富山地方鉄道立山線(富山県。2007年訪問)

立山駅にて。立山～宇奈月温泉を結ぶ季節列車『アルペン特急』に使用される、
元・西武鉄道の5000系電車『レッドアロー』の16010形電車です。

今回は、富山地方鉄道本線の寺田駅から富山県立山町を南下した後山間部では東へ進み立山駅へ至る路線で、
立山黒部アルペンルートへの重要なアクセス路線でもある。
富山地方鉄道立山線を簡単に紹介します。
立山連峰へ向けて上り勾配が続きます。寺田駅と立山駅は400m以上の高低差があります。

尚、撮影時期がかなり前で、かつ写真が少ないですがご了承下さい。

(Yahoo!地図を使用)  

路線名	区間	営業キロ	備考
富山地方鉄道：立山線	寺田～立山	24.2km	全線単線・直流1,500V電化。軌間1,067mm

  

  

踏破達成時・撮影時

2007年５月

寺田駅にて。駅の手前で本線から分岐していて、ホームは本線とは完全に分離されています。
『アルペン特急』が本線～立山線を転線する時は、本線の電鉄富山方へ数百ｍ走った後にスイッチバックします。

海抜12m～13mと思われる寺田を発車すると田園風景の中を南へ、左手に立山連峰を眺めながら稚子塚、田添と緩やかに高度を上げながら進みます。田添を過ぎると北陸自動車道をアンダーパスし、やがて市街地が現れると立山町の中心地である五百石(ごひゃっこく)に到着します。
五百石を発車後も常願寺川の扇状地を連続上り勾配で南下します。榎町を過ぎると田園風景の中を下段(しただん)、釜ヶ淵、沢中山と進み、やがて右側から上滝線が寄り添うと岩峅寺(いわくらじ)に到着します。この時点で標高は185mを超えています。

岩峅寺駅にて。駅施設は古いまま残っています。
上滝線のホームはやはり少し離れています。

岩峅寺を発車後も、扇状地の田園風景の中を上り続け、やがて両側から山並みが接近してくると横江で、その後は山間部へと入り、常願寺川の険しい峡谷を東へ進みます。トンネルを抜けた後は右側に集落や常願寺川を見ながら進み、千垣を過ぎると常願寺川を渡り、立山町から富山市へと変わります。そして集落内にある有峰口に着きます。

千垣～有峰口にて。常願寺川を渡ります。結構な高さです…。

有峰口を発車すると右は山々の崖、左に常願寺川の河原を見ながら進み本宮(ほんぐう)に着きます。本宮を発車後は再び常願寺川の険しい峡谷を進み、数箇所のトンネルを抜けた後も常願寺川に沿って進みます。この付近の南側にはスキー場がありますが、車窓から見ることはできません…。

本宮～立山にて。常願寺川の谷を走ります。昔はこの辺り(立山山麓スキー場の近く)に栗巣野駅があったと思われます。

やがて再び常願寺川を渡ると立山町へと戻り、スイッチバック式？の留置線を見ながら勾配を上り切ると終点の立山駅(標高475m？)に到着します。

立山駅にて。頭端式ホーム２面２線で、観光客輸送に対応した構造ですが、鉄道利用客はさほど多くはないようです。マイカーやバスに押され気味なのでしょうか？
かつては名鉄の特急『北アルプス』やＪＲ西日本の特急『サンダーバード』が乗り入れていました。

立山駅ホームにて寺田方を望む。駅の直前まで上り勾配が続いています。
平坦な場所に留置線があり、16010形電車が休んでいます。

立山駅にて。立山ケーブルカーの駅と一体の構造となっていて、駅舎も共用しています。
駅舎を出ることなく相互の乗換が可能です。

立山駅の近くには国土交通省立山砂防工事専用軌道の施設があります。
夏期には「体験学習会」があり、抽選に通ればトロッコ列車に乗ることが可能です(有料)。

  
乗り鉄の注意点  

立山線では電鉄富山発立山行きの急行が下りのみ２本あり、また夏期には立山と宇奈月温泉を結ぶ『アルペン特急』が１往復(夏休み期間中はさらに上り１本増発)と電鉄富山～立山の下り急行が１本運転されています。

普通列車は電鉄富山～立山の全線通し列車と電鉄富山～岩峅寺の区間列車が運転されています。寺田～岩峅寺では概ね毎時１本の運転ですが、データイムは２時間ほど開くこともあり、朝夕は毎時２本程度に増えます。また、岩峅寺～立山ではほぼ終日にわたり毎時１本程度の運転です。

寺田～立山の普通列車での所要時間は45分程度です。電鉄富山～寺田が約17分なので、電鉄富山～立山は１時間強を要します。ちなみに急行ですと約50分です。
  

のりかえ  

乗換駅	乗換路線
寺田駅	富山地方鉄道：本線
岩峅寺駅	富山地方鉄道：上滝線
立山駅	立山黒部貫光：鋼索線(立山ケーブルカー)【立山黒部アルペンルート】
立山駅	立山山麓スキー場(らいちょうﾊﾞﾚｰｴﾘｱ)のゴンドラリフト(山麓駅まで徒歩40分)

  

(参考：Wikipedia)