陸上部の名物顧問が異動となり、代わりにやってきたのは頼りない美術教師(20代後半、女性)。部長の桝井は、中学最後の駅伝大会に向けてメンバーを募り練習をはじめるが…。
元いじめられっ子の設楽、(金髪)不良の大田、頼みを断れない(バスケ部)ジロー、プライドの高い(吹奏楽部)渡部、後輩の俊介。寄せ集めの6人は県大会出場を目指して、襷をつなぐ。
あと少し、もう少し、みんなと走りたい。涙が止まらない、傑作青春小説。
─「BOOK」データベースより─
*(黒文字)は僕が入れました。 
物語は、県大会出場を掛けた駅伝大会当日、バスを降りた競技場「0」から始まる。
続けて「1区」から「6区」までを走るそれぞれの走者の視点で、大会までの自身の日々を回想する形で描かれている。
同じシーンが何度も出てくるけれど、外から見たある種演じているであろう自分と本当の自分が描き分けられていて飽きることがなかった。それぞれが問題を抱え、思いを抱いて駅伝に挑む。
とても面白かった。我慢したせいで涙がプッと飛び出た。小説って、こうでなくちゃいけないね。早くエンディングまで読みたいけれど、読み終わるのが惜しい小説だった。
みんながそう思うに違いない、美術教師の上原先生の物語も読みたかったな。
ラストはたやすく感涙のエンディングを描けたはずだけど、意外にあっさりと終わった感がある。
それは物書きとしての瀬尾まいこのスタンスなのか、あるいは性格なのかはわからない。
いまどきこんな中学生はいないだろう的なレビューを見かけたけど、そんなことはどうでもよい。
小説は一個人が文字を綴って繰り広げる世界なのだから、読ませる力と面白さがあれば何でもOKだ。
続編書いてほしいな。この少年たちと先生にもう一度会いたい。でも、展開的にもちょっと難しいだろうというのは推測できる。
瀬尾まいこ、お見事でした!
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