風神 あ~る・ベルンハルトJrの「夜更けのラプソディ」 -18ページ目

僕は以前、『傷は乾燥させるな』という記事を書いた。
リンクを貼ろうと探してみたど、記事が多すぎて見つからない(;'∀')

要は『バンドエイド』なんて使ってはいけない。『キズパワーパッド』などの『ハイドロコロイド』系の絆創膏を使うべし、という記事だった。



貼った瞬間に痛みが止まる。傷跡が残らない。こんなすごいものは、今現在ハイドロコロイド系のパッドしか存在しない。

しかし、世間には相変わらず『バンドエイド』の類は売っているし、もっと信じられないことに『マキロン』も売っている。

傷口を消毒なんて、絶対してはいけない。

子供の頃は、擦り傷や切り傷をよく作ったものだ。そんなとき、たいていは傷口の汚れを落とし、痛い痛い消毒薬を塗り、絆創膏を貼るといった処置をしたものだ。

しかし、その消毒薬は通常の皮膚の細胞自体を破壊してしまうし、皮膚を病原菌から守ってくれている常在菌まで殺してしまう。

僕たちの子供の頃は『うさぎ跳び』をやらされた。
腹筋運動は足を伸ばしてやった。
運動中は『水を飲んではいけない』と厳しく指導された。

『卵』は食べ過ぎてはいけないと言われた。
僕は茹で卵好きの板東英二を、大丈夫だろうかとハラハラして見ていたものだ。

これらすべての常識であったものが、あるとき覆った。

ただ、懸念していることがある。サランラップ療法だったろうか、水道水で傷口を洗い、ラップを傷の上にぴったりと貼るという治療法が話題になった。それだけで傷がきれいに治ると。

ラップは水や水蒸気をまったく通さないし吸水力もない。傷口を適切な環境に保つのは難しいだろう。細菌感染の恐れだってあるかもしれない。
あくまでこれは、応急処置にとどめておくべきだと僕は思う。

今日も僕は、長財布にハイドロコロイドパッドを複数忍ばせている。
キズパワーパッドのマツキヨバージョンだ。



そのほとんどが、自分のために使われることはない。
しょっちゅう生傷が絶えないほど、僕はおっちょこちょいではない。

僕はハイドロコロイドパッドの伝道師。

その伝道師は痛い目も見ている。思い出したくない表情さえある。
ケガをしていると見るや、見知らぬ人にも声をかけるからだ。

それがブログタイトルになっている。

先月だったか、スーパーの駐輪所から自転車を出すと、ちっちゃい女の子がお母さんに抱かれてすごい勢いで泣いている。

そのお母さんは、濡れティッシュみたいなもので子供の手をしきりに拭っている。
いつもなら自転車にまたがって走り去っている場所だけれど、僕は気になって仕方がなかったから自転車を押した。

もしや子供が手にけがを!? 痛くて泣いているんじゃないのか!?
心臓の鼓動がどんどん高まる。

僕は様子を見ながら自転車を押した。
けれどどうにもよく見えない。どうするべきか……僕にできることをすべきなんじゃないのか。恥ずかしがり屋でシャイな僕の心は揺れる。

子供は泣き止まない。
振り返った僕はこらえきれなくなって、押していた自転車を反転させてその親子に向かった。

「怪我しちゃったの?」
僕は女の子に問いかけた。

「なんでもありません!」
そっぽを向いたお母さんが言い放った。

「もう、あんたがおっきい声で泣くから」
その隣のお父さんも無言だった。

あ……そうですか。
僕は自転車を再び反転させた。

彼らは一度も、僕を見ることはなかった。
例えば子供が実際に怪我をしていたとして、あんたにいったい何ができるの? って問われている気がした。

とても心はしぼむけれど、それでも僕はめげない。
少しでも救えるなにかがあるなら僕は声をかける。

ものすごく馬鹿みたいでも。
それがきっと、僕が僕であることの証明だと僕は信じたい。


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市販のボディソープ最強おすすめ人気ランキング25選 より紹介文を拝借

  1位

      

花王ビオレu ボディウォッシュ 530g
1,324円 (税込)

みんなで使えて抜群のコスパ、保湿力も優秀
弱酸性でおなじみの大定番商品「ビオレu」です。ささっと泡立つ柔らかな泡ですっきりとした洗い心地。香りも好みが分かれにくいさわやかな印象で、家族で使いやすいボディソープです。

また、とてもリーズナブルでありながら、保湿力が優秀なのも魅力的。入浴後も肌の水分量をしっかり保ってくれる優等生です!

使用感のよさと抜群のコストパフォーマンス、豊富なバリエーションで、長く愛されるのも納得の王道ボディソープです!


  9位


ダヴ ボディウォッシュ プレミアム モイスチャーケア ポンプ 520g
1,356円 (税込)

もっちり泡に包まれて気持ちのいい質感
人気の「ダヴ」のスタンダードなボディソープです。
「センシティブマイルド」同様、肌と同じ保湿成分であるニュートリアムモイスチャーを配合することで、使用後の肌の保湿性を高め、しっとりとうるおう感覚が評価の高い商品です。

特徴はやはり泡立ちのよさ!とろっとした液体から、すばやく簡単にもっちりクリーミーな泡がつくれます。1プッシュで全身洗えますし、気持ちのいい質感で洗い心地もなめらか。もっちりした泡に全身包まれるのはとても気持ちいいですよ。

手軽にリーズナブルな価格で手に入るので、リピーターの多い人気商品ですね。



ビオレu ボディウォッシュが抜群のコスパ?
この記事を書いた人、本当に使ったのだろうか? 使ったとしても、メーカーからの頂き物を少数回ではないだろうか。

今は『ビオレu』を使っているけど、僕は長いこと『ダヴ』を愛用していた。

それが代わった理由は、おそらくたまたまセールだったのではないだろうか。

ビオレを使い始めたある日、ポンプの頭を押すとプスッと音がした。え?

容器を振ってみたら空っぽだった。
嘘だ、ついこの間買ったばかりなのに!

なぜだと考えた。
ビオレは最初に3プッシュぐらい使う。2プッシュだとボディを洗い、足を洗い終わるところまで泡が持たないからだ。

足を洗ったら最後に背中だ。そこで1プッシュ足す。だから都合4プッシュぐらい使うのだ。

ダヴの場合どうだったかと思いだしてみる。
最初に、うん1プッシュだ。途中で半プッシュ足すかな? ぐらいだったはずだ。

これだけでどうだろう。倍以上の差が出る。ビオレはダヴの倍以上は早くなくなるということになる。

とにかくダヴはとろっとろだ。そのせいだろうか泡立ちはけっして早くない。

ビオレがボディ洗い用のタオルでクシュクシュくらいで泡立つのに対して、ダヴはクシュクシュクシュクシュぐらい必要だ。

弱酸性の威力のほどは知らないけれど、幼い子供を含めて一家で使うというものでない限り、ビオレはやめておいた方がいい。

ダヴに戻さなかった理由ははっきりとはしないけど、洗い上がりがさっぱりしているような気もする。

でもそれだったら、ダヴのモイスチャーをないがしろにしているような気もする。

僕は替えるかって?
いや、詰め替えがすごく楽ちんになったから……微妙です。

      

詰め替えるときに、手で持ってやるほどの時間はありません。
空の容器をバスタブの横の洗面台に立てて、詰め替え用をあてがって、そのボディを蛇口の辺りで支える。

何かをやっているときにボコッと音がすると案の定詰め替え用が倒れている。そばで音が聞こえるならまだいいけど、気になって覗いたときに倒れていると、たぶん3,4回分ぐらいの量が流れている。なんてもったいない……。

この新しい詰め替え容器は倒れないし、早く移し替えができる。
ダヴがこんな感じの詰め替え容器になったら、考えようかな。
コスパは断然ダヴだし。


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先月だったかな?
たまたま買ったんです。S&Bからも出てたんですね。

俺たちのおかずラー油





何年前だったか、売り場から消えましたよね、桃屋です。

辛そうで辛くない 少し辛いラー油


そのころ頻繁に買っていて、なぜ突如として売り場から消えたのか分からず、探し回ったものです。実は世間で爆発的に売れたんですね。

が……それを何に使っていたのかは全く覚えていません。

一時R-1ヨーグルトもそうでしたね。



一方向にどっと流れる流行りというのは怖い。

僕が戒めていることが一つあります。
緊急事態が生じたときは、人と同じ方向に動くな!
ということです。

つい、みんなが逃げる方へと向かうんですね。群衆心理でしょうか。
けれど、人の波ほど怖いものはありません。

ふと気づいたとき、あなたは群衆の真ん中で潰されそうになっているかもしれない。
あるいは、危険の最前線なのに後ろから押されているかもしれない。

でも、自分の意志では絶対動けません。
それが集団の怖さです。

何年前だったでしょうか?
帰りの電車に乗るために改札を通ってホームに向かうと、ものすごい人の列です。
ホームへの階段は遥か遠くなのに、凄い行列なのです。通路が人で埋まっているのです。

事故で遅れたのか?

こんな状況だったら終電も伸びるだろうけど、いつになったら電車に乗れるのだろう?
疲れているのに……そんなうんざりとする行列です。

ふと、上りホームへの通路を見るとがら空きです。
僕は迷わずそのホームに向かい、階段を上り、ホームを突っ切り、階段を上り、階段を下りて、目的のホームにすんなり辿り着きました。

なんと、ありえないことに楽々と座れたのです。そして電車は出発しました。
恐れず、人の向かわない方向へ走れ!

なんか、おかずラー油から全然違う話になってしまった……。


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愛用のニューバランスに、遂に穴が開いてしまった……。
でも、ここまで履いてもらえれば、880も本望だろう。

NBから離れてみようか。ナイキは何足か履いた。アディダスは履いたことがない。オニツカタイガーもない。でも僕には4Eサイズという面倒な縛りがある。さて、次は何を買おうか、というか、どこに4Eサイズがあるだろうか。

立ち働く人間にとってのシューズは、板前の包丁にも劣らぬぐらい大事な存在。

これが気になった。
アンダーアーマー。4Eサイズがある!

ABCマートにあるだろうか。
仕事終わりではお店は空いていない。かといって、僕の住む街にはABCマートがない。

その代わり『シューフィッターのいる店』がある。
もう何年も前のことだけど、痛い目を見たことがある。

ムーンスターのウォーキングシューズを勧められた。
いわゆる、かつての月星ですね。

「26㎝をお願いします」
僕は試履きをした。
シューフィッターが登場して、僕の足を計る。

「25.5ですね」そんなこと知らないわけがない。
それを知ったうえで、ワンサイズ上なのだ。

シューフィッターの言うことだからな、と、結局25.5㎝を買った。
しかし、仕事上歩くだけじゃなくてしゃがむ姿勢も多くする。

靴がしわしわになった。
そのへこんだ部分が足の指に当たって痛い。

それ以来、僕はその店に行かない。
その人、シューフィッターになって、どれぐらい経つのだろう。僕は靴を履き始めて何十年にもなるのだ。

シューフィッターさん、僕の足の先から踵までしか計らなかったでしょ?
それが足のすべてじゃないことぐらい知ってるよね。

シューフィッターが命取りの店って、どうなんでしょう。


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テレビのナレーションで思い出したんですけどね、「どくせんじょう」という言葉は姿を消して、もうすっかり「どくだんじょう」に取って代わられました。

と書き誤って生じた語「独擅場 (どくせんじょう) 」に同じ。

違いが判りましたか?
そう、手偏と土偏の違いですね。

「擅」=せん=ほしいまま独り占めにする。かって気ままにする。
「壇」=だん= 一段と高くこしらえた所や設備。

ここまで定着してしまうと、批判のしようがないのですけどね。言葉はそもそも生き物なのだし。

これは以前にも書いたのだけど、そんな僕がいまだにちょっと納得いかないのが「こだわり」
「こだわり」を調べるとこう出てくる。

心が何かにとらわれて、自由に考えることができなくなる。気にしなくてもいいようなことを気にする。拘泥する。

そう、些末なことに執着して己を縛る様を表現した言葉だったはず。
それがいつの間にやら、伝統の職人技や素材を選び尽くした逸品、みたいな使われ方をしている。

つまらぬこだわりは 身を縮めるだけだった

そう、こだわりとはそもそも、つまらぬことなのだ。長渕剛の使い方が絶対的に正しい。




しゃぼん玉
作詞:作曲 長渕剛

ひりひりと傷口にしみて 眠れなかったよ
泣きっ面にしょんべん ひっかけられた夜
薄情な男だと 夜を 一枚ひんめくりゃ
ぐずぐずしてちゃいけねえと 照れずに 思えた

つまらぬこだわりは 身を縮めるだけだった
ほんの一瞬でも お前を愛せてよかった
枯れ果ててしまっても 温もりだけは残ったよ
妙に悲しくて いさぎよくて
本当に気持ちよかったよ

淋々と泣きながら はじけてとんだけど
もっと俺は俺で ありますように
いったい俺たちはノッペリとした 都会の空に
いくつのしゃぼん玉を 打ち上げるのだろう?

きしりきしりと横っ腹が 痛かった
馬鹿っ面ぶら下げて上等だと ひらきなおった
人生が少しだけ うるさくなってきたけど
逃げ場所のない覚悟が 夢に変わった

帰りたいけど帰れない もどりたいけどもどれない
そう考えたら俺も 涙が出てきたよ
くじけないで なげかないで うらまないで とばそうよ
あの時笑って作った しゃぼん玉のように

淋々と泣きながら はじけてとんだけど
もっと俺は俺で ありますように
いったい俺たちはノッペリとした 都会の空に
いくつのしゃぼん玉を 打ち上げるのだろう?

淋々と泣きながら はじけてとんだけど
もっと君は君で ありますように
いったい俺たちはノッペリとした 都会の空に
いくつのしゃぼん玉を 打ち上げるのだろう?



師走に入ったというのに冬らしい寒さではないですね。東京ではこの冬、木枯らし1号は吹かなかったのだろうか? 

木枯らし1号とは、西高東低の冬型の気圧配置となり、その年初めて吹く北よりの(やや)強い風(季節風)の事で、東京地方と近畿地方でのみ発表されます。

例えば東京地方では、10月半ばから11月末までの間に冬型の気圧配置となって、北よりの風速8メートル以上の風が吹くと、気象庁はその風を「木枯らし」と認定し、最初の木枯らしを木枯らし1号として発表しています。

東京地方と近畿地方ではそれぞれ基準や条件が異なり、例えば近畿地方の期間は霜降(10月23日ごろ)から冬至(12月22日ごろ)であり、東京地方の木枯らし1号の対象期間と違いがあります。
木枯らし1号の発表は東京と大阪のみで、木枯らし2号以降は発表されません。

お天気.comより

みなさま、おやすみなさい。


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ずいぶんと着込んできてしまったものだと思う。着ぶくれしてパンパンなんてみっともないね。

君はどうだろう?
僕とは違って、脱ぎ捨ててきたのかな?

僕がふと思い出す昨日と、君が振り返る昨日は違うものかもしれないね。景色も色も匂いも。そして、思いも。

そうだ。熱いものを飲んだり食べたりするとき、ずいぶん長くふぅふぅと吹く癖は続いているのだろうね。

君がざるそばをふぅふぅしたときは沈黙が下りたね。

見て見ぬ振りも愛情と思ったけれど、それどう見てもざるだから! って突っ込むのも愛情だったのかなって今さらながら反省したりもする。

幸せでいてください。
大丈夫、僕は何とかやっています。





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お漬物がサラダに化けないように、ご飯がパスタに化けないように、君は君だし、僕は僕だ。

野沢菜漬けがシーザーサラダに戦いを挑むのはおかしいし、南魚沼産のコシヒカリがイタリアのディチェコのパスタに迎合するのもおかしい。

人づきあいが面倒なら、しなくてもいいさ。
話を合わせて笑う必要もない。無理をすると心がケガをする。

人は山の中に一人でいたって、都会の中で一人でいたって、それなりに生きて行ける。

人はひとりひとりが主人公だ。
人々の中に入ったって、個々人の目には、僕たちを含めてその他大勢は脇役に過ぎない。
無理に目立つ脇役を買って出なくたって問題はない。

人はみんな異邦人。
心通じ合う人間なんて少しでいいんだ。ほんの少しで。

誰もいない?
ここにいるじゃないか。

異邦人 / EGO-WRAPPIN'


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このところ、なんか疲れがひどいのです。どこか病んでいるのか? というぐらい。

お休みの日には掃除と洗濯をして、公園で読書をして、BOOKOFFに行ったりダイソーに行ったりヤマダ電機をのぞいたりした後、スーパーで買い物を済ませて午後早くに晩酌をして、一度横になって、起き上がってからブログを書く。

このパターンが上手くいかないのです。休みをうまく使えないのです。
それではと、夕方からの晩酌に切り替えたら、すぐに眠くなるのです。

それもそのはずで、日曜の朝は3~4時間ぐらいの睡眠で起きますからね。

ああ、起きてブログを書かなくちゃ、なんて思っていても起きられないのです。

そんなこんなで、信じられないことに僕は12時間ぐらい死んだように寝ていたりもします。

ちょっと前の僕なら、つまらぬ惰眠と切り捨てたはずなのに……。

それだけ寝たなら疲れが取れるかと思いきや、やっぱり疲れているのです。
まあ、そもそも寝過ぎで疲れなんて取れないんですけどね。

George Winston - Longing Love


「Longing & Love」(あこがれ/愛)は、ジョージウィンストンの名を世界に轟かせた名曲です。

トヨタクレスタのCM曲、「NNN日曜夕刊」の「今週の動き」のBGMに使用されたほか、「箱根 彫刻の森美術館」のBGMに使用されています。

曲の出だしは知らない人も多いかもしれませんが、すぐに、ああ、あの曲だ、とわかります。そこまで聞いても絶対損はない曲です。

今夜はこれを聴いて寝ます。

だるいのだるいの飛んでけー!
ちちんぷいぷいッと。


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その写真集の記事は新聞に掲載されていた。

「スゲー!」
「マジかよ!」

「え? 嘘でしょ? 合成でしょ?」
「よく見ろよ、ちゃんとした広告だってば」
「サンタフェだって」

「ら抜き?」
「やかましい」

わらわらと集まってきた男どもが新聞にたかっている。
準備はおおむね整った。後は開店時間を待つだけだ。

「嘘だろ!」
「だからぁ、ちゃんとした写真集の広告だってば」

「嘘だ……絶対嘘だ! りえちゃんが脱ぐなんて」
「お前なんで自分の頭両手で鷲掴みにしてんだよ、漫画か? そんな奴初めて見た」


宮沢りえ「サンタフェ」より

それを見つめる僕もかなり驚いていた。
「宮沢りえ? どしたんだ?」

今でその衝撃度を現すとするなら、例えるご当人には大変失礼だけれど、現役当時の浅田真央に近いだろう。

え……なんで? ここで脱ぐ必要があるの? という感じだ。

「買いますか○○さん」
「なんでだよ」
「買ったら見せてくださいよ」
「なんで買うんだよ」

「買ってくださいよぉ」
「だからぁ、なんで俺がお前のために写真集を買う必要があるんだよ。こんなん持ってレジに行ったら目が泳ぐだろ? 表情が変なんなっちゃうだろ?」

「○○さん、見たくないんすか」
「見たい! これを見たくないって言ったら、変態さん決定」

「俺が買いに行きますよ」
うーむ……それならアリだなと僕は思った。値段書いてある? って誰も聞いてない……いつの間にやら話は立ち消えた。

「○○さん、近づきすぎっすよ」大きなお世話だ。

「柔らかそうなおっぱい」って、前屈みでてめえの尻撫でてんじゃない。その手が裏返って手の甲で撫で始めた。
あ、洗い物をした手の拭き残りを拭ってんのか。

「しかしスゲー、これ以上衝撃的なヌード写真はないっすよね。宮沢りえっすよ、宮沢りえ、俺どしたらいいんすか?」知らん。

「でもな、これ以上衝撃的なものがあるな」
僕は即座に一人の女性芸能人を思い浮かべた。

「誰っすか」
全員が僕を見つめる。

「誰だと思う?」
「○○さん、引っ張りますねぇ」

僕はゆっくりと、大きく息を吸った。
「キョンキョンがいるじゃないか!」

一同一瞬キョトンとした後、僕の意見の鋭さに気がついた。
「おぉーキョンキョン!」
「キョンキョンかあー」
「キョンキョンだぁー」

宮沢りえが女神なら、キョンキョンは犯してはならぬ神の領域にいた。

そいつら全員が、妄想の中で瞬時にキョンキョンを脱がしたに違いない。
薄汚い男どもめ、地獄に落ちろ。


木枯らしに抱かれて / 小泉今日子



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男はたぶん僕の幼馴染だ。

その男が部屋の隅に胡坐をかき、携帯電話を耳に当てたまま背中を丸めた。辺りを憚(はばか)るように声を潜め、うん、うん、と小さく頷いている。

どう見ても、これは良くない知らせだ。
男が背中を向けた事がさらに心をザワザワとさせ、僕は息をひそめ耳を澄ます。男はずいぶんと長い間話を聞いている。

ゆっくりと振り向いた男が、遠慮がちに携帯を差し出す。俯き加減に何も言わないことが悪い知らせの証。

僕の中でじわじわと恐怖が湧き上がってくる。

いつ、何処でバレたのだ。

「誰?」男に問いかけた声はかすれて届かない。
意識が遠のくような浮遊感の中、携帯を耳に当てる。

僕が人殺しだということが、ついに警察にバレたのか……。

女の声がした。
「嘘つき!」

EGO - RAPPINN / 色彩のブルース


時々夢で僕を苛(さいな)むのは、僕が人を殺した、というありもしないことだ。

目覚めても、怯えている。
僕は人を殺した、取り返しのつかないことをしてしまった、ということに。

意識がはっきりしてくると、それは夢だとわかる。
過去生では、誰かに殺されたり、誰かを殺したりしたこともあっただろう。

僕はこんな夢を時々見る。

それほど過去生の恐れを引きずっているのだろうか。
待てよ……僕は過去生ではなく今生の過去に、人を殺していないと言い切れるだろうか。


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