武豊線貨物支線【武豊~武豊港】の廃線跡(愛知県武豊町。2009年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回は、2015年に電化された武豊線の終着駅・武豊駅と、知多湾にほど近い武豊港駅を結んでいた貨物線、
武豊線貨物支線(武豊~武豊港)の廃線跡について簡単に紹介します。

  

元々、武豊線は関東と関西を結ぶ官設鉄道路線(現在の東海道本線)を建設するための資材を運搬するために1886年(明治19年)に開業した歴史ある路線で、港にほど近い位置に武豊駅が設置されました。その後、1892年に武豊駅は現在地へと移転し、旧駅は武豊駅構内扱いとなりましたが、1930年に旧駅は武豊港駅と改称され、武豊~武豊港は正式に貨物線(武豊線貨物支線)となりました。
貨物支線になってからも戦後にかけて一定の需要があったものの、理由は分かりませんが1958年度~1959年度にかけて急激に貨物取扱量が減少し、1965年(昭和40年)に廃止となりました。

  
  

今回は武豊線貨物支線・武豊駅~武豊港駅跡の廃線跡探訪レポートを超簡単に紹介致します。

  

尚、今回の区間は徒歩でサラッと辿っただけなので調査が不十分なことをお詫び申し上げますm(_)m

  
  

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(Yahoo!地図を使用)  

  
  

路線名   区間   営業キロ   備考    
日本国有鉄道:武豊線貨物支線  武豊~武豊港   1.0km    1965年8月20日  
(※)全線単線、非電化。軌間1,067mm。   

  
  

探訪・撮影時   2009年6月  

  

  

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(1)武豊駅にて終端方を望む。すぐの場所に車止めがあり、その先にはフェンスがあります。


 

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(2)武豊駅南側では貨物支線(および日本油脂専用線)は県道72号線と踏切で交差していましたが面影はありません。
写真は武豊駅方を望む。


 

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(2)上写真とほぼ同じ地点より武豊港方を望む。
廃線跡はフェンスに囲まれています。草が生えていて遺構が残存しているのか分かりませんでした。


 

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(3)その後、廃線跡は堀川を渡ります。
橋台が残っていましたが、比較的新しく見えます。
貨物支線の廃線後に日本油脂専用線用の橋梁として改築されたのでしょうか?


 

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(4)橋梁を過ぎると、線路を撤去された状態の廃線跡が姿を現します。
この先で武豊線貨物支線と日本油脂専用線が分かれていました。


 

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(5)さらに進むと、貨物支線跡用地は「後田ポケットパーク」として整備されていました。
JR東海の駅名標に似せた案内看板が設置されていますが、現役時ここに駅はありませんでした。


 

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(6)後田ポケットパークを過ぎると廃線跡は児童公園へと変わり、
さらに先の廃線跡には「武豊町高齢者生きがいセンター」や「武豊町立おおあし児童館」の建物があります。
並行道路を見ると結構な上り坂になっていますが、空中写真を見ると貨物支線区間は掘割区間だった可能性が高いです。


 

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(7)この道路が廃線跡です。おそらく用地は埋め立てられています。
左側にある並行道路の坂を上がると廃線跡に寄り添います。


 

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(8)そして廃線跡は並行道路に取り込まれ、左へカーブして武豊港を目指していました。
この付近も現役時代は掘割を走っていたと思われます。


 

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(9)左カーブが終わると、廃線跡は武豊港を目指して一直線に南東へ走っていました。


 

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(10)武豊港駅跡が近づいてきました。ゴールは近いです。


 

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(11)そして武豊駅から1.0kmの地点にある武豊港駅跡に着きました。
駅跡の先には工場がありますが、埋立地です。開業当初は駅のすぐ先から海(知多湾)でした。
また、空中写真を見ると、右へカーブして南へ向かう線路もあったようです。


 

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(12)武豊港駅跡は「武豊港ポケットパーク」として整備されています。
ここには現役時に使用されていた転車台や腕木式信号機などが保存されています。


 

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(12)直角二線式転車台(愛称:回転ポッポ台)です。修復した上で保存されています。
国の登録有形文化財に指定されています。

  
  

(おしまい)  

  

  

廃線跡探訪の注意点  

私が武豊線貨物支線の廃線跡を探訪したのは2009年の1度きりで、武豊駅から徒歩で往復探訪しました。武豊寄りの廃線跡は道路が寄り添っており、また武豊港寄りの廃線跡は道路に転用されており、遺構は少なかったものの比較的容易に辿れました。

  

廃線跡の距離は1.0kmと短いですが、往復探訪が必須なので倍の距離を歩く事になります。まぁ調査しながらでも1時間かからないくらいで、武豊駅を1時間後に発車する列車に乗る事が可能です。また、武豊駅の西約650mの場所には名鉄河和線の知多武豊駅があり、名鉄を利用しての廃線跡探訪も可能です。
尚、1987年に廃止された日本油脂専用線の廃線跡も同時に探訪される場合はさらに3時間ほど必要となります。

  

食料・飲料について、コンビニは武豊駅から少し離れた国道247号線上、そして武豊港駅跡東側すぐの場所にありますが、メジャーな飲食店はありません。心配な場合は、事前に準備しておきましょう。

  

武豊線の乗り鉄時は帰りの列車を遅らせて、ぜひ武豊線貨物支線の廃線跡も探訪されてみて下さい!

  

  
接続路線  

接続駅   接続路線  
武豊駅   JR東海:武豊線。名古屋鉄道:河和線 (知多武豊駅まで徒歩10分)  
  
(参考:地理院地図、Wikipedia)