「祖父と子犬」
私が幼少の頃、祖父母と一緒に住んでいた。
祖父母は動物が大好きで、いろんな動物を飼っていたが、
子犬がどんどん増え、どうしようもなくなった。
ある日、祖父は意を決して、
誰かが拾って育ててくれるだろう。
と言って、
子犬を遠くの公園に捨てに出かけた。
私は、祖父の自転車の後ろにちょこんと乗って同行した。
子犬を公園の人目につくところに置くと、
祖父は、子犬が後を着いてこないようにと、
わざと、いろんな道を遠回りしながら時間をかけて帰宅した。
帰宅すると、家の門のところで、
さっき公園に置いてきたはずの子犬が
しっぽを振りながら、喜んで、わたしたちを出迎えた。
急いで、私たちより先に帰宅していたのだった。
祖父は、それを見て、
子犬を抱きしめながら泣いて子犬に謝った。
動物と人間の関係について、始めて目にした強烈な体験だった。
「サザンと株価」
サザンは、アミューズの孝行息子です。
2年前、アミューズの決算が悪くなりそうな時に、コンサートをして
会社を一気に黒字にしました。
しかし、こんどは、活動休止宣言で株価を下げてしまいました。
サザンの所属するアミューズは、私のクライアント様です。
たった今、アミューズ様宛の今月の請求書を書いていたところです。
だから、
普通の人とは違った、心配をしてしまいます。
ただ、今回の株価下落は一過性のものだと思います。
アミューズさんの宣伝をしているのではありませんが、
アミューズさんは、本当に暖かい、良い会社です。
所属しているアーティストさんも、スタッフも最高です。
私は、アミューズさんの仕事をして
芸能プロに対する考え方を改めました。
サザンは、必ず活動を再開すると思います。
今はアミューズ株の買い時かもしれません。
「フランスロケ」
フランスの、あらゆるホテルとシャトーが所属する由緒ある団体です。
そこの依頼で、2004年に、
マルセイユ経由でプロバンスのレストランに撮影に行きました。
レストランは中世の修道院を改造したもので、
フレンチの巨匠、アラン・デュカス氏がプロデュースしたものです。
現地に着いたら、早速ランチが登場しました。
写真のメニュです。修道院内の野菜畑で採れたばかりの野菜とハーブ、
ヤギのチーズに、パンにワイン。
どれも最高でした。
かぼちゃはデコレーションです。
やけに質素でヘルシーですが、それもそのはず、
ニースやカンヌでバカンスを過ごして、贅沢な食事に飽き飽きした人たちが
立ち寄って、楽しむための食事だとか。
いろいろと、あるものだ。と感心しました。
プロバンスのワインはロゼが美味しいとか。
で、ロゼをいただきましたが、
なかなかのものでした。
仕事というよりは、楽しみながら、おもむろにカメラを取り出して
「パシャッ!」という感じでした。
それからは3日ほど、ぼ~っとして過ごしました。
どちらかというと、ロケに託けたバカンスみたいな旅でした。
なんとも世知辛い世の中になってきたので、
このロケは、
私の写真家人生最後の大名旅行になる可能性があります。