先週、第一子が生まれました。
この機会に何かをはじめよう、と思ってはじめてみるこのブログ。
どうぞよろしくお願いいたします。
出産編 ①
妻は39歳の初産婦で、無痛分娩の予定でした。
念のために説明しておくと、無痛分娩とは陣痛の強烈な痛みを和らげるために、麻酔を使って母体への負担を最小限におさえる出産方法です。
出産時の痛みが少ないのはもちろん、産後の母体の回復も早いと言われています。
で、一般的な手順は、病院で促進剤を打って人工的に陣痛を起こしてから、麻酔をかけていくというもの。これらは自然に陣痛が来てしまう前に行います。いわゆる計画出産というやつです。
ただ、注意しないといけないのは、麻酔をかけるときに胃の中が空っぽになっている必要があること。
もし胃の中に食べ物が入っていると、妊婦は嘔吐したくなってしまいます。しかも麻酔がかかっているから上手く吐けないし、場合によっては気管支に吐瀉物が入ってしまう。そうなったら炎症を起こしてしまい、重体になる可能性まであります。
だから無痛分娩を行うときは、あらかじめ早めの分娩予定日を決め、予定日の前日には入院して、厳格な食事管理のもとに陣痛促進剤をつかって出産態勢を整えるわけなのです。
……とか、ずいぶん偉そうに言っているけど、僕はこれらのことを妻が妊娠するまでまったく知りませんでした。ニワカもいいとこのド素人であります。
で、うちの息子の場合なんだけど、予定日より二週間、計画出産日よりも一週間もはやく、破水しやがりました。午前10時。まったく想定していなかったから、僕ら夫婦もオロオロです。
たまたま僕も家にいて慌てて一緒に病院に行ったら、すでに子宮口が開きはじめていてるとのこと。
でも「子宮口が開きはじめている」こと自体も、ニワカな僕としてはそれがいったいどのような意味を持つのか、たとえばパチンコでいえばどれくらいのフィーバーっぷりなのか(パチンコやらないからそれすらよく分からないけど、とにかく)わかりません。
でもどうやら、初産婦と言うこともあり、進行はゆっくりな様子。緊迫するほどのフィーバーでもない。
「このままの様子だと、陣痛が来るまではまだ半日くらいかかると思います」
とのことで、
「出産はスタミナ勝負です、今のうちにお昼ご飯たべますか? でももしすぐに陣痛きゃったら麻酔うてなくなるから、ちょっとした賭けになるけど」
と病院から聞かれました。
「食べます」
と妻は即答でした。
なんていったってこの病院、食事が美味しくて有名なのです。それで彼女はこの病院に決めたようなものなのです(もちろんそれだけじゃないけれど)。
で、出てきた病院のお昼ご飯がまぁ豪華なこと。
ボリュームもたっぷりだし、どの料理もちょっと驚くほど美味しい(つまみ食いしました)。妻も存分に食事を楽しみ、僕はそれを見届けてから病院を出ました。
それが午後1時のことでした。
★つづく