「まちおこしに必要な物は、何か?」
と、問われたときに、
「情熱とアイデアと行動力と継続」を上げる方が
とても多いことと思う。
実際、まちおこし関係の会議(集まり)に出ると
必ずと言っていいほど
「何かいいアイデアはありませんか?」で始まり
最後に、実行することの重要性を確認して終わる。
2回目以降の会議では、
「継続は力なり」とか言い出して
継続することの重要性を訴えることになる。
お決まりのパターンである。
確かに、情熱が必要なのは分かる。
まあ、危機感の場合もあると思うが。
ところで、アイデアと行動力と継続は、
本当に必要なのであろうか?
少々極論ではあるが、
私は、ほとんど必要ないと思っている。
不思議に思うかもしれないが、
私の人生において必要だと思ったことは無い。
「必要の無い人生を送ってきたのだろう」と
言われてしまいそうだが、そうでも無い。
「まちおこし」についても
「事業経営」についても
結構激しい人生を送ってきたつもりである。
成功者という意味では無い。
現在もチャレンジの真っ最中で
「必死にもがいてきた」というだけのことではあるが。
いづれ気が向いたら、何をしてきたか紹介してみたいと思う。
それでは、なぜ必要ないというのか?
それは、使い方が間違っているからである。
具体的に言おう。
まず、「アイデア」だが、
多くの場合、単なる思いつきのことを
「アイデア」と言っているのではないか。
前記の通り、会議などでも漠然と「アイデア」を求められる。
漠然と求められたアイデアには、
まず間違いなく、漠然とした答えしか返ってくることはない。
これでは、全く意味が無いので、必要ないと言っているのである。
確かに、時として素晴らしいアイデアが出ることも、ごく希にある。
しかし、まちおこしには、ゴールがあるわけでは無い。
継続が必要なのである。
神様でも無い限り、素晴らしいアイデアが次々と
泉の如く湧き出てくる人などいないではないか。
では、どうすべきなのか?
目標に対して、
「今何処にいて、どんな状況なのか?」
「いつまでに、どうしなければならないのか。どうしたいのか?」
「何処に、どんな問題があるのか?」等々
目標を確認して、現状を分析して、問題点を明確にした上で
改善するための良いアイデアがないか?
となれば、思いつきでは無く、策が出るのである。
そして、実施してみて、結果を検証し、繰り返す。
これこそ、PDCAサイクルである。
漠然と「解決策を考えろ」と言っても、全く意味が無い。
それでは、次になぜ「行動力」は必要ないのか?
昔から
「思い立ったらすぐに行動しろ」とか
「走りながら考えろ」とか
「やってみなければ分からない」とか
行動することの重要性を説く言葉は、世に溢れている。
しかし私は、これらよりも
「準備8割、本番2割」
「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」
「戦わずして勝つ 孫子の兵法」
これらこそ、まちおこしに必要な姿勢だと思う。
実際、私の経験上からも
前記の検証をしっかりすると
何をどういう優先順位で行なうかが明確になり
後は、実行するのみになり
「行動力」などという漠然とした動きに
依存する必要などなくなるのである。
最後に「継続」も必要ないのか?
先ほど、アイデアのところで「必要だ」と言ってしまった。
明らかに矛盾している。
それは、私が必要だと思う継続と
「継続は、力なり」という言葉で
一般的に使われている継続は、違うのである。
継続は目的ではないので、
場合によっては、止める決断を恐れてはいけない。
もちろん継続を力にできる場合もある。
しっかり検証して、その判断をすることこそが必要なのである。
以上、「アイデア」「行動力」「継続」について、
表面的な意味で使うのであれば必要ないと言う事である。
それでは、南房総の明るい未来を願いつつ
これを読まれた皆様が、今日も一日お幸せでありますように♪