伝法駅【大阪府】(阪神なんば線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府大阪市此花区北部の、淀川のほとりに広がる住宅街に位置する阪神なんば線の駅ですが、駅近くに架かる新淀川橋梁の架け替えられる関係で当駅も新たな高架駅に変わる予定の
伝法駅 (でんぽうえき。Dempo Station) です。
 
 
駅名
伝法駅 (HS 47)
 
所在地
大阪府大阪市此花区
 
乗車可能路線
阪神電気鉄道:阪神なんば線  
 
隣の駅
尼崎方…………福駅  
大阪難波方……千鳥橋駅  
 
訪問・撮影時
2018年12月
 
 

駅舎です。北を望む。2018年12月撮影。
伝法駅は駅近くで淀川を渡る関係で築堤高架駅になっていますが、尼崎方(写真奥)で淀川左岸を通る堤防道路と踏切で交差しています。
以前は奥の方に駅舎がありましたが、阪神なんば線開業1年後の2010年に、駅前道路に面して新たな駅舎が建設され、旧駅舎は解体されました。
駅舎はこの1ヶ所のみです。線路東側には出入口すらありません。
ちなみに伝法駅に駅前広場は設置されておらず、最寄りのバス停留所は約150m南西の国道43号側道に設けられています。

尚、2020年現在、伝法駅付近は完全高架化工事が進行していて、駅舎左のビルは既に解体されています。
 
 

こちらは駅南西側より東を望む。
正面に阪神なんば線のガードがあり、その左手前に駅舎があります。
ガードは高さ制限(3.4m)があり、幅も狭く自動車同士のすれ違いは無理ですが、左側に歩道が確保されています。

尚、駅舎左のビルは既に解体されています。
 
 

駅前の様子です。西を望む。右手に伝法駅があります。
周辺は住宅街になっていますが、商店は少ないです。また、町工場も点在しています。
左側には大阪市立伝法幼稚園があり、少し先の右側に伝法中公園があります。
そして駅前道路を約100m進むと国道43号と交差します。交差点を右折して国道を200mほど進むと淀川に到達します。
 
 

駅前の様子です。東を望む。後方に阪神なんば線をくぐるガードがあり、その反対側に駅舎があります。
こちらも住宅街になっています。商店は少ないです。神社や寺院、町工場も点在しています。約700m東には大規模な住宅団地・高見団地があります。
左手には西光寺と大阪市立伝法小学校があります。約400m北東には大阪市立此花中学校があります。
そして小学校の反対側には淀川の堤防が延びています。
また、伝法は中堅ゼネコンである鴻池組発祥の地で、約250m西にはレトロな建築の旧鴻池本店が保存されています。
 
 

改札口の様子です。北を望む。出入口は後方にあります。
駅舎はセミオープンタイプで、右側は線路築堤の法面がむき出しになっています。
有人駅ですが駅員不在の時間帯があり、改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が3台並んでいて、中央が幅広通路になっています。
改札口の右手前にはICカードチャージ機があり、その手前には窓口(駅員不在時は閉鎖)があります。
窓口の後方、出入口に面して自動券売機が2台あります。
そして改札を通ると右手にのりこし精算機とトイレ・多機能トイレがあり、その先を正面へ進むと築堤上にある2番線上り尼崎方面ホームへの階段が、トイレの背後に2番線とを結ぶエレベーターがあり、2番線への階段の手前で右に曲がるとホームと線路をくぐり、その先に1番線下り大阪難波方面ホームへの階段とエレベーターがあります。伝法駅はバリアフリーに対応しています。
尚、伝法駅構内に売店・コンビニはありません。駅のすぐ西側にコンビニ(ファミマ)があります。
 
 

2番線に設置されている吊下式の駅名標です。電照式です。下部に広告があります。
阪神の新デザインで、書体が特徴的です、駅ナンバリングも表示されています (HS 47)。
 
 

伝法駅は相対式ホーム2面2線の築堤高架構造で(尼崎方に踏切あり)、北西~南東方向にホームが延びています。
右(東)が1番線で下り大阪難波方面・近鉄奈良線方面、左(西)が2番線で上り尼崎方面・阪神本線方面です。
ホーム有効長は128mで、阪神車(19m車)6両編成と近鉄車(21m車)6両編成に対応しています。ホームドアは未設置です。ホーム幅は全体的に狭く、特に両端は狭いです。
上屋は各ホームとも尼崎方(奥)の4両分に設置されています。雨天時に当駅で下車される際は尼崎寄りの4両にご乗車下さい。
各ホームにはベンチ、飲料自動販売機が設置されています。ちなみに阪神電車の駅で設置が進んでいる冷暖房完備の待合室は当駅にはありません。伝法駅は後述の新淀川橋梁架け替えにより完全高架駅に生まれ変わる予定で、完成の暁には待合室も設置されると思われます。
写真は1番線より梅田方を望む。
 
 

1番線より尼崎方を望む。左側に見えるのは伝法中公園です。
この先、築堤高架で北西へ進み、堤防道路と踏切で交差すると川幅の広い淀川(新淀川)を渡り、西淀川区に入ります。淀川を渡り終えると住宅街の中を下り勾配で走り、地平区間になると程なくして福駅へと至ります。
 
 

上写真と同じ方向を拡大して撮影。
この先、高度をあまり変えずに淀川を渡りますが(新淀川橋梁)、その結果、阪神なんば線は堤防より低い位置を走る形となっていて、新淀川橋梁は高さが低くなっていて平常時でも水面の高さが橋梁に近くなっています。そのため、増水時に備えて橋梁の前後には陸閘(阪神陸閘。水防鉄扉)が設けられており、淀川のの増水時や台風の接近による高潮の恐れがある場合にこの鉄扉を閉鎖させて線路を塞ぎ、全線を不通とさせる措置が採られます。ゆえに以前より橋梁架け替えの計画があるもののコスト面などが理由でなかなか前進が見られませんでしたが、2017年に架け替えが決定し、約3m高い位置に橋梁が設置される事になりました。新橋梁は現在線の下流に設置されます。また、前後区間の高架化も同時に工事が行われ、伝法駅は現在駅の西側に移設され、高架橋上の駅になります。そして淀川対岸の福駅も高架駅になります。工事は2032年度に完了する予定ですが、工期につきましては変更があるかもしれません。したがって現在の伝法駅は駅移設と同時に営業終了となり、解体される予定です(一部Wikipediaの本文を引用)。
 
 

2番線より大阪難波方を望む。
この先、高架区間で住宅街の中を南東へ走りますが、正蓮寺川の手前に踏切があります。その踏切を通過すると正蓮寺川を渡りますが、現在、川は暗渠化されて、元の河川敷は陸地化されて公園になっています。地下に暗渠化された正蓮寺川と阪神高速2号淀川左岸線の地下トンネルが通っています。正蓮寺川を渡り終えると再び高架区間になり、左へカーブして針路を東に変えると千鳥橋駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が伝法駅で下車(乗車)したのは2018年の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的に関連して、兵庫県に近い駅なので下車しました。また新淀川橋梁の架け替えにより駅の姿が変わるので、変化前に一度見ておきたかったのも訪問の目的でした。下町にある昭和の雰囲気が残る駅ですが、駅舎だけは新しかったです、駅前は閑静な住宅街になっています。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、東海道本線【JR京都線】に乗り換えて大阪駅下車。大阪駅では大阪環状線内回り電車(種別不問)に乗り換えて西九条駅で下車します。そして改札を出て隣接する阪神電鉄の西九条駅より阪神なんば線・尼崎方面の普通電車に乗車して2駅目で下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、梅田からですと上記のルートまたは梅田駅から阪神本線で尼崎駅または大物駅まで行き、阪神なんば線の大阪難波方面普通電車に乗り換えても到達できます。難波からですと阪神なんば線の普通電車に乗れば乗換なしで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニがあり、約250m南西にスーパー「ライフ」がありますが、気軽に入れる飲食店は少なく、チェーン店は一つもありません。最寄りのチェーン店は約750m南の「すき家」になります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、阪神なんば線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は伝法駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:阪神電気鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)