泳ぐ写真家龍之介 -121ページ目

「不安な国民」

日本の経済が再び活気を取り戻し、

みんなの給料が今より上がったとしても

おそらく日本人は、将来に対して不安だし、不満なのだろうと思う。


私は一般的な日本人よりは、世界を見聞きしていると思うが、

日本は、最も、格差が少ない国のひとつだと断言できる。

格差は無いに等しい。

今みたいな状態を格差などと言っていたら、

資本主義は存在できなくなる。


ニューヨークに住んでいた頃、

通っていた空手道場で、

ドミニカ共和国から不法入国してきた男性と知り合いになった。

体ひとつで国境の川を渡って、入国し、

日雇いで働きながら子供を7人もうけたそうだ。

子供は当然アメリカ国籍なので、

彼も家族としてアメリカ国籍を入手したわけだ。

そして、立派な家をブルックリンに建てて、

立派なニューヨーク市民として生活している。


そんなやって、国境の川をパンツ一枚で渡ってきて、

日雇いや農奴をしながら家族を持ち、

成り上がっていく多くの人たちがいる。

こういう生命力、ダイナミズムが日本人にはない。


これだけお金と時間をかけて英語を学習して、

これだけ英語が下手な国民は日本人以外にはいない。

それは当然だろう、

海外に移民したり、出稼ぎして働く必要がないからだ。

英語は趣味なのだ。

生活の手段ではないのだ。


それだけ日本は恵まれすぎていると思う。

価値観とか見方を変えれば、

安全で、とても生活し易い国なのだ。


外から見ればそのことがよく分かる。





「中国警察取締新兵器」

中国の駐車禁止取締りの新兵器。

折りたたみ式レッカーオートバイか?

ホンダのゴールドウィングみたいです。









「牛丼カメラマン」

と呼ばれるカメラマンがいる。

「速い(撮影が)、安い(ギャラが)、上手い(写真が)」。

の三拍子が牛丼と同じなわけだ。

もっとも牛丼は「上手い」ではなく「美味い」だが。


誰が付けたのか、面白い呼称だ。


私も、それに近かった時期がある。

ギャラが安いのは、本人のせいではないが、

そこそこの写真を電光石火で撮っていた時期があった。

ある時、

早朝から深夜まで、約40日間ぶっ続けで

厄介なアクセサリー類を撮ったことがある。


アメリカに行って生活する資金が必要だったので、

我慢してやっていたが、

今になって考えると、

それによって、光を見る眼が結構養われたと思う。

何の仕事でも、とりあえず

ライティングでびびることはなくなった。


ファッション写真の巨匠ピーター・リンドバーグも

一時期、家具の写真を撮っていたそうな。

商品写真はライティングがシビアなので

とても勉強になるのだ。


何の仕事でもそうだが、

しつこく同じ事を繰り返すと、そこから見えてくるものがある。

スポーツはもっとはっきりしている。

そういう時期はつらいが、

なんとか我慢して乗り切ると次が見えてくる。


しかし、もう、そんな撮影はしたくない!