新可児駅【岐阜県】(名鉄広見線。2019年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
岐阜県可児市のの中心部に位置する名鉄広見線の主要駅で、JR太多線の可児駅と乗換可能な駅、そして頭端式の駅構造であるため、かつて運行されていた犬山方面と御嵩方面の直通列車は当駅でスイッチバックしていた
新可児駅 (しんかにえき。SHIN KANI Station) です。
 
尚、2082年3月までの駅名は駅化移設当時の自治体名や路線名にちなんだ「新広見駅」でした。
 
 
駅名
新可児駅 (HM 06)
 
所在地
岐阜県可児市
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:広見線 
 
隣の駅
犬山方……日本ライン今渡駅
御嵩方……明智駅   
 
乗換可能駅
JR東海:太多線……可児駅まで徒歩2分
 
訪問・撮影時
2017年12月、2019年8月
 
 

写真奥が新可児駅の駅舎です。駅前広場の北西端にあります。北を望む。
駅舎は2階建てで、改札口などの駅舎機能は1階にあり、2階は名鉄の事務所です。
駅舎の左側にはJR太多線を跨ぐ東西連絡通路(バリアフリー対応)があり、その左側にJR線・可児駅の木造駅舎があります。東西連絡通路によりJR線西側からも新可児駅・可児駅にアクセス可能です(以前はバリアフリー非対応の地下道がありました)。尚、以前は可児駅を橋上化する構想もありましたが諸事情で断念したようです(コスト面が原因か?)。
また、綺麗な駅前広場が整備されていて、ロータリーも北側(前方)と南側(後方)の2ヶ所に設けられています。どちらのロータリーにもバス停留所があり、少なくとも北側のロータリーにはタクシー乗り場も併設されています。両ロータリー間は自動車で行き来できません。
 
 

駅前の様子です。東を望む。後方に新可児駅と北側ロータリーが、右後方に東西連絡通路とJR線・可児駅があります。右手には南側ロータリーがあります。
駅周辺は発展しているかと思いきや意外と商店が少なく、住宅やコインパーキングが目立ち、閑散とした印象です。
可児市の中心市街地は写真の駅前道路を奥(東)進み、約200m先を南北方向に流れる可児川を渡った対岸に広がっています。
中心市街地には可児市役所(北東へ約900m)などがあります。
また、東へ延びる道路は北側ロータリーから出ている旧道で、約100m南には南側ロータリーから東へ延びるバイパスが整備されています(一部未完成区間あり)。
 
 

駅舎1階にある改札口の様子です。北を望む。後方に出入口があります。可児駅は左後方です。
有人駅で、常に駅員が配置されているのでインターホンはありません。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が3通路並んでいますが、御嵩方面は『manaca』が使えない事もあり、全通路が磁気券・ICカード併用タイプです。窓口に面した左端は幅広通路で、有人通路を兼ねています。
改札機の左手前には窓口があり、『ミューチケット』などが購入可能です。窓口のさらに左手前には自動券売機があり、『manaca』のチャージが可能で『ミューチケット』も購入できます。
尚、改札内には『manaca』チャージ機と自動精算機がありませんので幅広通路沿いの窓口で精算して下さい。
改札を入って左側には犬山方面・名鉄名古屋方面の2・3番線ホームがあり、右側にはトイレと多機能トイレがあります。そして改札を抜けて正面には御嵩方面への中間改札があります。駅外と改札、改札と犬山方面ホーム・中間改札の間に段差はありません。
そして改札の右側(東)には売店があり、飲料自動販売機も併設されています。
 
 

こちらが売店(正式名称は「新可児駅構内軽食売店」)です。名鉄の各駅で次々と売店が閉店となる中、新可児駅では今も頑張っています。
売店ではお菓子、アイスクリーム、新聞、たばこの他、土産物も販売しています。
そして売店の右側には軽食堂が併設されており、きしめんなどの麺類や定食、コーヒー、アルコール飲料を販売しています。但し、定休日がありますので、乗り鉄などの際にこちらで食事をされる場合は事前に営業日や営業時間をご確認下さい。
 
 

犬山方面・2番線ホーム上屋下に設置されている吊下式の駅名標です。電照式ではありません。
名鉄標準のデザインで、駅ナンバリングも併記されています (HM 06)。
駅番号のアルファベットは広見線が由来で、「広 (H)」と「見 (M)」でしょうね。
また、現在は当駅で犬山方面と御嵩方面の系統が分断されているため、隣駅表示は「日本ライン今渡」のみです。
 
 

新可児駅は頭端式ホーム2面3線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
右端(東)が1番線で御嵩方面、中央のホーム(西)の右が2番線・左が3番線で、ともに犬山・名鉄名古屋方面です。
3番線の左側にはJR太多線・可児駅のホームがあり、太多線は広見線と並行する形で北へ延びています。
1番線につきましては後述します。
犬山方面列車ですが、日中は3番線の発着が多いです(2番線はホーム手前で一瞬だけ御嵩方面線路を通るため、御嵩方面列車のダイヤに影響のない3番線を多用しています)。
ホーム有効長は2番線が4両分、3番線が6両分です。ホームドアは未設置です。2・3番線のホーム幅は終端方4両分(手前側)こそ一定の広さが保たれていますが、3番線の犬山方2両分はかなり狭くなっています。
上屋は約4両分に設置されています。雨天時に当駅で下車される際は前4両にご了承下さい。
ホームにはベンチ、飲料自動販売機、待合室(空調は?)が設置されています。
そして右後方には改札口があり、右手には御嵩方面各駅への中間改札があります。
写真は3番線側より犬山方・名鉄名古屋方を望む。
 
 

こちらは2番線より終端方を望む。左から1番線、2番線、3番線の順です。
2番線からは1番線をよく見渡せます。1番線は左側に線路があり、右側は現在線路が敷かれていません。かつてはレールが敷かれていて左側ホームの両面が使用されていたと思われます。
1番線は2両対応でホームが短いです。かつて御嵩方面へ運転されていた4両編成の列車は2番線に発着していました(2008年に直通運転中止)。
 
 

3番線より犬山方、御嵩方を望む。
写真右後方で1番線と2番線が合流しますが、すぐに御嵩方面線路の単線が右へ分岐します。尚。3番線から直接御嵩方面へは行けません。
そして犬山方面線路は複線になり、2番線からの線路が下り線、3番線からの線路が上り線になります。上下線が寄り添った地点に渡り線があり、相互の移動が可能です。
この先、左側を走る太多線と並行して上り勾配で森の中を北へ走り、太多線が左へ分かれた後にこちらも左へカーブすると太多線をオーバーパスします。その後も左へカーブすると進路を西に定め、住宅地の中を一直線に走ると日本ライン今渡駅へと至ります。
 
 

 

2・3番線より終端方を望む。上写真が2番線、下写真が3番線です。
2番線の左側には御嵩方面中間改札の駅舎があり、3番線の右側には太多線・可児駅のホームと東西連絡通路が見えます。
車止めの先、ホーム終端部には駅長事務室があり、2番線側(左)へ曲がってさらに右(南)へ曲がると改札口です。左(北)へ曲がると御嵩方面中間改札で、直進(東)するとトイレと多機能トイレに到達します。
尚、当駅開業当初は東濃鉄道(初代)が多治見駅と御嵩駅を結んでいましたが、1926年に多治見駅~広見駅(現・可児駅)が国有化され太多線になったため、国有化されずに残った広見~御嵩は東美鉄道として再出発しました。その後、1929年に名古屋鉄道(初代)広見線が広見駅まで延びてきて、その翌年に名鉄と東美鉄道の駅が国鉄駅から独立して新広見駅になり、国鉄とレールが分断されました(時期不明)。そして1982年に可児町が市制施行して可児市になったのを機に新可児駅へと改称されました。
ちなみに3番線と向かい合っている可児駅1番線ホームの土台には東濃鉄道時代に造られたと思われる玉石垣の土台が残っています(下写真の右側)。
 
 

こちらは改札内に設置されている御嵩方面への中間改札(のりかえ改札口)です。北を望む。
後方に駅外との改札口があり、左は犬山・名古屋方面の2・3番線ホームで、右はトイレと多機能トイレです。
『manaca』の前身にあたるストアードフェアカード『トランパス』を導入する際に広見線の新可児~御嵩はエリアから外れたため、当駅は境界駅として中間改札が導入されました。ちなみに現在、新可児~御嵩は『manaca』のエリア外です。
自動改札機が3台並んでいますが、いずれも磁気券のみに対応していて(磁気券のフリーきっぷも利用可能)、ICカードは利用できません。右端には車いす対応幅の有人通路があります。
ICカード利用で犬山方面から御嵩方面へ乗り越す場合は右側の係員窓口でICカードを提示の上で下車駅を申告して、その際に下車駅までの運賃が精算され、精算済み証を貰い有人通路を通ります(ICカード残高不足の場合はその場でチャージ可能)。そして下車時に乗務員に精算済み証を渡せばOKです。また、御嵩~明智で乗車してICカードで新可児以遠の各駅で下車する際は乗車駅で必ず整理券を受け取り、精算窓口(中間改札内)で整理券とICカードを提示して乗車駅情報をカードに入力してもらい、有人通路を通ればOKです(ICカード残額不足の場合はその場でチャージ可能)。(Wikipediaより)
また、新可児駅から御嵩方面へ向かう場合(その逆も)は、改札を連続して2回通る事になります。
改札の先にはベンチが設置されています(ホームにベンチはありません)。右前方に向かい建屋を出ると1番線です。中間改札と1番線の間に段差はありません。
 
 

こちらは御嵩方面1番線ホームに設置されている建植式の駅名標です。電照式ではありません。
駅ナンバリングは犬山方面と共通の「HM 06」で、御嵩方面にもちゃんと設定されています。
また、現在は当駅で犬山方面と系統が分断されているため、隣駅表示は「明智」のみです。
 
 

こちらは1番線ホームです。御嵩方(北)を望む。
島式の頭端式ホームの右側(東側)のみを1番線として使用しており、左側(西側)には柵が設置されており線路も敷かれていません。
1番線のホーム有効長はわずか2両分ですが、御嵩方面への列車は2両編成のみなので支障ありません。
尚、かつて御嵩方面へ運転されていた4両編成の列車は2番線に発着していました(2008年に直通運転中止)。
ホーム幅は先端の御嵩方(奥)へ向かうにつれて狭くなっています。
上屋は終端方(手前側)の0.5両分にしか設置されていません。雨天時に御嵩方面から当駅で下車される際は先頭車両の前寄りにご乗車下さい。
ホームにはベンチすらありません(中間改札近くの屋根下に設置されています)。
後方には中間改札があります。
 
 

1番線より終端方(南)を望む。
左側に1番線の車止めがあり、右前方に2・3番線の車止めがあります。
1番線ホームの先には係員窓口(精算所)があり、その右側にベンチと中間改札があります。
犬山方面へ乗り換える際は中間改札を通ってから右へ曲がり、2・3番線へと移動する事になります。
一方、新可児駅で下車する場合はは中間改札を通ってから、すぐ先にある改札口を通る事になります。
 
 

1番線より御嵩方を望む。左側の2・3番線ホームの方が相当長いです。
この先、一旦2番線の線路と合流してからすぐに右へ分かれますが、まっすぐ行くと犬山方面です。車両を犬山検査場へ回送する場合(その逆も)はこのルートを通ります。御嵩方面への線路は右へ分かれ、右側を流れる可児川に寄り添って住宅地の中を北東へ走ります。可児川の対岸には可児市の中心市街地を望めます。その後は右へカーブして、県道64号線と踏切で交差してから右手にショッピングセンター「ドン・キホーテUNY可児店」を見てから可児川を渡ります。そして左へカーブして、左へカーブしながら田園風景の中を走りますが、右側に広見市民運動場(旧・可児市立広見小学校跡)が見える地点にはかつて学校前駅がありました(2005年廃止)。その後は田園地帯の中を北東へ走り、国道21号可児御嵩バイパスをアンダーパスしてしばらくすると右へカーブして住宅街に入り、東北東に進路を取ると明智駅へと至ります。2001年までは八百津線が分岐していました。また、明智駅付近は明智光秀生誕の地として有力で、周辺には明智光秀ゆかりの史跡が複数あります。2020年は明智光秀の生涯を描いたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」が放送されており、観光客が増えているのでは…と思いたいですが、新型コロナウイルスの影響は大きいでしょうね…。
 
 
あとがき
私が新可児駅で駅の外に出たのは少なくとも2006年、2013年、2017年2回、2019年の5度はあります。ほとんどが名鉄広見線を全線乗り鉄した際、犬山方面列車と御嵩方面列車との乗換の際に少しだけ駅外に出て駅舎を撮影しただけですが、2017年の1回は太多線から広見線犬山方面に乗り換えました。そして2019年は名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。駅舎は平屋建てで、西側にJR線の可児駅が隣接しています。駅前には新しい駅前広場があります。一方、駅前は意外と閑散としていて、可児市の中心市街地は約300m東の可児川対岸になります。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から名鉄犬山線の準急・新可児行きに乗車して終点下車です。または犬山線の快速特急or急行の新鵜沼行きで犬山駅まで行き、広見線の普通・新可児行きに乗り換えて終点下車です。もしくは名古屋駅から中央本線で多治見駅まで行き、太多線の美濃太田方面列車に乗り換えれば新可児駅に隣接の可児駅に到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。JR東海道本線~高山本線で訪問の場合は岐阜駅~名鉄岐阜駅、那加駅~新那加駅、鵜沼駅~新鵜沼駅で名鉄に乗換可能で、また名鉄線に乗り換えなくても高山本線~太多線のルートで可児駅に到達可能です。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅構内にきしめんを食べられる売店がありますが、駅前にコンビニはありません。最寄りのコンビニは約650m東の「ファミリーマート」になります。最寄りのスーパーは約700m西の「コープぎふ」です。また、駅前に気軽に入れる商店・飲食店はなく、最寄りの飲食チェーン店は約800m北西の「ガスト」になります。まぁ事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄広見線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は新可児駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:名古屋鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)