前回、花巻東の佐藤涼平クンの自殺の
ことを記事に書きました。

そして、それは理不尽な世間に幻滅を
感じたのではないかということについて
も書きました。

実際どうなのか・・・。

それについては知る由もありません。



それに関連することで、何かないかと
探していたら、こんなものを見つけま
した。

これは”監督と甲子園”という本で、
全国の有名監督50人を紹介して
いるノンフィクションです。

監督と甲子園/藤井 利香
¥1,680
Amazon.co.jp

その最初に出てくる広島・広陵の中井
哲之監督の章にこんなことが書かれ
てありました。




卒業生の愚痴もあれこれと聞いている。


多いのは高校時代と、卒業後進んだ先
でのギャップである。


「監督が全然違うんです」なんて言って
くる。


当たり前やんけ、大学の監督は大人を
扱うから違うんで、と。


就職して社会に出たヤツも同じように
悩むようです。


世の中にはいろいろな人がいて、もの
すごく幅がある。


高校のときのようなスタイルでは通用
しないんだって言っても、なかなか納得
しないんです。


でも、その気持ちもよくわかる。


ここでは筋の通らないことはダメ。


男と男の建前なしの3年間なのに、
世の中に出たら人は平気でウソを
ついたり傷つけたり・・・。


そんなことがまかり通っている。


あまりの違いに、挫折感を感じて
しまうのも無理はないことです。


・・・・・・・・・・・・



中井監督という方は、裏表のない
真っ直ぐな方。


選手たちのためなら、立場を顧みず、
泥をかぶれる方です。




今から5年前の選手権決勝の佐賀北戦。


この試合の勝負どころでのストライク・
ボールの判定で高野連に噛み付いた
話は有名です。


選手は懸命になっている。


だから、自身も本気の姿勢で向かって
いく・・・


選手思いで、たいへんな熱血漢で有名
な方で、私が好きな監督さんの一人で
もあります。




この本の一節を読むとやりきれない
思いがします。


純で、真っ直ぐな世界。


そういう人間観が息づいている世界
で育ってきた人。


そういう人は、逆に社会に適応する
力、抵抗力みたいなものが弱いもの
なのでしょうか・・・。


不合理に直面したとき、言い知れぬ
挫折感に襲われるという事実がある
というのは皮肉だと感じます。


正直者がバカを見る社会なのでしょうか。


もし、そうなら嘆かわしいことです。


何が正しくて、何が正しくないのか・・・。


これでは分からなくなってしまいます。


不合理がまかり通る世の中なんて
あってはならないと思います。




私は子どもたちには常に


”みんなには野球だけを教えている
つもり
はないんだ”


”勝つこと、野球が上手くなること以上
に大切なことがある”


”それを、みんなに感じてほしい”


もう、これは私の口癖になっています。




勝つこと、優勝すること、甲子園出場
すること、プロになること・・・


これは夢、あるいは目標ではあるけど
目的ではありません。


そして、それらを実現した人が必ずし
も人生の勝利者ではないと思ってい
ます。




人間として大切な素養を身に付ける
こと。


そして、世のため人のために生きる
ことを最大の価値観とし得る人間
を一人でも多く育てること。


我々指導者に与えられた使命と
は、このようなもっと崇高なもので
あると思っています。




友情など無縁で、他人を蹴落とす
ことししか考えない人間関係。


勝つため、優勝するためなら手段
を選ばない指導方針。

これらが健全と言えるでしょうか




大人の私利私欲の道具となって
いる子どもたち。


そして、それによって作り上げられ
た歪んだ価値観が当たり前の世界。


合理的な指導を受けてきた真っ直ぐ
な人間が、そんな世界の犠牲者に
なっていくのは見てはいられません。




二度と涼平クンのような犠牲者を
出してはいけない・・・。


出さないためにも、指導者はどうある
べきか・・・。


青少年スポーツの原点に戻るべき
ときに来ている。


そう私は思っています。

いよいよセンバツの組み合わせも
決まり、球春本番を迎えます野球ボール

岩手代表 花巻東は強豪大阪桐蔭
と決まりましたきゃぁ~



花東はセンバツ直前の関西遠征で
報徳学園など強豪校と6試合を行
い全勝したそうです。

大谷次第ですが、かなり仕上がり
は良さそうですね笑1

これはかなり期待できそうですキラキラ



ところで、唐突ですが佐藤涼平クン
をご存知でしょうかはてなマーク

高校野球ファンなら知っている方も
多いと思います。

3年前、雄星とともにセンバツ準V
に輝いたときの2番センターを守って
いた選手です。

ご存知ない方はこちらをサゲサゲ↓





涼平クンは震災で大きな被害のあった
沿岸の宮古の生まれ。

幼い頃に父親を亡くし、母子家庭で
育ちました。



身長155cm。

恐らく、当時甲子園出場選手の中では
最低身長だったと思います。

ナイナイの岡村に似て、可愛い顔した
選手でした。



花東といえば、県内の有力選手が集
まる強豪校です。

涼平クンより身体も大きく、実力も
上の選手ばかり。

涼平クンは、自分の生きる道を模索
します。

そして、習得したのが動画にもある
ファールにする技術。

それと、俊足を生かした走塁の技術
でした。



私も涼平クンのファール打ちを生で
観たことがあります。

投球を自分の懐のギリギリのところ
まで引き込みます。

そして、見事なまでに3塁ベンチに
打ち込むのです。

ファールが放たれる度に、”オー”
っていう歓声が上がっていたのを
憶えています。

相手投手は、長距離打者以上に、
こういう打者はイヤでしょうね。

涼平クンは花東卒業後、日体大へ
進学します。



そして、大学2年生だった昨年の
7月でした。


信じられない突然の悲報が・・・。


”佐藤涼平自殺”


野球部寮の近くの路上で首を吊った
そうです。


ホント信じられませんでした・・・。


でも、なぜ・・・はてなマーク




ちまたでは、

高校時代とのギャップに耐えられなかった

とか

周囲のいじめに遭っていた

とか・・・

いろいろとうわさはあります。



これはあくまでも私の憶測です。

高校時代とのギャップ。

これについて述べるならば・・・。



あまりにも理想の教育環境に身を
置いていた涼平クン。

しかし、社会は必ずしもそういう
ところばかりではありません。

いろいろな人間がいます。

そして、いろいろな思想が存在
します。

理想と現実のギャップに耐えられ
なかったのではないかという見方
があります。




ここで、花東野球をご紹介します。

花東野球は一言でいうと

”真っ直ぐな野球”



花東は全てにおいての日本一を目指
しています。

練習への取り組み方はもちろんのこと、
あいさつ、整理整頓、全てにおいて
です。

そして当たり前のことを当たり前に
やることをとにかく徹底します。

それが”気づき”を生み、信頼関係
を生み、自信を生み、強い精神を育む。

佐々木監督の指導方針です。




ゆえに花東の全力疾走とカバーリン
グは有名です。

”そこまでやるか”を花東はやるん
です。

それは実際の試合を観ていれば分か
ります。

内野ゴロで一塁駆け抜けた後でも
スピードを緩めません。

また、カバーリングはただ走って
移動するだけでなく、しっかり捕球
体制に入ります。



全力疾走は相手へプレッシャーを
かけます。

またはカバーリングは、仲間への
安心感を生みます。

だから、エラーを恐れずに果敢に
プレーできるのです。



得てして無駄に終わるカバーリング。

でも、万が一のために彼らは徹底
するのです。

”小事が大事を生む”

だから、小さいことを積み重ねる
ことにこだわるのです。



そしてベンチでの雰囲気は狂気。

味方が凡退しようが、打たれようが、
笑顔でハイタッチです。

それは、戻ってくる伝令ともやるのです。



”良い流れを呼ぶ”

”運を味方に付ける”

たとえ、相手との戦力差があろうが、
それを取り組む姿勢でカバーする。



とにかく、元気がある

とにかく、楽しんでいる

花東野球は観ていて元気をもらえるし、
私にとっては

”This is the baseball”


地元からも愛される岩手県出身の選手
だけで構成される”戦う集団”です。



涼平クンは、そんな花東野球を象徴
するような選手でした。

そんな環境で育った涼平クンは、世の
中そんなところばかりではないという
ことを知ったのかも知れません。

それは一点の曇り(理不尽さ)もない
指導をされてきた涼平クンにとって
はかなり悩んだのではないか。

そういう話も聞こえてくるのです。



また、いじめという説。

これもあくまでも憶測です。

高校時代甲子園出場。

そして春準V、夏4強という実績を
引っ下げての進学だったわけです。

当然それを妬む人間もいたことで
しょう。



得てして野球強豪校出身の選手は
レギュラーになるため、仲間を蹴
落とすことばかり考えている。

仲間がケガをすればよいとまで
考える輩がいると聞きます。

仲間を大切にし、仲間と共に協力
して一つの目標に向かって精進
すること・・・。

こういった、スポーツの崇高な
精神がどこかへ行ってしまって
いるのです。

そういう歪んだ人間関係は
いじめをも生み出すことでしょう。

日体大の”いじめ体質”についても
報道しているメディアがありました。

涼平クンはそれに巻き込まれてし
まったのではないかと・・・。



動画にもありますが、ケガで一
旦下がった後、場内の拍手ととも
に笑顔で守備位置に走る涼平クン。

そしてホッと胸をなで下ろす母親。

そんな光景を見るたび、私は涙が
止まりません。

なぜ、20歳の若さで逝ってしま
ったのか・・・。

人生まだまだこれからだったの
に・・・。

本当に、本当に無念でなりません。



今年も花東は全国制覇を狙って
甲子園に乗り込みます。

涼平クンら先輩が成し得なかっ
た全国制覇。

是非実現して欲しい。

花東の野球はこんなに素晴らしい
んだということを全国に知らしめ
て欲しいと思っています。



センバツは花巻東の戦いぶりに
是非ご注目ください。

生で観戦できるのなら是非球場で。



観ているこちらも楽しくなる。

そして応援したくなる。

花東はそんなチームなんです。



最後に

天国の涼平クン 

キミが出て以来のセンバツだ

後輩たちはやってくれる

きっとキミの無念を晴らしてくれる

天国で安心して観ててくれビックリマーク


改めて、佐藤涼平クンのご冥福を
お祈り申し上げます。
第84回のセンバツの組み合わせが
決まりましたね

組み合わせ

これ見てトリハダ立ちましたええ!!

岩手代表花巻東の初戦は、なんと
いきなり

大阪桐蔭

です


初日の第3試合。

観に行きたい



初戦から強豪に当たって欲しいと
思ってましたが、まさか大阪桐蔭
とはね~。

これは仕事どころではないですねあせ



それにしても、いきなり藤浪と大谷の
の超高校級投手同士の対戦の実現
です。

二人とも身長190センチ中盤高い

いずれも、二階の高さから投げ下ろす
角度ある投球は見ものですね笑1


ちょっと、興奮してしまいました^-^;


その他、私的に注目カードは

敦賀気比VS浦和学院
九州学院VS女満別
石巻工業VS神村学園
北照VS光星学院
地球環境VS履正社
横浜VS高知
早鞆VS智弁学園


やはり21世紀枠や初出場校には
是非旋風を巻き起こして欲しいで
すね頑張れ


久々に野球の話題を。

何か自分のフィールドに戻ってきた
感じがしてホッとした気分です笑1

それでは今日のテーマについて。



「失敗と書いて”せいちょう”と読む」

これは元楽天監督 野村克也さん
の言葉です。



野球は失敗を前提としたスポーツ。

10回中3回打てば一流と言われる世界。

つまり7回の失敗は許されるわけです。

守備については、限りなく10割を求
められますが、それにしたってエラ
ーは付き物。



7回も失敗していたら経済活動を行う
企業などは、あっさり倒産に追い込ま
れてしまうことでしょう。

それだけ失敗が許されるスポーツが
が野球なのです。

恐らく他の競技と比べても、これだけ
甘ちゃんなスポーツは他にないので
はないでしょうか。



それは、野球というスポーツには

”人間とは不完全なもの”

という人類共通の真理が、特に強烈
に反映されている。

そんな気がするのです。

つまり”人間とは失敗する動物”だと
いうことです。



にもかかわらず・・・

にもかかわらずですよ

失敗について強烈に指摘をする指導者
が多いというのはどういうことでしょうか



”結果でものを言う”

これは指導者としては絶対やっては
いけないことだと思っています。


空振りすれば、

”球をよく見ろ”

と言い、

バントを失敗すれば、

”バットの先が寝てるからだ”

だと言う・・・。



フライを上げれば

”バットが下から出ているぞ”

と言い、

トンネルすれば

”腰が高い”

と言う。



でも、それはあくまでも結果が
上手く
いかなかったとき限定
の指摘
なのです。

これが上手くいっていたら、恐らく
こんな声はかけないことでしょう。

でもおかしくないですか、それって

それじゃ、結果が上手くいったの
だから正しい形でできていたと言
えるものでしょうか



それは違います。

これらの指摘は、失敗したことに
対して頭にきた指導者が苦し紛れ
に言っている

”最低のぼやき”

なのです。


そんなことしか言えない指導者には
観察力も分析力もありません。

自分磨きを明らかに怠っています。

だからそんなことしか言えないんです顔



それに第一、失敗したことを言って
どうなるのでしょうか

次につながるのでしょうか

失敗した選手は成功への糧にできる
ものでしょうか



選手はますます萎縮して、失敗を恐る
ようになるでしょう。

そして持っている力を発揮出来ずじまい。

当然結果もよいわけはありません。

そういう子は、自信が持てない子になる
でしょうねはずかしーっ



失敗したという事実は正直どうでもよい
のですよ

なぜなら大切なのは、結果に至るまで
プロセスなのだから。

そこに至るまでどう過ごしたか・・。

どれだけの準備をしてきたか・・・。

それをしっかりやってきた結果の失敗
なら、次に必ずつながると思うんです。

それが、必ずや次の成功への糧に
なると・・・。

指導者はそこを評価してほしいのです。

”失敗”と書いて”せいちょう”と読むと
いう野村さんの言葉は、そこからきて
いるのです。



少年野球においても、失敗を許さない
指導者が何と多いことか・・・顔

子どもたちの真の成長を願うなら、
やはり失敗を”せいちょう”と読む
べきなんです。

そう、”せいちょう”と読みましょうま
しょう

そのためには我慢も必要です。



本当に子どもたちの成長を願っている
でしょうか

自分本位の指導、いや死導になって
やしないでしょうか

心当たりある指導者は、今一度自分に
問いかけてみてください。

そして、気づいてください。

なぜなら、子どもたちの将来がかかっ
ているのですからかお
今から1年前の明日、3月11日。

14時46分・・・。

忘れもしません。

いや、忘れてはいけません。

いや、忘れることは決してありません。



私は当日当時刻、自宅でPCの作業中。

揺れは過去に経験したことない想像を
絶するものでした。

このまま家が潰れてしまうのではないか。

恐怖感で、身体が動かなかったことを
覚えています。



揺れが収まった後の家の中はひどいもの。

食器や家電は床に散乱。

あちこちの壁紙には亀裂が。

もちろん直後にはもうライフラインは完全
に断ち切られました。



そして即座につけたラジオから、耳を疑う
言葉が・・・。

「震度7の大地震発生!!」

「大津波が人を呑み込んだ!?」



私的に不幸中の幸いだったのが、住んで
いるところが、岩手でも内陸部という点で
した。



電気が復旧したのは翌日の午後。

TVから流れてくる沿岸一体の町を津波が
呑み込んでいく光景は、にわかに信じが
たいものでした。



近くのコンビニもスーパーも軒並み閉店。

一時的な開店の時間帯には、物資を求め
て並んだりもしました。



沿岸では多数の方が行方不明の大惨事。

そして毎日のように公開される遺体発見
者名簿。

その中には生まれてまもない幼い子供か
らお年寄りまで・・・。

避難所暮らしでまともな生活ができてい
ない沿岸の人たちに比べれば、内陸の
状況なんてましな方。

野球の練習ができるようになったのも震
災のあった2週間後だったのですから。

同じ岩手でも、何事もなかったかのように
野球がやれる状況にあることに、当時は
ありがたさを感じたものでした。



以前私のブログでも紹介した大船渡の
菅原さん。

この菅原さんがMFT佐藤さんのブログに
送った、避難所での壮絶な生活状況を綴
ったコメント。

これを印刷して、去年の練習初めに子供
たちに配布し、読み聞かせ、黙祷してから
練習に入りました。

菅原さんのコメント


何事もなく野球ができることが当たり前の
ことではない。

そういうことを感じて欲しかったのです。



たいへん感銘を受けた、あるブロガー
さんの言葉がありました。

ある方と出会って「幸せになる」は間違
いだと気づいた。

「幸せになる」

のではなく

「幸せであることに気づく」

ということなんだと・・・。


今、この世にこうして生を受けている。

実はそれだけでとっても幸せなことな
んですよ。

だからこそ、そこに感謝の気持ちが必
要なのです。



また、そのブロガーさんから紹介して
いただいた本にはこのようなことが書
かれていました。

お釈迦様は~

中略

「人の生を受くるは難く、限りある身の
今、生命あるは有り難し」

と言いました。



「有難(うなん)」という言い方で

「ありがとう」と感謝することが、

幸せにつながっているのです。



私は教育を職業とする立場の人間で
はありません。

しかし、野球とはいえ子供たちを指導
するコーチの立場にあります。

野球を教えることがコーチの役割。

でも、もっと大切なことを野球を通して
子供たちに伝えていくこと。

それこそが、指導者の本来の役割だ
と思っています。

私は子供たちには優れた感性を磨い
てもらいたいと思っています。



勝った、負けたじゃないんです。

打った、三振したじゃないんです。

勝率、打率、優勝・・・

そんなことどうだっていいじゃありま
せんか。

あるんですよ。

野球より、もっと大切なことが。



私は明日の練習前。

改めて1年前のように、黙祷を捧げ、
さらに菅原さんのコメントを配布し、
子供たちには話しをして聞かせよう。

そう思っています。
勝った、負けた・・・。

打った、三振した・・・。

ファインプレーした、暴投した・・・。

打率は、ヒット数は・・・。


こんな結果に固執した言動に終始する
指導者たち。



私は

「そんなもの、子供たちの将来にとって
どれだけ大切なのか

と思います。

私から言わせれば、そんなことはあく
までも「おまけ」。

正直、そんな二の次です。

それらのことって、いずれも過ぎれば
忘れてしまいます。

あくまでも一過性のもの。

残りません。

残らないということは大切なことでは
ないということ。



私はどういう子供を育てたか、どういう
チームを作ったかで指導者が評価さ
れるのだと思います。

それは試合成績ではなく、人間育成と
いうもっと崇高な部分です。



人間的成長がなければ技術など進歩
するはずがありません。

全ては普段の取り組み、すなわちプロ
セスがどうかというところを重視しなけ
ればならないのです。

にもかかわらず、その場のその場の結
果や上手い下手で子供たちを評価する
輩がいるから困ったもの。

私の中では

「将棋の駒教育」

と勝手に名付けていますが、私的に最
も忌み嫌うやり方です怒



将棋をやったことある方はご存知でしょう。

将棋は「捨て駒」といって戦術的に敵に
取らせるための戦法があります。

つまり、自分の勝利のために自爆する
駒が存在するということです。

確かにある意味勝利に貢献する戦力の
一つなのかもしれませんが、低く見られ
ているのは間違いありません。



MFT佐藤さんのブログでも、自分の子
の入っているチームの指導者にこんな
ことを言われた親がいたと書いていた
のを拝見したことがあります。

「おたくの息子を戦力として考えている」

と・・・。



おかしくないですか

当たり前でしょ、そんなこと。

第一、戦力でない子なんているの

誰一人価値のない子なんていない。

価値がないのは、そんなことを平気で
言う指導者、あなたですよ

と言いたくなります怒

そもそも、子供を「使える、使えない」と
いう視点で見ていること自体ありえない。

この世の中、口に出さなくても、言動が
明らかにそういう指導者がいるのも事実。

全ては勝利至上主義による歪んだ価値
観と言わざるを得ません。



うちのチームも過去にいろいろな理由で
辞めていく子がいました。

理由が定かでないケースもありますが、
殆どは大人が関与しているのは否定で
きません。

それは、親であったり指導者であった
り・・・。

子供たちが野球を続けるも続けないも、
関わる大人次第ってところはあろうと思
います。



あるいは、小・中までは野球を続けても、
高校では野球をやらないという子も見受
けられます。

その子の親を思い浮かべると、そういえ
ば、やたら自分の子には厳しかったりし
てたなとかね・・・汗

そういう人って、子供の頃同じような仕打
ちを受けて、コンプレックスを感じている
のような人に多いのかもしれませんね。

私・・・・

私は幸いにして子供の頃そういう経験は
ないですからえへへ…



この世に捨て駒人間などという価値のな
い人間などいない・・・。

もし、いるとしたらそうさせてしまった大人
の責任。

仮に、自分の基準に満たしていないのな
ら満たすように指導すればよかっただけ
のことですから。

全てはそれに関わった大人に全責任が
あるのです。

だから、大人は子供以上に「自己反省」
と「自分磨き」は欠かせないのです。

子供に罰を与えて反省させている場合じ
ゃないのですよかお
今日は桃の節句ですねお雛様

ということで、今日予定だった飲み会は
断りました笑1

うちにも中2の娘がいますが、やはりこ
ういうときは家族で過ごしたいので・・・。

付き合い悪いと言われても構いません。

こうやって過ごせるのもあと何年もない
でしょうから。

それを考えると自ずと優先することが
決まってしまいました。

普段野球ばかりで、娘と時間を過ごす
ことも少ないですから、こういうときくら
いはと思っています笑1

全然関係ない話題から入りましたが、
今日のテーマ「考える力」について。

今回も花東野球を材料に書いてみた
いと思います。



センバツにも出場する花巻東の佐々木
洋監督花巻東高校

私の高校の後輩ですが、8コ下なので
接点はありません。

ちなみに、佐々木監督の奥さんとは知り
合いですので、時々裏情報()が入っ
てくることも・・・・汗



冗談はさておき、花東は3年前には雄星
を擁してセンバツ準V。

そして、今年もプロ注目の150キロ右腕
大谷を擁して全国制覇を狙えるチームに
までになりましたキラyellow



今でこそ花東をここまでの強豪チーム
に育てた佐々木監督ですが、就任当時
は相当苦労されたようです。

県4強くらいにはなるものの、それ以上
は勝てず、そうかと思えば公立校にあっ
さり敗退してしまうなど、甲子園までは
遠かったようです。



そんな苦しんでいるとき、大学時代の恩
師を招いて、一日練習を見てもらったそ
うです。

最後にその恩師の方は佐々木監督に

「お前が練習の邪魔をしている」

と言われたとのこと汗1

そして、

「練習メニューを選手に立てせろ」

と・・・。

これは一体何を意味するものだったので
しょうか



そんなことしたら楽なメニューばかりにな
って練習にならない・・・。

しかし、佐々木監督は現状を変えたい一
心で、選手たちにメニューを作らせました。

案の定、楽なメニューだったようですが、
佐々木監督は怒りたいのを我慢し、見守
りました。

そして、

この間の試合のミスなどを例にあげて、
練習メニューの提案をそれとなくしてい
ったようです。

もちろん強制ではなく、問いかけをする
ようにです。

そして次第に選手たちは、監督の提案を
受け入れるようになっていったとのことで
した。

つまり選手自身に気づかせるということ
を何よりも大切にしたのです。

気づかせて、そしてあたかも自分たちで
決めたようにさせる・・・。

その後明らかに選手たちには変化がみら
れ、率先して練習に取り組む姿勢に変わ
っていったようです。


つまり大学時代の恩師が「邪魔している」
というのは、佐々木監督自身があれこれ
言い過ぎること。

それが、選手たちの考える力を奪ってい
るということだったのです。



結局、試合をやるのは選手たち。

選手たち自身が考えて、主体的に行動す
ることが結果につながっていく。

答えを出すのはあくまでも選手たちという
認識が指導者にないと、ただの野球ロボ
ットを育てることになってしまうわけです。

選手たちはいつしかベンチを見ることなく
自分たちの判断で試合を進めていくよう
になったようです。

以来、甲子園出場が現実となる機会が
増えていったことは言うまでもありません。



佐々木監督はこうもおっしゃっています。

「監督が主人公だと思っているうちは
結果など出ないことに気づいた」


と・・・。



これを聞いて、耳が痛い指導者は多くない
でしょうか

あるいは、それでもまだ気づいていない指
導者はいないでしょうか



それじゃ少年野球の場合で、子供たちに練
習メニューを考えさせるというのはありでし
ょうか

私はやってみてもよいと思います。

もちろん高校生より多くのフォローは必要だ
とは思います。

でも、子供たちにだって考える力はもちろん
あります。

今は情報化時代。

我々大人たちが子供の頃とは情報量が比
べものになりませんし、当時の子供より頭
よいことは確かです。

大人の考えるレベルまではムリとしても、子
供たちなりの答えというのは導き出せるよう
な気がします。

つまりは小学生のレベルに合わせて、子供
たちができるところまで導いて上げて、あと
は見守ることが大だと思います。



私は子供たちが一球一球サインを見る姿
は大キライですシナモン文鳥前(NO)

「やらされている感」があって顔

だから、監督不在で私が代行する試合の
殆どは

「好きに打てバット

って、ノーサインで好きにやらせます。



子供たちが主役で、監督は演出家。

それをわきまえている指導者のいるチー
ムの野球は観ていて、こちらも楽しくなっ
てくるものです。

今一度、主役は誰なのか、そして誰のた
めの野球なのかを考えてみることが必要
なのではないでしょうか
今日から3月ですね春

センバツまでは20日、抽選会までは
14日甲子園

ホント待ち遠しいです笑2



私が住む地域は雪解けはまでには
まだ時間がかかりますむー

センバツが始まる当たりに、ようやく土
の上で白球を追えるようになるでしょうか。

24.25日に、お隣宮城県で行われる
交流大会が今シーズンの開幕戦に
なります。

殆ど土の上での練習も、実戦練習すら
もままならない状態で試合に臨むわけ
です。

心配もありますが、子供たちの久々の
グラウンド上での生き生きした姿を観る
だけで十分笑1

とにかく、ケガなく無事に終わってくれる
ことだけ願っていますお願い

それでは今日のテーマ「花東野球」に
ついてです花巻東高校



「花東野球」については過去にも何度か
ブログで書いてきました。

花東野球の真髄

祝・花巻東センバツ出場(^^♪


花東の野球は一言で言うと

見せる野球」

ではなく

「魅せられる野球」


です。



観ていて元気と勇気をもらいますし、

「野球は楽しいものなんだよ笑2

っていうことを体現してくれる野球です。

そこからは学ぶことがたくさんあります。

何か忘れかけていたものを思い起こさせ
てくれる・・・。

上手い表現が見つかりませんが、そうい
う野球だと私は感じています。



勝ち負けはあくまでも結果で、意義は全
てプロセスにあり。

そういうことを気づかせてくれる野球です。

日本一当たり前のことを当たり前にやる
ことを目指して着実1歩1歩積み重ねて
きた・・・

それが、野球後進県と言われてきた岩手
の野球に革命を起こしたといってもよい
と思います。



そんな普段の当たり前のことを、当たり
前にやることを信条としてきた花東野球。

その成果が甲子園でも発揮されました。

この動画は3年前の夏での出来事でした。

(動画が貼り付けられないためURLから↓


第91回選手権 明豊(大分)戦



これって何気ないプレーですが、物凄い
集中力と注意力を要するプレーだと思
いませんか!?

常に次の塁を狙う姿勢はもちろんですが、
状況を注意深く把握していないとできな
いプレーだと思います。

これは明豊のチョンボでもありますが、
そのスキを突いたプレーは見事です。

野球ってこういうことで流れが大きく
変わってしまうことってありますから、
明豊にとっては痛かったと思います。



私も普段から子供たちには、

「ゴミを拾う」

ことの重要性を説いています。

見てみぬフリはいけないということを
話しています。

なぜなら、小さいことに気を配ること
ができないと、普段のプレーも雑にな
ったり、注意力に欠けるプレーで周囲
に迷惑をかけることになるからです。

それではチームプレーなどできません。



全ては普段の取り組み方。

それが野球だけでなく、ひいては今後
社会で生きていく上では非常に大きく
影響するものだと思います。



野球云々以上に大切なことを教える。

それが大人の役割であることには間違い
ありません。
タイトルの「ドリームキラー」

これは、つまり「夢を壊す張本人」
いう意味と私は解釈しています。

この言葉は、以前紹介した本に書いて
あったものですが、子供にとってのド
リームキラー。

それは大人(親)であることは間違い
ありません。

大人としては子供の夢を応援している
つもりでも、結果的にやっていること
が夢を壊すことになっていることが多
いように感じます。

非常に残念なことです【o´m`o】



野球少年を持つブロガーさんたちの
ブログを拝見すると、中には

「ヒット○本打った(打てなかった)」

「三振した(エラーした)」

「これで△打数×安打、打率が・・・」

「まだまだ練習が足りない・・・」

というコメントが目に付きます。



どんなことを書こうがもちろん自由です
し、私がとやかく言う権利などはないの
は承知しています。

でも、ブログでそのように書いていると
いうことは、恐らく普段子供に対しても
同じようなことを言っているのかなと・・・。



確かに数字で表したほうが、客観的に
今の自分の実力も判るし、モチベーショ
ンも維持できるとは思います。

ただ、あまりにもそこにフォーカスを当て
て子供を評価したり、「~ねばならない」
と子供をあおったりしていないかと・・・。

余計なお世話、どうでもよい心配かもし
れませんが、そういうの見るに付け懸念
してしまいます心配



なぜなら、数字であまり言い過ぎると数
字を良くすることが目的になってしまう
からです。

即ち自分のための野球が、いつしか大人
のために野球することなってしまいます。

そうすると、確実にそのうち野球への興味
が薄れていくことでしょう。

それは、上手くいかない場合顕著に現れ
ていくような気がします。

いわゆるこれもドリームキラーの一例の
ように思います心配

そういう大人は、何のために、誰のために
子供たちが野球をやっているのかを今一
度考えるべきだと思います。


私が師と仰ぐ、日本少年野球研究所代表
の、元読売巨人軍の佐藤洋さん。

NPO法人 日本少年野球研究所

MFT佐藤さんのブログ



佐藤さんは、東北高校で4度の甲子園出
場、社会人野球NTT東北でも活躍され、
巨人に入団された輝かしい球歴をお持ち
の方です。

しかし、佐藤さん曰く

「中学までは野球は適当にやってました」

この適当とは、悪い意味ではありません。

つまり、何本素振りした(やらされた)とか、
何㌔走った(走らされた)とか、そういうス
パルタとは無縁だったということです。

また、

「プロまでくる人間はそういう人が多いです」

ともおっしゃっていました。



MFTのキャンプでもお世話になった、
元読売巨人軍ー横浜Bの満塁男駒
田徳広さんも全く同じことをおっしゃ
っていました。

「子供の頃は野球を中心に据えること
なく、
好き勝手にやってました」

その「好き勝手」というのが、子供の興
味を無限に引き出すキーワードだと思
っています。



このように、プロスポーツの世界には、
子供の頃からスパルタ式に鍛えられ
た人間はいないと聞きます。

むしろ、子供の夢を見守る

「ドリームサポーター」

がいる環境で育てられた人が多いと
言われています。

もちろん、その子の身体的な才能は
あるにしてもそれだけではないのです。

プロの世界は「心の環境」に恵まれた
子たちが最終的に上り詰めることが
できる領域なのかなと思います。



自主性を軽視され、大人から押し付け
られるような形で育ってきた子供たち。

そういう子供たちは恐らく

「自分自身の夢」

と思い込んでいたものが、どこかで

「大人(親)の夢」

のためだったことに気づいた時に、興
味が薄れていくんだと思います。

それでは、あまりにもかわいそ過ぎま
せんか

ホントに子供にとっては悲劇ですガーン



イチローがバッティングセンターに正
月休業以外は毎日通っていた話は
有名ですが、それも全て本人の意志
だったと聞きます。

親はまさにドリームサポーターだった
んでしょうね笑1

「もっと上手くなりたい

野球に対しての尽きない興味が、今
のイチローを作っているのでしょう。



子供の夢を理解し、そして応援する。

大人は是非「ドリームサポーター」に
徹して欲しいです。

そうすることで、子供の持っている才能
は開花するのだと思います笑1
先日昨年のスコアを見ていたのですが、
改めて野球って最後まで何が起こるか
分からないものだと感じましたうーん


実は昨年の新人戦。

うちのチームは市の大会で優勝して県
大会に出場したのですが、その予選3
試合がいずれも逆転で勝ったんですキラyellow

特に準決勝の試合は奇跡が起きましたjgへrg;

ちなみにスコアはというと

   12345 計
相手 40211 8
う ち 100×10

実はこの4回裏の9点は、2アウトラ
ンナーなしから、打者11人連続出塁
で取った得点なんです。

この粘りたるや子供たちの潜在能力の
凄さを目の当たりにし、鳥肌が立った
ことを憶えていますスゴイ

相手も勝利を確信したようで、この4
回からエースを温存し2番手を登板さ
せてきましたピッチャー

しかしそのピッチャーが2アウトを取
って安心したのか、そこから連続四死
球で満塁になります。

そこから、四球を挟んでの5連打と相
手エラーも絡み9点を奪って、ひっく
り返してしまったのです。

その勢いは止まらず、すぐ直後に行わ
れた決勝でも、先制されるも逆転して
4-1で勝利。

初戦も4点差をひっくり返しました。

以来私は新チームの特徴を、一旦火が
着いたら止まらない

「お祭り打線祭り

と名付け、子供たちとの合い言葉に
していますにっしっし



昨年の夏の選手権でも、土壇場での多く
の大逆転が演じられましたが、ホントに
何が起こるか分からない野球の怖さ改め
て痛感した昨年だったと思います。



ちなみにその最たる試合が甲子園で繰り
広げられましたきゃぁ~

これですたてやじるしたてやじるしたてやじるし





2年前の選手権 仙台育英vs開星戦です。

これは記憶に新しいですね。

センターフライが上がった瞬間、誰も
が開星が勝ったと思ったことでしょう。




そしてこんな試合もありました。



今から25年前の選手権 徳山vs東海大
山形戦です。

高校野球ファンなら知っている方もいる
ことでしょう。

私もリアルでこの試合を観ていましたが、
こんなことが起きるのかと信じられませ
んでしたビミョー



最終回表2アウトでピッチャーゴロを一
塁へ悪投した徳山のエース温品(ぬくし
な)。

もちろんこの打者を仕留めれば徳山の勝
利だったのですが、これにより同点にな
ります。

そして勢いの止まらない東海大山形は一
気に逆転し、2-1で勝利します。



何が起こるか分からない・・・。

野球の怖さでもあり面白さでもあります。



球春まであとわずか野球ボール

今年はどんなキセキが起こるか今から楽
しみですわくわく