小学校での読み聞かせ活動記録 -21ページ目

反省会と勉強会


読み聞かせには、沢山のセオリーかあります。極限すれば、決め事を守らないぶっつけ本番のような質の悪いものならば、やらない方がましなのです。ボランティアといえども、最低限の知識を持ち、更により高次元の読み聞かせをするためにも、反省会や勉強会は、必須なのです。読み聞かせに使う絵本や作家についての下調べや何回も鏡の前で音読をするなどの下準備をして、はじめてきちんとした読み聞かせを実践出来るのです。それでも尚、終わった後に反省会をして、今後の糧にするのです。これが、本来の読み聞かせのあるべき姿なのです。これ程に、反省会や勉強会が必要だというのに、我が『おはなしのたね』では、これを実施していません。理由はいくつかあります。今日は、その理由について触れてみたいと思います。


まず、第一にともかく大所帯なのです。全員が集まれる日というのは皆無です。ボランティア活動に参加登録したものの、今学期は忙しくて無理ですとか、来年度から参加したいとか、仕事が一段落するまで抜けますという長期欠席組から、○曜日と△曜日は、出られませんという曜日指定方の登録をされている方も沢山いらっしゃいます。幼稚園行事や介護などと重なって、出られない方もいます。また、出てきて下さる方でも、読み聞かせが終わったらダッシュで職場に向うという方もいらっしゃいます。残って残務整理の出来る余裕のある人は、数人という事もめずらしくありません。


それに、ボランティアというのは、自発的に自由な行動をする人という意味があるのです。自分の時間のうち、余裕のある部分を対価を目的とせずに、自分を含め地域や社会のために役立つ活動をすることがボランティアなのです。決して、無理強いをしてはならないのです。無理をすれば、活動自体が苦痛になり、ちっとも自発的ではなくなってしまいますものね。突き放した言い方ですが、読み聞かせの技術の向上を目指したいのならば、図書館に参考資料もありますし、読み聞かせのサークルなどもありますので、個別に学んでいただきたいと思うのです。


『上小おはなしのたね』は、読み聞かせボランティア団体ということで登録をしていますが、「読み聞かせを通して、保護者や学校外部の大人と児童とのコミュニケーションの時間を持つ事。」これが一番大きな意義なんじゃないかと思えるようになってきました。読み聞かせそのものよりも、言葉の触れあいによる、幸福の分かち合いって言ったら、少々気障でしょうか。


そうそう。勉強会も反省会もしませんけど、活動記録は書いています。流石に、何がしかの記録を残しておかないと、後々困った事になりますから。内容は大体次のようなものです。


○○年△月×日-3年4組に行きました。担当-番人-
読んだ本『マドレーヌといぬ』と『はるにれ』
さすがに三年生です。朝の挨拶が揃っていて、気持ちがいい。
子ども達の反応-口をぽっかり空けて絵本に見入っていた。三年生でも、まだまだ絵本に夢中になるんだと思うと微笑ましいですね。『はるにれ』を見せたら、「それから?」という冷めた反応があった。「今日のは短かった。」と言われてしまった。少し解説をすればよかったかな。でも、言葉を付け足すと、この絵本の良さが失われてしまいそうだったから、敢えてコメントはしませんでした。


こんな程度のことを書きます。その後PTAt会議室に戻り、読み聞かせに使った本を返却したり、次に使う絵本を借りる手続きをしたりしながら、報告書を書き、順次戻ってきた人達から一言ずつ、反応を聞きます。同じ3年生でもほかのクラスでは、時間が余ったので手遊びをして喜ばれたとか、パリの風景について詳しく話したとか・・・。1年生は、全体に二冊のうち、どちらの方が好みだったみたいとか。1年2組には、落ち着かない子がいて要注意。2年3組は、教室の後ろに数人たむろしていた。とか、3年4組では、一人だけ机に座っていたとか・・・。個別の報告も多くなってきました。読み聞かせをするだけでなく、クラスの様子にも目が届く位、余裕が出てきたっていうことでしょうね。


最近は、ほんの少し他のお子さんよりも手助けが必要そうな子どもについての話題が多くなってきていて、そういうお子さんへの理解と協力が芽吹いてきているように思えます。案外この雑談が、反省会であり、勉強会のような形になっているようにも思えています。ある人のふとした一言が心に響き、次回以降に気をつけられるようになれば、充分ではないでしょうか?私たちは、プロフェッショナルではなく、幸せを分かち合うのが目的なんですから。


そうそう。1月16日は、いつもより多くの方が時間を割いて残って下さったので、素話のレパートリーを持っている方に、即興でお話を一つ、語ってもらいました。10分程度なので、負担にもならずいい感じでした。こういう形で、ほんの少しでも何かが出来るといいなと感じております。


ともかく、このような雑談を聞いて、番人は、次回以降の絵本の選書をするのです。選書の方法については、次回にしましょう。

活動内容について



実は、読み聞かせには、色々と約束事があります。だから、「読み聞かせをした~い。」と思い立っただけでは、本当は人前で読み聞かせをしちゃいけないのです。必要な文献にあたってみたり、経験のある方の講習会に参加したり、読み聞かせを実践している所を見学したり、こっそり自宅で練習したり、たくさんのこと学ばないといけないのです。


けれども、「おはなしのたね」では、そういう勉強会はしていません。子供たちに絵本を読んであげたいという気持ちと人前で少し大きな声を出すことのできる度胸。これさえあれば誰でも、会員登録ができるのです。小学校に通っているお母さん達だけではなく、卒業生の父兄や本当に読み聞かせが好きなボランティアの方等、外部からの参加してくださっている方もいらっしやるのです。経験のない方は、自信がつくまで見学をして頂いています。


活動日は、毎月5のつく日です。このような変則的な日程になったのは、多くの方の参加を促す為です。「月・水・金がパートだから来られません。」とか、「木金だけ参加できます」とか。全部出席しなくても、二ヶ月に一回でも参加できればいいのです。ともかく、多くの方の支持を得る事が一番なのです。それにボランティアって、無理してするものではないですからね。各人の人生の余裕のある部分を他人のために費やす活動なんですよ。無理して行うボランティアは、自分も他人も苦しめることになってしまうのです。余裕のある時間を少しだけ他人のために使って、幸福な気分を分かち合える活動にできたらいいな。と思っています。

さて、毎月5のつく日といっても、週末が入ると月曜日や金曜日になります。また、火曜日は体育朝会や合同朝礼などがある為、やはり前後に振り替えとなります。運動会や遠足などの行事の場合も同様です。ですから、厳密には多い月で3回。少ない月では2回程度が活動日となり、日程は学校の行事予定とにらめっこして決めることになっています。


ちなみに、3学期は・・・


1月16日(月)

1月25日(水)

2月 6日(月)

2月24日(金)

3月 6日(月)

3月15日(水)


となっています。


朝、8時25分には、教室の前に立っていて、中の様子を確認して教室に入り、子ども達と一緒に朝の挨拶をして、読み聞かせを行います。正味15分程度です。終わったら、PTA会議室で、担当した学級の様子などのメモを書いて終わります。早い人ですと、9時20分にはすべてが終わっていて、そのまま仕事に行くようです。時間に余裕のある方は、残ってちょっとしたおしゃべりをしつつ、図書室の整理を行ったりもしています。どちらにしても、10時半には解散となります。


ここの記事を読んで、読み聞かせをしてもいいな。と思う方がいらっしやいましたら、どんどん参加して頂きたいと思います。

2006.01.16-三年生の場合

ルドウィッヒ・ベーメルマンス, 瀬田 貞二, Ludwig Bemelmans
マドレーヌといぬ
姉崎 一馬
はるにれ

三学期最初の読み聞かせの日だったので、クレヨンハウスの『はつてんじん』を使う予定だったのだけど、 市内は今、読み聞かせブームに火がついておりまして、団体さんがたくさんあり、借りる事ができませんでした。『はつてんじん』 のような季節モノは、争奪戦が激しいのです。しかも、我が校は、市内で一番のマンモス小学校でして、1~2年生は5クラス。3年生以上でも4クラスあるんです。同日一斉に同じ絵本を4冊とか5冊集めるというのは、図書館員さん泣かせなのです。ともかく、『はつてんじん』 が集められないと連絡をもらったので、急遽『マドレーヌといぬ』 に変更しました。季節感も関係ないし、名作なので蔵書がたくさんあり、図書館側の収集作業もかなりラクだったようです。

内容も三年生にはちょっと幼いし、身近すぎるかな?と思っていたら、お当番の人はちゃんと下調べをしていて、風景画の美しさや貴重さを説明したりしてフォローをしたという意見が出ていました。どんな絵本でも「小さい子向き」「大きい子向き」という分類は、してはいけませんね。何歳になっても、絵本を楽しむ方法があるんだということを教えられました。


『はるにれ』 は、とっても素敵な写真絵本です。中学生や高校生でもいえ、大人だって感動するでしょう。ただ、写真だけの絵本なんですね。文字の無い絵本は、格別めずらしいわけではないのですが、日常で絵本に接しなれていない子ども達は、びっくりするやら不思議がるやら。それでも、ペーシをめくる毎に「ほうっ」「わぁ」っという声も挙がっていて、効果はあったように思います。



ともかく今回の二冊だけでは、三年生には短すぎる話だったようで、子ども達はちょっと欲求不満気味でした。こういう時こそ、読み聞かせのお当番の人達の腕の見せ所でして、『はるにれ』という樹についての説明をしたり『マドレーヌといぬ』の挿絵が色々なパリの風景を描いていることを説明したとか、手遊びをしたとか・・・。「ちぇっ。短いなぁ。もう一冊読んでよ。」と言われたのは、芸の無い私だけでした。くすん。

2006.01.16-二年生の場合

『これはのみのぴこ』『そしたらそしたら』


『これはのみのぴこ』は、文字通り、言葉遊びの絵本です。繰り返しながら雪だるま式に増えていく文字の羅列に子ども達は大喜びです。しかも、この時期、二年生の国語の授業では詩の単元を勉強していて、谷川俊太郎もしっかり出てくるんですねぇ。二冊とも谷川俊太郎の絵本なので、本当に喜んでくれました。
お当番に入った方の中には、「二冊とも二回読んだわ。」「それからそれからは、二回読んで三回目にすごろくを見せたわ。」と複数回読んだ方も数人いらっしゃいました。朝自習の短い時間の中で、よくそれだけ読めたものだと感心していたら、「どちらか一回は、早口で読んだわ」と工夫をしていた様子。あっ。『のみのぴこ』を全員で音読したというクラスもありました。



『そしたらそしたら』は、終わりの無い絵本に分類されるでしょう。最初にどこからか落ちてくる青いビー玉は、最後のページでシカが蹴ったものなんですもの。「そしたらしそたらすごろくもついていたりして、「二回読んで、三回目にすごろくの説明をしました。」という報告もありました。


結局、二年生の読み聞かせのお当番に入った全員が一致して、「こういうノリの善い絵本は、二回に分けて楽しんだほうがいい。勿体無い。」と言ってきました。来年度の二年生には、抱き合わせに少し大人し目の絵本を使うようにしましょう。


2006.01.16-一年生の場合


はなをくんくん
しんせつなともだち


『はなをくんくん』は春を待ちわびる動物達の物語です。白黒の雪の中に咲いた一輪の黄色い花の美しさは、絵本でなくては表現できない世界だと思います。単純にして明快。優しくて温かい。本当に良い絵本です。短いけれど、子ども達は一生懸命話を聞いています。最後のページでは、「ほぅっ」という声がもれました。ちょっびり成功した気分です。こういう反応があるから、読み聞かせボランティアが続けられるんですよね。


『しんせつなともだち』は、順番に食べ物を友達に分けてあげると巡り巡って、自分のところに食べ物が戻ってくるというお話です。お友達っていいな。っていう話なのですが、意外や意外。それよりも繰り返される内容にユーモアを感じた子どもが多かったようです。


そういえば、1年2組には、体は小さいけれどパワフルなやんちゃ君がいます。つまらないことがあると周囲の子にちょっかいを出したりするので、今日はやんちゃ君のために、補助が入ることになりました。補助に入れるくらいの余裕があるって良いですね。出来れば色々な学年のちょっとだけ助けが必要な子ども達には、専属のヒトが来て、抱っこしたり隣に座って一緒にお話を聞ける余裕が持てるといいな。と思っています。


ところで、不思議なことに、補助が入った日に限ってやんちゃ君は、大人しいんですよね。自分の専属のヒトが来ているって敏感に感じるのかな?楽しそうにお話を聞けたという報告がありました。良かった♪

2006.01.16-複式学級の場合・・・

紙芝居-かぜのかみとこども
しんせつなともだち

お当番の人から「一冊ずつは名作なんだけども、両方ともストーリー性のある長編(?)は、このクラスではちょっとハードルが高すぎる。二冊のうち一冊は、1ペーシ1行位の軽い絵本にしてはいかが?」という提案を頂いてしまった。前から、地味な絵柄は集中しないし、長いお話も苦手って判っていたんだけど、つい、少しずつ長編を入れてみたくなってしまうのよねぇ。悪い癖です。

人数も少ないし、次回からは、少し小さい本だけど、しろしろくまちゃんシリーズなどを取り入れてみようと思います。複式さんは、1年生から6年生までを合わせても10人に足りません。それでも、一番読み聞かせを楽しみにしてくれる学年です。

そして、つまらない時は、遠慮なくブーイングがあがります。面白いときは、大きな声で反応してくれます。読み聞かせをしに行った甲斐のあるクラスなんです。担当した人達は、口を揃えて「純真だね。」「またこのクラスに来たいね。」と言います。選書が難しいという事を除けば、最高のクラスなんです。でも、そんな所も勉強になるなぁと思っております。

次回は、楽しめる絵本を選ぶから待っててね。

2006.01.16-①

今日は、2006年になってはじめての読み聞かせを行いました。そろそろインフルエンザが流行の兆しを見せてきたので、読み聞かせ当番表の番人をしている私は、万全の体調でいなければならないと気をつけております。


実際、昨年のこの時期は悲惨でした。お当番になっている大人は元気でも、子どもが40度の熱を出している場合、やっぱり家族が家にいない人は心配だから、お当番から外れて頂いたりするのです。でも、急に発病するもんだから、当日の朝7時半位に電話がかかって来る訳です。その都度、当日の絵本を自宅まで取りに行ったり、学校に持ってきてもらったり。これが、一日に一件だけではなく、二件とか三件とか重なってパニック寸前でした。


今年は、予防策として、三学期の間だけ、一冊大目に図書館から絵本を借り出し、予備として学校においておく事にした。これなら最悪の場合、ぶっつけ本番でも何とかなるかと・・・。無論、私とあと数人のスタッフはお当番のシフトに入らないようにして待機にしております。ただ、待機組だって神様じゃあないから、こっちの方が優先的にダウンするって事もあるかも知れないよね。

記事の更新をしました

読み聞かせの内容という記事を

4件とも更新しました。

各学年の平成18年1~3月までの

読み聞かせの予定を

追加更新したのです。

但し、季節モノなどは

絵本が揃いにくいので

変更になることもあります。


そのことをご了承頂いた上で

参考までにご利用下さい。


html講座-①

昨年の6月頃からふろぐを始めた。

本当はHPも作ってみたいんだけど、

なかなか時間がなくってね。

それでも、読み聞かせの記録を

        残したいと一念発起。

htmlの勉強をしつつ、

    読み聞かせについて

メイキング・思ったこと・勉強した事など、

    書いてゆきたいと思います。

どうぞよろしく。

小さい字は、入力してても

読んでいても目が痛くなるので、

まず第一に、文字の大きさの

設定を変更してみました。

どうよ?

<p><font size="★">●●●</font></p>

この★部分に1~6の数字を入れることによって

●●●に挿入した文字の大きさが変えられます。

ちなみに今回の文字の大きさは、3でした。

<font color="#660000" size="3">●●●</font>

これを使うと、色まで指定出来ます。

絵本-あ

レオ・レオーニ, 藤田 圭雄
あおくんときいろちゃん

40P/21×21/至光社/1979初版/読み聞かせにかかる時間-3分前後/季節-公園で楽しく遊べる季節



小学校の教科書に載っている『スイミー』の作者といえば、


ご存知の方も多いと思います。



仲の良いのあおくんときいろちゃんは一緒にいられることがうれしくて


色が混じってしまい、緑色になってしまいました。


遊びつかれて家に帰るとあおくんの両親もきいろちゃんの両親も


「こんな子、知らない。うちの子じゃない。」と言って


二人を家に入れてくれません。


二人は悲しくなって、ぽろぽろと涙を流し、


流れた涙があおときいろに別れ、


両親は二人が混じっていただけだった事を知ります。



えっと、原作は『Little Blue and Little Yellow』という題になっています。


藤田圭雄さんが「あおくんときいろちゃん」と邦訳したわけです。


「あおくんときいろちゃん」という


ただの青い紙と黄色い紙が人格を持つというだけでも


かなりシュールですが、


原作は性別がなかったんですね。


もっと抽象的な絵本だったのでしょう。



そういえば、レオ・レオニさんの作品は、


この絵本以外はすべて谷川俊太郎さんで邦訳されています。


谷川さんが邦訳していたら、どんな表現をされていたか


ちょっと興味が沸くところですね。



まぁ、邦訳があろうがなかろうが、


文字に託された意味を吹き飛ばすほど


どんな観かたも想像できてしまう作品なので


文字を追わなくとも楽しめる絵本だと思います。



筒井 頼子, 林 明子
あさえとちいさいいもうと

31P/20×27/福音館書店/1982年初版/読み聞かせにかかる時間-5分程度/季節-あさえちゃんが長袖なので、夏以外かな?


あさえが、外で遊んでいると妹のあやちゃんの面倒を


見て欲しいと頼まれます。


あやちゃんはねんねしたばかりなので、


大丈夫と思っていたら、すぐに目を覚まして大泣きしていました。



あさえは、あやちやんを外へ連れ出します。


面倒を見ているつもりで夢中でチョークで絵を書いて、


顔をあげると、あやちゃんが見当たりません。


あさえは必死であちこち走り、あやちゃんを探し回ります。


道を一人であるいている女の子・・・。違います。


知らないおじさんに手を引っ張られている女の子・・・。違います。


あやちゃんはどこに行ってしまったのでしょう。


あさえは、胸かドキドキしています。


いました!!


あやちゃんは、公園の砂場にしゃがんで一人で遊んでいました。


あさえは、心の底から安心しました。


というお話です。


小さい子を迷子にしてしまうと心配なものです。


あやちやんが見つからないときのあさえの気持ちが


手にとるように判る絵本です。



浜田 桂子
あやちゃんのうまれたひ

32P/27×20/福音館書店/1984年初版/読み気かけにかかる時間-5分程度/季節-あやちゃんの誕生日12/15の少し前が一番いいのだけど、読んであげる子のお誕生日の少し前かいいかな。



あやちゃんが、カレンダーを見ながら自分の誕生日を楽しみにしています。



そんなあやちゃんにお母さんが、あやちゃんの生まれた日のことを



優しく淡々と話してあげるストーリーです。



予定日になっても生まれてこなかったあやちゃんを



おじいちゃんもおばあちゃんもパパもママも



心配しながら待っていた話。



夜中に生まれそうになってパパがあわてちゃった話。



その日の寒かった事や病院の灯りがうれそかった話。



病室のやかんからあがる湯気までが祝福してくれているように思えた話。





どれもこれも、あやちゃんが生まれるということが



特別なんだよって、想わせてくれるエピソードです。


生まれてきた子どもたち一人ひとりに様々な



出産エピソードがあります。





この絵本を読むと、必ず自分たちがどうやって生まれたのかを



知りたがります。



弟や妹がいることを誇りに思う子どもがたくさんいます。



子どもが生まれたとき、どれほどうれしかったかを



この絵本を読んだときに一緒に話し合えるといいですね。


フランツ=ブランデンベルク, アリキ=ブランデンベルク, ふくもと ゆみこ,
Aliki Brandenberg, Franz Brandenberg
あたしもびょうきになりたいな!

32P/24cm/偕成社/1983年初版/読み引き科背にかかる時間-4分/季節-病気の流行する季節に読みたいので、冬!


エドワードが病気になりました。おかあさんもおとうさんもおばあちゃんもアンおばさんもピーターおじさんも、みんなエドワードの看病に夢中です。元気なエリザベスは、着替えてベッドを整え学校へいかなければなりません。ピアノの練習や宿題、お皿洗いに金魚や亀の餌もあげなくてはなりません。思わず、エリザベスは叫びます。


「あたしも、びょうきに なりたいなぁ!」


何日かしたら・・・エリザベスは本当に病気になりました。周囲の人はエドワードにしたのと同じようにエリザベスの看病をしてくれます。夕方になるとエドワードがやってきて、今日一日、何をしたかをエリザベスに教えてくれました。それは、エドワードが病気の時にエリザベスがした事ばかりだったのですが、エリザベスは


「ずるいなぁ、もぅ!」

「エドワードばっかり いろんな ことができて。」


と悔しがります。またまた、何日か経つとエリザベスすっかり元気になって、日常を取り戻します。エドワードと一緒におかあさんやおとうさん、おばあちゃんにアンおばさんとピーターおじさんにお返しをしました。(おしまい)


元気一杯の子どもたちは、時々病気になって学校を休み、大切にされている兄弟を見て、うらやましくなったりします。本当は熱があって頭が痛かったり、咳や鼻水が出で苦しかったりしているんですけど、そういうのはなってみなくちゃ判らないものですよね。何よりも、少し良くなってきた時にじっとベットの中に居なきゃならない事や誰も話し相手がいなくて一人ぽっちな時は、本当に情けないものです。オリザベスの気持ちを味わったことのない人はいないんじゃないでしょうか。


病気になったときのエリザベスのぐったりした様子も、ちょっと可哀想だけど、絶対にありそうな感じで思わす笑えてしまいます。1月2月は、風邪やインフルエンザが大流行する時期です。病気にならないように、しっかり予防しましょうね。

マージョリー・フラック, 瀬田 貞二
アンガスとあひる

32P/17×25/福音館書店/1974年初版/読み聞かせにかかる時間-4分/季節-柳の木の芽が美しい春~初夏


好奇心の強いスコッチ・テリア(犬の種類)のアンガスは、庭の境の生垣の向こう側から聞こえてくるやかましい音の正体が気になって仕方がありませんでした。ある日のこと、ドアが開け放しになっていたので、アンガスはそれっと、おともてに飛び出しました。垣根の向こう側に出ると、目の前に2羽のあひるがいました。

アンガスは、あひるたちに向ってうなりました。「ウーウーウーウーウーワン!」アヒルは逃げ出し、柳の木陰の水のみ場でゆっくりと水を飲み始めました。そこでまた、アンガスは「ウーウーウーウーワン!」。


こんなことをしたものですから、今度はあひるたちが、アンガスに向って「シーシーシーシーシーシーシュ!!!」と言い返され、尻尾をつつかれてしまいました。

アンガスは、脱兎のごとく逃げ出し、うちの中へ駆け込むとソファの下に潜り込み、一、二、三分間、何事も知りたいと思いませんでした。というお話です。


マージョリー・フラックは1897年ニューヨークのグリーンポートで生まれ、アート・スチューデンツ・リーグ校で絵を学びました。1930年に出版された『Angus and the duck (アンガスとあひる)』から、本格的に絵本作家として描き始めたようです。このアンガスシリーズは、好評を得て、その後4冊が出版されています。


フラックの作品の主人公はどれも、小さな子どもそのものであり、子どもが自分を主人公に重ね合わせながら夢中になって冒険できるものばかりです。翻訳者の瀬田貞二氏も子どもがはじめて出会う物語絵本、に最適だ、と述べています。(同氏著『絵本論』より)


実際、彼女の作品は、ストーリー・挿し絵共に単純明快で判り易く、計算の行き届いた全体の過不足ないページ割り等の配慮が全体に行き届いています。子供心を充分、研究・理解した上での作品づくりは、芸術と言っても過言ではないて思われます。


また、フラックの作品の特徴として、「行って帰る」手法が使われている事が挙げられます。トールキンの『ホビットの冒険』では-ゆきてかえりし物語-ではありませんが、主人公が冒険に出かけて行ってまたもとの所に戻ってくるという手法は、子供たちに特に好まれるものなのです。彼女はこの手法を昔話から学んだのではないかと、瀬田氏は述べています。


瀬田氏は「絵本の歴史をみて、アメリカに絵本を創始したのがワンダ・ガアグだとすれば、ガアグに続いて30年代後半と40年代に絵本の基礎を固めたのがフラックであったろう」とも書いており、このような良書をふんだんに子ども達にふんだんに与えることによって、子供たちの持つ豊かな感性がより磨かれることを願ってやみません。