使えません。ミューチケットも購入できません。
 
 

こちらは上り線側の東駅舎です。南西を望む。
駅舎の造りが西駅舎と少々違いますが、概ね線路を中心として西駅舎と対称の配置になっています。
駅舎への進入路は、左側にある堤防下からの階段、後方(堤防道路に接続)、右前方(踏切前で堤防道路に接続)の3ヶ所です。車いすが確実に通れるルートはこちらも踏切前のみです。
こちらは堤防上に自転車置場がありません。堤防下のホーム真下に駐輪場があります。
 
 

駅前の様子です。北東を望む。右手に東駅舎があり、後方に踏切と西駅舎があります。
写真奥に向けて木曽川の堤防が延びており、堤防の左側は木曽川が流れています。左の河川敷には林が形成されていますが、2019年時点で木曽川の対岸は見えました。対岸には地方競馬・笠松競馬場のスタンドなどが見えます。
また、堤防道路を1kmほど東へ進むとJR東海道本線の木曽川橋梁と交差します。さらに東には国道22号名岐バイパスが通っています。
そして、東駅舎の辺りにはかつて小さな商店があり、きっぷを委託販売していましたが、木曽川左岸の堤防改良工事によりその商店はなくなっています(Wikipediaより)。
 
 

東駅舎前より南東を望む。右手に東駅舎があります。
こちらも堤防下は住宅地になっています。商店は見られません。駅は堤防上にあるので眺めが良いです。
右側には名古屋本線の築堤が見えます。
また、手前には木曽川養殖魚センターがありますが、何を養殖しているかは不明です。
そして南東へ1kmほど歩くと一宮市北方町の中心部に到達します。中心部には東海道本線が通っていますが、木曽川駅が近いため駅はありません。
 
 

豊橋方面上り2番線ホームに面して設置されている、東駅舎内の改札口です。南西を望む。右手に出入口があります。
設備は前述の西改札口とほぼ同様ですが、こちらは改札機の左手前にベンチが置かれています。
写真後方には『manaca』のチャージができない自動券売機が1台あります。
改札内にはICカードチャージ機と磁気券用の自動精算機があります。
そして改札を通って正面右にはスロープ状になっている通路があり、前へ進むと豊橋方面上り2番線ホームに到達します。スロープにより段差は解消されていて、バリアフリーに対応しています。
 
 

下り1番線に設置されている建植式駅名標です。電照式ではありません。
名鉄標準のデザインで、隣駅部分にも英語表記(ローマ字表記)がある新タイプです。
また、駅ナンバリングも併記されています (NH 55)。
駅ナンバリング部分には名古屋本線のラインカラーである名鉄スカーレット(名鉄電車の赤色)が使用されています。
尚、駅ナンバリングの「NH」ですが、名古屋本線を意味しています。「N」は名古屋、「H」は本線です。
 
 

木曽川堤駅は相対式ホーム2面2線の地上駅(築堤高架駅)で、南東~北西方向にホームが延びています。ホームの豊橋方(奥)は前方に向かって下り勾配になっています。
右(南西)が1番線で下り名鉄岐阜方面、左(北東)が2番線で上り名鉄名古屋・豊橋方面です。
ホーム有効長は4両分です。そのため、6両編成の電車は後部2両のドアカットを実施します。6両編成電車に乗って当駅で下車される際、下りは新木曽川駅までに、上りは笠松駅までに、必ず前4両にご乗車になって下さい。
ホームドアは未設置です。ホーム幅は全体的に狭く、1番線より2番線の方が狭いです。2番線はベンチも設置できないほどで、そのため東改札口前にベンチが設置されています。両番線とも通過列車に注意が必要です。
上屋ですが、両番線とも駅舎に面した名鉄岐阜寄りの約0.5両分(手前側)にしか設置されていません。岐阜方の端には上屋がありません。雨の日に当駅で下車される場合は岐阜方車両の豊橋寄りにご乗車下さい(上りの6両編成は4両目前方に)。また、両ホームの上屋は支柱で繋がっています。
1番線ホームにはベンチが設置されていますが、2番線はホームが狭いためベンチが改札外に設置されています。
そして各ホームの名鉄岐阜方の端近くにはそれぞれの駅舎とを結ぶ連絡通路があり、通路の先に東西各駅舎・改札口があります。
また、前述の通り両ホームを結ぶ連絡通路は存在しません。
写真は2番線ホームより豊橋方を望む。
 
 

こちらは2番線より名鉄岐阜方を望む。左が1番線、右が2番線です。
ホームの豊橋方(手前側)は傾斜があります。豊橋方(後方)に向けて下り勾配になっています。
また、築堤下から見るとホームはかなり高い位置にあります。右奥に写っている駅舎がそれを物語っています。
 
 

2番線より豊橋方を望む。
この先、下り勾配で田園が混在する住宅地の中を南東へ走り、右カーブが始まると地平区間になって県道182号線と踏切で交差します。その後も右カーブで田園風景の中を走り。進路をほぼ南に定めると周囲には住宅が増えます。そして暗渠化された奥村用水を渡ると、程なくして黒田駅へと至ります。
 
 

2番線より名鉄岐阜方を望む。左右に駅舎があります。また、すぐ先には堤防道路の踏切があります。
この先、すぐに木曽川を渡り、岐阜県笠松町に入ります。橋を渡り終えるとすぐに右へカーブしますが、2005年1月28日まではこのカーブ地点に東笠松駅がありました。その後は右手に笠松競馬場を見て築堤区間を北へ走り、やがて左手に市街地が見えてくると下り勾配になって、右へカーブして左から竹鼻線が接近すると両路線の「股」の部分に駅舎がある笠松駅へと至ります。竹鼻線はお乗り換えです。
 
 
あとがき
私が木曽川堤駅で下車(乗車)したのは少年時代に何度もあり、大人になってからは2015年と2019年の計2度です。子供時代は近くに住んでいた事があったので買い物などで何度も利用しました。2015年は尾西線末端部の廃線跡探訪のため下車しました。そして2019年は名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月達成済)。木曽川橋梁の手前にある小さな駅で、以前はホームだけでしたが、いつの間にか簡易駅舎が設置されていました。駅は築堤上にあり、周囲の見晴らしは良いですがホームから木曽川は見えません。また駅前は田園が混在した住宅地で、ローカルな雰囲気が漂っていました。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から名古屋本線の下り特急・名鉄岐阜行きに乗り新木曽川駅で下車します。そして普通・名鉄岐阜行きに乗り換えて当駅下車です。尚、名古屋駅から尾張一宮駅まではJR東海道本線でもOKです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。JR在来線(東海道本線)で訪問の場合は名鉄岐阜駅まで行き、名鉄名古屋本線の上り普通列車に乗り換えてもOKです(優等列車に乗らないで下さい)。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約1km南の「ファミリーマート」で、遠いです。必ず事前に用意して下さい。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄名古屋本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は木曽川堤駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)