ＴＷＯ ＲＯＳＥＳ －聖夜に死を－
過去のエピソードは
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登場人物紹介
松井玲奈
都内に通う大学生
幼い頃心臓病で1年間入院し
珠理奈と同学年になる。
松井珠理奈
玲奈とは血の繋がりがないが
家庭で仲のいい姉妹を演じている
玲奈のことを深く愛している。
赤西和戸
珠理奈に気がある大学生
稲垣三郎
高校時代の玲奈と珠理奈の元 担任
現在連続殺人犯として服役中
東京拘置所 面会室にて・・・・
｢久しぶりだね・・・｣
珠理奈は稲垣が面会室に
入ってくるとすぐに言葉を発した。
珠理奈の顔を見ると
稲垣は軽く歪んだ笑みを浮かべる
｢やっと、来てくれたね。｣
｢なんだい？私に話って？｣
「そろそろかなぁって思ってね・・」
「何が？」
「玲奈を一人占めしたくなってきただろ？」
「どう云う意味だよ！」
｢玲奈を殺さないのかい？｣
｢いい加減にしてくれないか？
私が玲奈ちゃんを殺すわけないだろ？｣
｢そうかな？以前も殺そうと
思ったことがあっただろ？｣
｢・・・・・・｣
｢玲奈の美しさは魔性だ！
それは、間近にいるおもえが
一番分っているはずだ。｣
｢もう、以前の私じゃないよ！
玲奈ちゃんを殺すことは１００％ないよ！｣
｢ほぉ～良い答えだ！！｣
｢あんたは
ちっとも反省した様子がないな・・・｣
｢何故反省する必要がある？
玲奈に害を与えた人間を
排除したんだ。褒めてくれよ！
君なら僕の気持ちがわかるだろ？｣
｢話すだけ無駄なようだ・・・
じゃあ、行くよ！｣
「聖夜に死を・・・
これが最後のプレゼントだ！」
稲垣が少し笑みを浮かべた。
立ちあがりかけた、珠理奈は
またすわり稲垣に訊ねる。
「どういう意味だ！」
「その日がくればわかるよ・・・
楽しみにしているがいい。」
「あんた、
まただれかになにか吹きこんだのか？」
そう、稲垣は一連の連続殺人で
一躍、ネットでは猟奇的な人間からは
神とたたえられているのだ。
「さあね・・・」
「玲奈ちゃんは絶対に私が守る！」
珠理奈はそう言って、立ちあがり
部屋から退出しようとした。
「メリークリスマス！珠理奈～」
稲垣がおどけて言ってみせた。
珠理奈は振り返って稲垣を見たが
なにも言わずに立ち去ったのだ。
稲垣は既に死刑が確定しているが
それが執行されるのは神のみぞ知ること。
生きている間に、玲奈を
亡き者としようとかんがえてるのか？
珠理奈は嫌な予感がしたので
植草刑事に面会のときの会話を報告し
稲垣が逮捕されてから現在まで
彼に面会をした人物を調べてもらった。