まだ保育園に入れるかどうかわからない柴崎家。

 

そんななか僕と妻が見学に回った認定保育園は

全部で5園です。

 

 

 

このうち、区立の保育園はただひとつ。

 

 

僕らが三番目に見学に行った園が

その認定区立保育園でした。

 

 

 

1園目は初めての衝撃。

 

2園目は豪華さの衝撃。

 

 

 

さすがにもう見学も慣れてきたし

ちょっとやそっとのことじゃ驚きませんよこの柴崎は。

 

 

と思って園門をくぐった10分後に、

すでに鮮烈な衝撃を喰らってました。

 

 

 

 

もし1園目、2園目しか知らなかったら、

僕はあの2園にそこまで多くの共通点を

見いだすことが出来なかったはずです。

 

 

でも、区立保育園を見た後では、

あの2園がとても多くの共通点をもっている

保育園に見えてくるから不思議です。

 

 

たとえば東京都も大阪府も

住んでいる本人たちからしたら

まるで異なる文化を持っているけれど、

アフリカ大陸の人から見たらどちらも同じ「日本」。

 

あるいはアジア大陸まるめてひとつに

カウントされるかも知れない。

 

 

極端な話、

私立保育園と比べて

それくらいの違いを感じました。

 

 

 

 

まず、エプロン姿で出てきた

茶髪の元ヤン風味のおばちゃん(良い意味で)

 

 

「あ、見学の人ね」

 

 

と勝手知ったる感じで

教員室ならぬ保育師室に案内してくれました。

 

 

 

 

これまで見てきた二園のどちらにも

そんな保育士さんを見たことがありません。

 

 

ほんとうに保育士さんなのだろうか、

それともたまたまエプロンを着けたまま

近くを通りかかった園児の母か、祖母なのか。

 

 

先生の部屋に通されるのも

後にも先にもこの見学会が初めてです。

 

 

 

 

 

見学日は平日だったので、

パパの参加者は僕一人。

 

 

 

すでに到着している見学者は

柴崎家夫婦と妊婦さんが1人と、

あとは乳児連れのママが2人の合計4組。

 

 

予定時間よりも少し早く、

保育園自体もすこしわかりにくい場所にあるため

他の見学者はまだ到着していません。

 

 

 

 

と思っていたら、

ヤンキー風味のおばちゃんが

 

 

「じゃ全員揃ったからはじめます」

 

 

と。

 

 

これで全員かい!!

 

 

 

 

「園長の〇〇〇です」

 

 

 

園長さんかーい!!!

 

 

 

これがドリフなら

舞台の端から端まで

盛大にドミノ倒しでずっこけるくらいの驚きでした。

 

 

 

これまでの二園では

かなりの人数の見学会だったので

4組というコンパクトさに驚きます。

 

 

そして園長さんのフランクさ。

 

 

とにもかくにも距離感が近い。

 

 

保育師室に簡単に通されて、

園長さんがじきじきに迎え入れて案内して

さ、はじめましょ、

なんて気軽にスタートする。

 

 

 

この感じ。

 

 

 

この近所のおばちゃん感。

 

 

 

 

 

……懐かしい。

 

 

 

 

 

そう、懐かしさを感じたのです。

 

 

 

 

僕は幼い頃、

下北沢の近くにある

もともと長屋街だった狭い住宅密集地で育ちました。

 

 

 

 

大きな墓地の真隣にある住宅街。

 

 

 

 

家と家との隙間なんか

拳骨ひとつ分もないような密着した状態の区画です。

 

 

 

 

ずらっと家々が1列にならび、

その端っこには必ず井戸がありました。

 

 

夏には井戸から組み上げた冷たい水を

子供たちみんなで頭からかぶって遊んだ。

 

 

そのような住宅列が十数列もつづいてる

少し不思議な、もと長屋街。

 

 

 

そこでは子供がいたずらをすると、

たとえ人の家の子供だろうが

住人は怒鳴って怒りました。

 

 

 

そして子供が迷子になったり

出ていったりすると

みんなで真剣に探しました。

 

 

おそらく、かつては

どこの街にもあった光景だと思います。

 

 

 

僕が友達の家に遊びに行って

そこでなにかしら悪さをすると、

友達のお母さんたちは

マジで他の家のこともをスリッパで引っぱたきました。

 

 

音だけすごく大きいけど

実はぜんぜん痛くはないのを

どこの親も知っていました。

 

 

 

 

どこの子も、みんなの子供だった。

 

 

どの家の大人とも距離感が近かった。

 

 

大人はみんなすげー怖いけど、すげー優しい。

 

 

 

 

なんとなく、そんなことを

フラッシュバックしてしまいました。

 

 

 

きっと園長さんの親しみやすい雰囲気や

これまで見てきたピカピカの園舎とはちがう

僕の子供時代によくあったような

古い園舎に反応したんだと思います。

 

 

 

 

保育園を案内されている最中、

子供たちは園長さんをみつけると

駆け寄ってきたり、遠くから名前を呼んだり、

とにかく人気者なのよくがわかります。

 

 

園長さんもひとりひとりの名前を呼んで答え、

自分ちの子供に話すような親しさで接していました。

 

 

 

この園長さんはきっと子供を、

大きな声で叱るだろうな、と思いました。

 

 

そしてそれよりもずっと大きな声で

子供を褒めてあげるだろうな、と。

 

 

子供たちとのやり取りを見ていて、

そんな印象を受けるのです。

 

 

そしてそれはすごく温かい

気持ちになる光景でした。

 

 

 

 

 

この区立保育園の自慢と言えば

私立保育園にはない、

目を見張る広さの園庭です。

 

 

 

「近隣の保育園との運動大会では

 うちは負けたことがない」

 

 

 

と園長さんは誇らしそうに言っていました。

 

 

たしかに体力の有り余っている幼児時代、

毎日全力で走れる場所が目の前にあるのと無いのとでは

体の作られ方がちがってくると思います。

 

 

1階の教室の縁から園庭を眺めたときに聞こえてくる、

駆け回る子供たちの楽しそうなはしゃぎ声は

前の2園では聞けなかった声かも知れません。

 

 

 

 

そうそう、あとこの園では衝撃がもうひとつ。

 

 

 

 

僕が伝説の名曲「きのこ」と出会ったのは

この保育園です!

 

 

替え歌まで作ってしまうほど

僕がゾッコンになってしまったあの「きのこ」です!

 

 

教室の見学をしていたときに

ある部屋で子供たちが一列に並び、

後ろ手を組んで合唱していたのです。

 

 

 

僕の知らない歌を歌ってるなー

新しい童謡もたくさんあるんだなー

くらいに聞き流していたら、

あの銘フレーズ、

 

 

「いきてる

 いきてる

 いきてる

 いきてる

 きーのこは いきてるんだね」

 

 

という衝撃的な歌詞が鼓膜を鳴らしたわけです。

 

 

 

 

 

もしここに入園することになったら、

毎日園庭を駆け回り、

後ろ手を組んで「きのこ」を歌い、

おっかないけど優しい園長先生を大好きになるんだろうな、

と想像しました。

 

 

 

※ 念のために言っておきますが、園長先生がおっかないとか大声で怒りそうとか、優しそうとかなんたらかんたらは、柴崎の勝手なイメージです、あしからず。

 

 

 

園舎はお世辞にも新しいとは言えないけれど、

とても清潔で歴史も感じます。

 

僕が懐かしさを感じるくらい、

園の雰囲気には親近感を感じたし、

子供たちの笑顔も元気いっぱいで輝いていました。

 

 

 

区立なので、

区の指針に沿った一般的な保育方針となりますが

べつに私立だからって区立より方針が優れているとか

その逆のようなことはあるとは思いません。

 

 

むしろ都内の私立保育園には決定的に欠けている

屋外の広い園舎はとても魅力的に映りました。

 

 

 

これまで見た3園、

それぞれが素晴らしい。

 

 

どこも、その園なりの魅力があって、

優劣なんてつけられない。

 

 

 

 

そう思いながら帰った見学会でした。

 

 

 

 

さて次の、4園目と5園目は

ふたつとも運営母体が同じ会社の

大人気・私立の認定保育園です。

 



つづく。

 

 

 

 

【熱闘、保育園!シリーズ】

その① 保育園への道。

 

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