福駅【大阪府】(阪神なんば線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府大阪市西淀川区西部の、臨海工業地帯の近くに広がる住宅街に位置する阪神なんば線の駅で、2026年から2029年にかけて新淀川橋梁の架け替えにより高架化される予定の、縁起がいい名前の駅、
福駅 (ふくえき。Fuku Station) です。
 
 
駅名
福駅 (HS 48)
 
所在地
大阪府大阪市西淀川区
 
乗車可能路線
阪神電気鉄道:阪神なんば線 
 
隣の駅
尼崎方…………出来島駅  
大阪難波方……伝法駅 
 
訪問・撮影時
2018年12月
 
 

現在の福駅は地平駅で、東西の各ホームごとに駅舎・改札口が設置されています。
改札内に跨線橋などの連絡通路がないため(阪神の駅で福駅のみです)、行先により利用する駅舎・改札口を選択する必要があります。
分かりづらいですが、左側に下り大阪難波方面1番線に面した東駅舎があり、右側に上り尼崎方面2番線に面した西駅舎があります。
尚、福駅を含む出来島駅~千鳥橋駅の間は新淀川橋梁の架け替えに連動して高架化される予定で(2029年度完成予定)、その際は駅舎が統合されると思われます。
また、福駅にはロータリーはありませんが、左側(1番線側)に広いスペースがあり、隣接する千船病院(左手前)とH2Oリテイリングのスーパー「イズミヤスーパーセンター」(左)の用地と連続していて、ここが実質的な駅前広場になっています。自動車は乗り入れできません。但し、高架化工事が始まると仮線や資材置場に転用されそうですが…。
バス停留所は駅南東側の「イズミヤスーパーセンター」沿いと、駅西側の国道43号線沿いに設けられています。
写真は1番線側より南南東を望む。
 
 

こちらは下り大阪難波方面1番線の尼崎寄りに面して設置されている東駅舎です。南を望む。
平屋建ての簡易駅舎で、用地の関係もあり細長くなっています(すぐ左側はおそらく大阪市の用地と思われます)。
駅舎内に設置できない事から、手前の尼崎方(外)に自動券売機が設置されていて、離れた位置に出入口があります。駅外と駅舎の間に段差はありません。
そして駅舎の先には駐輪場があります。
左手には千船病院(手前)と「イズミヤスーパーセンター」(前方)があり、駅直結と言えます(雨天時は傘が必要ですが…)。
 
 

駅前の様子です。東駅舎前より北北西を望む。左手に東駅舎があります。
右に写っているのが千船病院で、その後方には「イズミヤスーパーセンター」があります。これらは2011年に閉鎖された日本化学の工場跡地に建てられました。
以前の駅東側は工場が立ち並んでいましたが、時代とともに工場は減少し、跡地が再開発されて商業施設やマンション、戸建住宅になり、街の姿は大きく変わっています。
とは言え、まだまだ工場が残っていて、工場の町の一面も見られます。
 
 

東駅舎の改札口の様子です。南南東を望む。左手に出入口があります。
福駅は有人駅のはずですが無人の時間帯もあります。そのため、改札内外にインターホンが設定されています。
交通系ICカード『PiTaPa』等に対応の自動改札機が3台設置されていますが、用地の関係で右の2台と左の1台の位置がずれています。
ずれて設置されている左端の1台が幅広通路です。窓口は後方にあり、改札機に面していません。
自動券売機は前述の通り駅舎外にあります。ホーム上には自動精算機があります。
そして改札の先は下り1番線大阪難波方面ホームで、段差は階段とスロープで解消しています。
トイレ・多機能トイレは上り2番線尼崎方面ホームにしかありませんので、利用されたい場合は駅員に直接申し出るかインターホンでその旨を説明してから駅北側の踏切を通って西側へ回る必要があります。
尚、福駅構内に売店・コンビニはありません。駅前にもありませんのでご注意下さい(最寄りの店舗は東駅舎から150mほど離れています)。
 
 

こちらは上り尼崎方面2番線の尼崎寄りに面して設置されている西駅舎です。南南東を望む。
西駅舎はホーム上に平屋の建屋があり、ホームと一体になっています。駅外と駅舎の間に高低差があるため、階段とスロープで段差を解消しています。
ホーム横には側道(車道)が並行しています。
写真左後方のホーム沿いには駐輪場があります。こちら側に駅前広場の類はありません。
 
 

駅前の様子です。西駅舎前より北北西を望む。右後方に西駅舎があります。
こちらは駅前が再開発されておらず、昔ながらの街並みを見られます。駅前通りには商店が立ち並んでいます。
駅西側は住宅街になっていますが、こちら側も工場が多く立地しています。
また、約100m西側には国道43号が並行していて、その向こう側も住宅街ですが、さらに西は臨海工業地帯になっています。
 
 

西駅舎の改札口の様子です。南南東を望む。後方に出入口があります。
こちらも改札内外にインターホンが設定されています。
交通系ICカード『PiTaPa』等に対応の自動改札機が3台設置されていますが、幅は確保されているため全通路が並列に配置されています。
窓口に面した右端が幅広通路です。渡利の訪問時は駅員不在で、窓口にはシャッターが下ろされていました。
改札口の右手前には自動券売機が設置されています。改札の先の右側には自動精算機があります。
そして改札の先は上り2番線尼崎方面ホームで、改札との間に段差はありません。
トイレ・多機能トイレは前方の1番線ホーム上にあります。
 
 

2番線ホームに設置されている建植式駅名標です。電照式ではありません。
阪神の新デザインで、書体が特徴的です、駅ナンバリングも表示されています (HS 48)。
また、上屋下には吊下式で電照式の駅名標もあります。
 
 

現在の福駅は相対式ホーム2面2線の地平駅で、北北西~南南東方向にホームが延びています。
左(東)が1番線で下り大阪難波方面・近鉄線方面、右(西)が2番線で上り尼崎方面・神戸三宮方面です。
ホーム有効長は1両当たり21m級の近鉄車6両分です(全長130m)。ホームドアは未設置ですが、もし設置するとなると阪神車と近鉄車でドア位置が異なるのでロープ式になるでしょうね…。ホーム幅は全体的に狭く、各ホームとも大阪難波方(写真奥)は相当狭くなっています。
上屋は中ほどから尼崎寄り(手前側)の約3両分に設置されています。尼崎行きの近鉄車6連ですと1両目後方~4両目中ほどが上屋に掛かりますが、それ以外の部分は雨ざらしになるので雨天時に当駅で下車される際は注意が必要です。
各ホームにはベンチ、飲料自動販売機が設置されていて、2番線にはトイレ・多機能トイレと公衆電話もあります。
また、各ホームの尼崎寄り(手前側)にはそれぞれ駅舎・改札口があります。
写真は2番線より大阪難波方を望む。
 
 

こちらは2番線より尼崎方を望む。右が1番線、左が2番線です。
ホームの大阪難波方(手前側)は近鉄との相互直通運転を開始するに当たり延伸した部分で、幅が狭くなっています。
 
 

2番線より尼崎方を望む。
駅東側と西側を行き来するには先にある踏切を渡ります。
また、右前方にはごみ処理施設である大阪市環境局西淀工場があり、煙突が見えます。
この先、廃川となった大野川の川床に造られた大野川緑陰道路(遊歩道)を渡り、右手に大阪市環境局西淀工場を、左手に住宅街や工場を見て右へカーブしながら高架区間になります。そして淀川通(府道10号)を渡り、住宅街の中を北北西へ走ると出来島駅へと至ります。
 
 

2番線より大阪難波方を望む。すぐ先に踏切があり、ここを経由でも東西の移動が可能です。
この先、すぐに上り勾配になり、左右に住宅街を見て南南東へ走ります。そして勾配を登り切ると堤防道路と踏切で交差して川幅の広い淀川(新淀川)を渡り、此花区に入ります。淀川を渡り終えると堤防道路と踏切で交差して築堤上にある伝法駅へと至ります。
 
 

上写真と同じ方向を拡大して撮影。遠方には葛城山脈を望めます。
この先、淀川を渡りますが(新淀川橋梁)、勾配が緩くて短く、その結果、阪神なんば線は堤防より低い位置を走る形となっていて、さらに新淀川橋梁は高さが低くなっているために平常時でも水面の高さが橋梁に近くなっています。そのため、増水時に備えて橋梁の前後(堤防)には陸閘(阪神陸閘。水防鉄扉)が設けられており、淀川のの増水時や台風の接近による高潮の恐れがある場合にこの鉄扉を閉鎖させて線路を塞ぎ、全線を不通とさせる措置が採られます。この不便を解消するため、以前より橋梁架け替えの計画があったもののコスト面などが理由でなかなか前進が見られませんでしたが、2017年に架け替えが決定し、約3m高い位置に橋梁が設置される事になりました。新橋梁は現在線の下流(右側)に設置されます。また、前後区間の高架化も同時に工事が行われ、福駅は高架化され、伝法駅は西側(右側)に移設されます。工事は2032年度に完了する予定ですが、工期につきましては変更があるかもしれません(一部Wikipediaの本文を引用)。
 
 
あとがき
私が福駅で下車(乗車)したのは2018年の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的に関連して、兵庫県に近い駅なので下車しました。また新淀川橋梁の架け替えにより駅の姿が変わるので、変化前に一度見ておきたかったのも訪問の目的でした。阪神では希少な地平駅で、西側は下町の雰囲気が残っていましたが、東側は再開発により広々としていました。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、東海道本線【JR京都線】に乗り換えて大阪駅下車。大阪駅では大阪環状線内回り電車(種別不問)に乗り換えて西九条駅で下車します。そして改札を出て隣接する阪神電鉄の西九条駅より阪神なんば線・尼崎方面の普通車に乗車して当駅下車です。または大阪駅~大阪梅田駅で阪神電車に乗り換えて、下記のルートでも到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、梅田からですと上記のルートのほか、大阪梅田駅から阪神本線で尼崎駅または大物駅まで行き、阪神なんば線の大阪難波方面普通電車に乗り換えても到達できます。難波からですと阪神なんば線の普通車に乗れば乗換なしで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅西側にコンビニがあり、駅東側にはスーパー「イズミヤスーパーセンター」があります。一方、駅前に気軽に入れる飲食店は少なく、チェーン店は「イズミヤ」内にある「ココイチ」「ポポラマーマ(パスタ店)」くらいでしょうか。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度もそう高くありません。阪神なんば線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は福駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:阪神電気鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)