セブンが生まれてからも

家のなかで流す曲は(たとえばセブンがいるリビングでも)

これまで聞いてきたような音楽でした。

 

ロックやジャズやヒップホップ、

R&Bやテクノやクラシックも。

 

僕はけっこうなんでも好きで、

その日の気分や、集中している作業によって

家の中に流れる音楽はがらりと変わります。

 

 

数ヵ月前、そこにあらたなジャンルが加わりました。

 

 

童謡。

 

 

それまでまったく聞いてこなかったジャンルだから(当たり前)、

ものすごく新鮮。

そしておどろくほど魅力的。

 

 

どれもメロディがシンプルで覚えやすく、

そのうえ歌詞が味わい深くて

なんというか、ノリやすい。

 

 

 

僕が小さいときに聞いていた

『南の島の大王』も好きだし、

トトロ『さんぽ』は鉄板曲、

『大きなのっぽの古時計』

なんか、一緒に歌ってるうちに泣けてくる。

 

 

 

でも、そんななか、

僕の一番のお気に入りは

『きのこ』です。

 

 

 

知ってる? 『きのこ』。

 

 

 

これ、マジでやばいぜ?

 

 

僕が小さいときには聞いた記憶がないから

すくなくともこの二十年、

あるいは三十年のあいだに生まれた曲なんだと思う。

 

 

つい2ヶ月前、

保育園見学を毎週のようにいっていたとき、

ある保育園で子供たちが合唱していたのが

この曲でした。

 

 

き、き、きのこ。

 

き、き、きのこ。

 

ノコノコノコノコ、歩いたりしない。

 

 

この出だしを聞いたときは、

 

「へぇ、最近はこんな童謡もあるんだな」

 

くらいにしか思いませんでした。

そりゃきのこ、歩かないよね、と。

 

 

ぎんの雨あめ、降ったらば

 

背が伸びてく るるるる るるるる

 

 

きのこは歩かないけど、

雨が降ったら背が伸びる。

 

子供らしい、

ものすごくミクロな視点です。

 

レインコートを着た幼児が

ぐっと地面にしゃがみ込んで、

大樹の足元に生えたきのこを眺めてる、

そんなかわいらしい光景が目に浮かんできます。

​​​​

そんなとき、幼児はきのこをみて

どんなことを考えるんだろう。

 

「かわいい」とか、

単純に「ちいさい」とか、

あるいは群生したきのこをみて

「たくさん」といったことを感じるかもしれません。

 

 

 

でも、この童謡はそうじゃない。

 

 

 

地面から一歩も動くこともなく

 

音も立てずに身を寄せあっているきのこをみて

 

子供は「かわいい」でも「ちいさい」でもなく

 

こう歌うのです。

 

 

 

 

いきてる。いきてる。

 

いきてる。いきてる。

 

きのこは、いきてるんだね。

 

 

 

 

 

大きい。世界観が大きすぎる。

 

 

広い、深い、そして脈動してる。

 

 

それにくらべて大人の自分の発想の

なんとちっぽけなことだろう。

 

 

 

僕は子供たちが合唱しているのを聞いて

本当に心動かされ、一瞬、

保育園見学中であることもわすれました。

 

 

 

この唄、作詞は

数年前にお亡くなりになった詩人のまどみちお先生。

 

『一年生になったら』

『やぎさんゆうびん』

『ぞうさん』​​​​​​

 

の作詞もされています。

 

晩年に作られた作品なのかなぁ。

 

 

 

 

いま柴崎家でもっともベビロテとなっている『きのこ』。

 

 

 

きくとセブンもノリノリです。

 

 

 

 

 

 

 

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