2022年の秋に父が白血病で亡くなりました。


・治療をやめて自宅に連れて帰るか、


・面会制限のゆるい個人病院を探して転院するか、


・面会はできないけれど、入院治療を継続して、これまで通り抗がん剤と輸血の治療を続けるか


の3択を検討し始めました。


  自宅で一緒にすごしたいけれど

自宅に連れて帰るか、個人病院に転院するか、


コロナ禍で面会制限がなければ、個人病院一択だったと思います。


その時は、とりあえず、家に連れて帰って家族と話をしたりする事でせん妄が良くなるかも、と言うのがのぞみでしたから。


家に連れて帰る、と言う事は、母が父の介護をする、と言う事です。


うちの母は、耳は遠いのですが、スポーツをずっと続けているのとよく歩く事で、足腰はかなり丈夫です。


が、うちの母、嫁姑や親戚関係の苦労もまったくしておらず、実家の親の看取りもする事なく、なんて言うか、のんびりしていると言うか、頼りない。


ベッドで一日中うとうとしている父を母が1人で看れるでしょうか?


入院中の父の状態が、食事はどうとっているのか、とか、起こせばトイレ歩行が出来るのかとか、全然わかりません。


ポータブルトイレへの移動もしくはオムツ替えなどは母にもできるだろうって思いました。


入浴は身体を拭いたり、訪問介護の入浴介助を利用したりできるでしょう。


せん妄が良くなったら、デイサービスの利用とかもしたら良いのかな、とか。


が、家に帰って点滴も輸血も無かったら、またすぐに入院した時の様な苦しむ状態になるのでは?


身の回りの世話はできても、急変時の対応はできません。


その時にどうすれば良いか。


また元の病院に戻る事ができるのでしょうか?


答えはノーで、入院している病院は治療を目的にしているので完全に治療をやめるのであれば再入院はできない様でした。

それに元の病院に戻れば、また面会ができない状態です。


積極的な治療をしないにしても、外来で点滴や輸血は続ける事はできないのかなと考えましたが、

どうもそれは難しい様で。

近くのかかりつけ医は輸血には対応していなくて。


治療をやめる事と苦しさや辛さを軽減する事が両立しない?


治療をやめて自宅で過ごすことが、最後の瞬間を自宅で過ごす、と言う事に対する問題に変換していきました。


本当の最後の最後、を自宅で看る事は可能なのか?


いざ自宅に帰るとなるといろいろわからなくなりました。


母はたぶんそこまでは考えてはいなかったのだと思いますが、


自宅で看取ると言うより、未経験の介護をする事になかなか決心がつかない様でした。


私も都合がつく時には泊まりこんで一緒にやるよ、

とは話したのですが。


選択肢がそれしかなかったら、決心があろうが無かろうがスタートするのでしょうが、選択肢がある状態で


介護する本人の決心がつかないのに、無理強いする事はできません。


  情報を集めた

私は30数年前に3年間だけ総合病院の看護師をしていました。

学校の同級生のほとんどは今も看護師を続けており、

グループラインで相談し、地元の看取りをしてくれる病院や、訪問医療、訪問介護、市内の介護施設、についていろいろ教えてもらいました。


自宅で介護するには訪問介護や医療などの助けは欠かせないですよね。


地元の血液内科がある個人病院だと、白血病の治療はできなくても、症状に対する対症療法はできる事もわかりました。

 

医療関係を離れて長い私には最近の病院のシステムはよくわかりませんが、いわゆる緩和ケアと医療行為は両立しない?んですかね。

病院によって違うんですかね。


この辺りが難しかったです。


  母が決心しましたが

母ももちろん父とは一緒に暮らしたい様でしたが、

自信がない。


家族会議で、今までの数日間の退院の様にいったん帰らせて状態をみて、家族と触れ合う事でせん妄状態が改善する様なら治療をやめたら良いのではないかと言う話になりました。


(血液データによる)退院できるタイミングが近づいて、

公的なサポートも、いざと言う時の近くの病院の存在も知り、ようやく母が父の介護を自宅でする決心をしたので、

主治医と面談する事になりました。


しかし、面談の日に父が高熱を出し、誤嚥性肺炎になっている事がわかりました。


そのまま意識がなくなりました。


そうなるともう退院どころではなくなりました。


続きます


↓↓今までの経過です