富貴駅【愛知県】(名鉄河和線、名鉄知多新線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛知県武豊町南部に広がる住宅地に位置する名鉄河和線と名鉄知多新線の分岐駅で、古い駅舎や構内踏切など昔ながらの佇まいを残していて、構内には藤棚もある
富貴駅 (ふきえき。FUKI Station) です。
 
 
駅名
富貴駅 (KC 17)
 
所在地
愛知県知多郡武豊町 
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:河和線知多新線
 
隣の駅
名鉄河和線
太田川方……知多武豊駅  
河和方………河和口駅
 
名鉄知多新線
内海方………上野間駅
 
訪問・撮影時
2018年10月
 
 

富貴駅は地平駅で、南東側(下り河和方・内海方)に駅舎を有しています。
駅舎は木造2階建てで古いです。改札口など一般客が入れる場所は1階のみとなっています。駅外と駅舎の間に段差がありません。
手前に駅前広場風のスペースがありますが、ここは名鉄のタクシー乗り場兼転回スペースになっています。バス停留所は駅東側の県道272号線沿いに設けられています。
そして駅舎の右手前には飲料自動販売機があり、タクシーの左側には改札内にある藤棚が写っています。
写真は北を望む。
 
 

駅前の様子です。東を望む。
左手に駅舎があり、後方に踏切があります。手前(西)~奥(東)に延びる道路は県道272号です。
駅周辺は住宅地になっていて、商店が点在しています。県道を500mほど直進すると衣浦港に到達します。尚、河和線の海側を並走しているJR武豊線は少し北側に位置する武豊駅が終点(起点)で、富貴駅付近には存在しません。
 
 

駅前の様子です。西を望む。踏切の手前右手に駅舎があります。
西側も住宅地になっていますが、商店は少ないです。
約300m西(前方)の右手には武豊町立富貴小学校があります。
また、遠方(写真奥)には知多半島中央部に広がる丘陵地が見えます。
 
 

 

改札口の様子です。上写真は北を、下写真は西を望む。
富貴駅の改札口はこの1ヶ所のみです。上写真の後方、下写真の左手に出入口があります。
また、富貴駅は有人駅で、駅集中管理システムは導入されていません。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が2通路あり、左がICカード専用通路、右が幅広通路で有人通路を兼ねています。
改札口の右手前には出札窓口と自動券売機があり、自動券売機は『manaca』のチャージができません。チャージが必要な場合は出札窓口へ。
一方、改札内に自動精算機とICカードチャージ機は設置されておらず、精算所(窓口)での対応となりますのでご注意下さい。
トイレは改札内コンコースに設置されていますが、多機能トイレはありません。
そして改札を通って右手には1番線ホームに通じるスロープがありますが、傾斜が急になっていて車いすの通行は難しいです。左手には後述の藤棚とトイレがあり、さらに右へ曲がると構内踏切があり、その手前の右手に1番線へのもう一つのスロープがあります。こちらは傾斜が幾分緩く、手すりもあるので車いすでも何とか通行可能です。構内踏切を渡り右のスロープを登ると2・3番線に到達します。一応、富貴駅は昔からバリアフリーに対応しています。
尚、富貴駅構内に売店・コンビニはありません。駅前にもありませんのでご注意下さい(最寄りのコンビニは約300m東になります)。
 
 

改札を通り左へ曲がると藤棚があります。改札口は左後方になります。
突き当たり(奥)にはトイレがあり、右へ曲がると構内踏切と各番線へのスロープがあります。
藤棚がある駅は非常に珍しいのではないでしょうか。春には綺麗な花を咲かせます。
この藤棚は「武豊町町内名木選」に選定されているそうです(Wikipediaより)。
 
 

1番線に設置されている建植式の駅名標です。電照式ではありません。
名鉄標準のデザインで、駅ナンバリングも併記されています (KC 17)。
駅番号は河和線、知多新線とも同一で、河和線の所属駅なので河和線の通し番号になっています。
尚、駅ナンバリングの「KC」ですが、河和線の頭文字「K」と知多新線の頭文字「C」と思われます。
1番線には河和方面の列車と内海方面の列車が発着するため、両路線の隣駅が表示されています。
 
 

 

富貴駅は単式ホーム、島式ホームとも各1面の計2面3線の地平構造で、概ね南北方向にホームが延びています。
 
まず、右(東)の単式ホームが1番線で河和線名鉄名古屋・太田川方面からの河和線下り河和方面、知多新線下り内海方面です。
そして、左(西)の島式ホームが右から2番線、3番線の順で、2番線が河和線河和方面からの上り太田川・名鉄名古屋方面および当駅折り返し河和線下り河和方面、3番線が知多新線内海方面からの上り太田川・名鉄名古屋方面および当駅折り返し知多新線下り内海方面です。概ね上下、方面で発着ホームが固定されていますが、2番線には太田川方面からの内海行きが数本発着するなど、例外もあります。
 
ホーム有効長は全番線とも8両分あり、ドアカットは行われません。但し、下り方向で次に8両分のホームを有する駅は河和駅と内海駅の各終点駅になってしまうため、中間駅では後2両のドアが開きません(ドアカット実施)。したがって、8両編成の列車(主に一部特別車特急)に乗車時に両路線の中間駅で下車される際は必ず富貴駅停車中に前6両へ移動して下さい! 
各番線ともホーム幅は狭く、島式ホームの2・3番線は結構狭く感じます。太田川方の端(写真奥)はかなり狭くなっています。
上屋は1番線が河和・内海寄り(手前側)の1両分(下り8両編成の2両目付近のみ)、2・3番線が河和・内海寄りの3両半ほど(上り8両編成の4両目中ほど~7両目付近)に設置されています。
各ホームにはベンチ、飲料自動販売機が設置されています。
そして1番線の上屋手前(写真右)には右後方にある駅舎・改札口に通じる傾斜が急なスロープがあり、各番線の河和方・内海方の端(後方)にはスロープと構内踏切があります。構内踏切の1番線側には藤棚とトイレがあります。
写真は2枚とも河和線の太田川方・名鉄名古屋方を望む。上写真は1番線より、下写真は駅南側の踏切より撮影。
 
 

1番線より河和線・太田川方を望む。こちら側に渡り線はありません。
この先、右へカーブしながら田園風景の中をひたすら北上します。そして国鉄武豊駅から延びていた日本油脂専用鉄道(専用線)の廃線跡をオーバーパスすると下り勾配になり、住宅地に入って右手にスーパー「MEGAドン・キホーテUNY」を見てから堀川を渡ると知多武豊駅へと至ります。
 
 

1番線より河和線・河和方、知多新線・内海方を望む。
左手に駅舎があり、左前方に藤棚とトイレが、前方に構内踏切と県道272号の踏切があります。その先に各番線から知多新線への渡り線があり(さらに右手に保線用の側線があります)、さらに先に河和線上り線と下り線を結ぶ片渡り線があります。河和線河和方面から3番線には入線できません。
 
河和線は次の河和口駅までが複線です。この先、すぐに知多新線が右へ分かれ、上り勾配になって住宅と農地が混在した風景の中を南下します。その後は田園地帯に出て右へカーブすると美浜町に入り、乗降人員減少により2006年に廃止になった布土駅(ふっとえき)跡を通過します。その後は丘陵地の中を左へカーブして、谷に出て左手に布土の町並みを見ながら布土川を渡ります。そして右手に丘陵地が、左手に知多湾が迫ってくると河和線で一番海に近い駅である河和口駅へと至ります。
 
知多新線は全線単線ですが、全線にわたり複線分の路盤が確保されています。この先、右へカーブして河和線と分かれ、切り通しの中をカーブしながら走り続け、高架区間になると進路を西に取ります。その後は丘陵地に入って森の中を走り、右手に池と工場が見えると左へカーブして、右手に別曽池を見て南知多道路をオーバーパスします。その後は別曽池信号場を通過してから深谷トンネルに入り、常滑市に入ります。そしてトンネルを出ると左へカーブしながら知多半島西海岸の田園風景の中を走りますが、右前方には伊勢湾を遠望できます。その後は進路を南西に取り、短いトンネルを抜けると美浜町に入ります。そして右前方に住宅地が見えてくると程なくして上野間駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が富貴駅で駅の外に出たのは2008年、2018年の計2度です。2008年は名鉄の乗り鉄&引退間近の7000系パノラマカーの乗車時に、そして2018年は名鉄全駅訪問計画の一環で訪問しました(2019年8月に全駅制覇済)。古い木造駅舎が残っており、また全列車停車駅といいう事もあり構内踏切も残っており、古き良き時代の風景を味わえます。駅前は住宅地で、意外と海(衣浦港、衣浦湾)が近いです。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から河和線直通の特急または急行(河和行きor内海行き)に乗車して当駅下車です。また、金山駅でJRから名鉄に乗り換えてもOKですが、着席できる確率は下がります。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線・JR在来線で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。JR線の場合は金山駅でも名鉄に乗換可能です(名鉄線での着席率は下がります)。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅構および駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約300m東の「ファミリーマート」になります。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄河和線および名鉄知多新線を乗り鉄、そして乗換の際は、ぜひ一度は富貴駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)