小学校での読み聞かせ活動記録 -16ページ目

図書館へ行こう

田中 共子
図書館へ行こう

岩波ジュニア新書ということで、小学校高学年程度の子どもでも判り易い内容になっていました。図書館の良いところ、利用の仕方が判り易く書いてあるので、図書館についての入門書として、大人にもお勧めの一冊だと思います。


中でも、面白いと思ったのは、なぜ読書が嫌いなのかという分析の部分。著者は、その理由を「読むのが面倒」「読む時間がない」「面白そうな本がない」と書いていました。私、運等が嫌いなんですけど、読書とか本を読むという部分を置き換えて考えると、とっても良く理解できちゃいました。


で、どうしたら読書嫌いを克服できるかですが、ともかく面白そうな本を手にとる事が大切らです。。例えば、中学生なんだから、岩波ジュニア文庫とか中学生らしい作品なんて限定せず、直感でえいっと手に取り、ともかく読んでみるのだそうです。それが面白い作品だったら、同じ系列の作品を続けて読んでみるのも良いでしょう。気に入らなければ別の分野の作品にチャレンジしてみるのもいいですね。という事でした。どうだろう・・・。えいっと簡単な運動から始めてみようかなぁ。最近、かなり脂肪が増えているから・・・。


ともかく、読んでみないことには、面白い作品かどうかは判らないのですものね。えっ?本を読む時間がない?もしかして、あなたはわざわざ読書の時間を作ろうと考えていませんか?読書は、いつでもどこでも、余った時間にできる優れものなんですよ。例えばトイレの中。例えば布団に入って眠るまで。電車やバスを待つ時間や移動時間などなど。まとめて読もうと思うと時間がないけれど、細切れにすれば意外と時間はみつかるものです。それにね。最初から、続けて一時間とか二時間読み続けると、ますます読書嫌いになってしまうわよ。理屈はそうですねぇ。実際、私はほんの数分でも、読書をするタイプです。だから、ほの少しの時間を使っても簡単なストレッチをしようと思わずに読書に走ってしまうんですよねぇ。このあたりが、好きと嫌いの差かも知れませんね。読書嫌いを克服するのって、かなり難しいと思います。


そうそう。どうしても面白い本が見つけられないときは、思い切って図書館に足を運ぶのも良い方法よ。本が多すぎてみつけられない?だったら図書館の人に相談してみましょう。図書館の人は、本を貸したり返してもらったり整理するためだけにいるのではないのよ。本の専門家なんだから、相談すれば色々な事を教えてくれるの。「自分は、こういう事が好きなんでけど、何かオススメの本ってあれますか?」と聞けば、何冊か教えてくれるはずだから、試してみるのも悪くないでしょ?無料なんだし・・・。と続いています。


それから、読書感想文の書き方の方法も紹介してありました。まずは感想文を書かなくちゃいけない本を読むのですが、感想文のことは忘れて、ただひたすらその本を読むんだそうです。読み終わっても、すぐに感想文を書いてはいけません。何日かあるいは何時間か経って読んだ本について思い出してみて、印象に残ったことを中心に、枝葉をつけて膨らませてゆけば、意外と簡単に読書感想文って書けてしまうのよ。という事でした。確かに、その通りかも知れません。私は、読書感想文を強制的に書かされている訳ではないんだけど、ブログに記事をUPする時は、とっても苦労しています。この方法は、結構役に立ちそうな気がしました。


もっともっと、図書館の利用の仕方とか、最近の傾向とかがわかりやすく書いてあのました。最近流行のベストセラーよりも、濃い内容の作品になっていた気がしました。岩波ジュニア文庫、侮り難し!この作品を読んで、これからしばらくの間はジュニア文庫って奴を徹底的に読みまくろうと決意しました。

三びきのこぶた

山田 三郎
三びきのこぶた―Three little pigs

↑は画像のみ参照してください。

実際に読み聞かせに使った絵本は、下のタグの作品です。

瀬田 貞二, 山田 三郎
三びきのこぶた―イギリス昔話

20p/27cm×20cm/福音館書店/1980年/読み聞かせにかる時間-8分位/木になっているりんごを投げたから秋でしょうか。


藁の家、木の家、レンガの家でおなじみの三びきのこぶたはイギリスの昔話です。とつても有名な作品で、少しずつ内容を変えて色々な出版社から絵本が出版されています。今回読み聞かせに使った絵本は、福音館書店の作品です。


おかあさんぶたが、貧乏で子どもを育てられなくなったからこぶたたちを独立させたのでした。さらに、木の家は、正確には木の枝で作った家の事でした。そして、ワラの家のこぶたと木の家のこぶたは、オオカミに食われてしまいました。レンガの家を建てたこぶたは、オオカミとの約束を破って、オオカミを出し抜き、最後にはオオカミをことこと煮て食べてしまいました。


昔話は、「お話し」ですから、語られる毎にどんどんとお話が変わってしまいます。最近の絵本では、三匹ともこぶたが助かったり、オオカミが反省したり、みんないい人風に替えられている作品が多いように思います。毒気を抜かれた作品には、アクもない代わりに印象も残りません。できるだけ語り継がれた形に近い作品に触れることができるようにしたいものです。


知恵が回る事は、時としてずる賢く残酷なもの。悪は、反省の余地はなく、完膚なきまでに滅ぼされる。こんな作品を残忍で、思いやりがないととらえますか?姉歯物件やライブドア関連や国会答弁を見聞きする方が子ども達にとっては、よほど有害ですよね。


それどころか絵本の中では、ちょっとした知恵がわが身を助け、自分を脅かす悪は、なくなってよい世界が訪れるのです。どちらが、子ども達が受け入れたいと思う世界でしょう?良い絵本では、悪が滅びる場面をさらりと流します。リアルな死体や流血は避けているのも、子ども達に対する配慮ですね。


実は、殺人や死体、事件などの描写にかけては、お話は非常に優れています。たったひと事。「オオカミは死にました。」ですからね。昔話では、どのように切り刻まれて死んだかなんてこと細かに話しません。


大事なのは、悪いことをするとばちがあたる事であり、知恵を働かせると得をして、なまけものやおろか者は損をするという事です。また、正直者はごほうびをもらい、ずるがしこい人は罰をもらいます。単純明快で、答えがわかっていて安心して聞くことができるのが、良質のお話しだと思います。


子ども達は、不安を嫌い、繰り返して行われる安定感を好みます。現代社会の不安ばかりを煽るマスコミには、自重してもらたいたものです。

しゅくだい

宗正 美子, いもと ようこ
しゅくだい

31p/25×25cm/岩崎書店/2003年/読み聞かせにかかる時間3分程度/季節-もぐらの赤ちゃんの産まれた直後って、一年中かな?


やぎのメエコ先生が皆に宿題を出しました。「だっこ」の宿題です。もぐらのもぐくんは、家に帰ってもなかなか宿題の事が言い出せません。夕食時にやっと今日の宿題の事を切り出すのです。そこで、お母さんとお父さんとおばあちゃんに一杯しゅくだいを手伝ってもらいました。翌朝、登校してきた子ども達は、元気一杯でした。


もう、最高の絵本です。実は、長女が二年生だった時の担任が、実際にこの絵本を教室で読み、抱っこの宿題が出ました。多くのお母さんから、「久しぶりに抱っこをした。」「子どもが大喜びだった。」「重くなっていてびっくりした。成長を実感した。」等という反響がたくさんあったそうです。


中でも一番圧巻だったのは、妊娠中のお母さん。もう、はちきれんばかりのお腹を見て、その子は、宿題を言い出せなかったそうです。けれども連絡帳には「しゅくだい-ひみつ」と書いてあります。忘れ物になっては可哀そうだと思って問い詰めたら「いいんだ。お母さんのお腹の中には、赤ちゃんがいるんだから。僕、宿題できなくても我慢するよ。」


お母さんは、にっこり笑って、その子をテーブルの上に立たせました。「ほぅら。赤ちゃんと一緒に、○○君を抱っこしているよ。抱っこって気持ち良いね。」と言って、○○君を抱きしめてあげたそうです。とっても素敵なエピソード。こういう経験は、子どもにとっては宝物ですよね。


実は、その日我が娘は学校を休んでおりまして、抱っこの宿題はできのせんでした。でも、もうすぐ四年生になるというのに、毎晩布団の中で、抱っこをせがみ、ぬくぬくとしながら眠っていますから、案外感動はなかったかも知れないですね。現実ってこんなもんです。


2006.02.15-三年生

八板 康麿, 杉浦 範茂
リボンのかたちのふゆのせいざ オリオン

オリオン座の昔からある星座物語は、次の通りです。


オリオンは腕のいい巨人の猟師で、狩りの女神アルテミスと一緒に暮らしていました。しかし、アルテミスの兄のアポロン神はそれが気に入りませんでした。そこで、アポロンは妹のアルテミスをだまして、オリオンを射止めさせてしまいます。悲しんだアルテミスはオリオンを星座に上げたという話です。


この写真絵本では、オリオン座を「リボンの形」と呼んでいます。ギリシア神話も素敵なお話ですけど、自分なりの発想で違った見方をするのも楽しい思いつきですよね。


冬、東の空を見上げるとリボンの形をした星座が見られるよ。星座の名前は、オリオン。真ん中の三ツ星の下にぼーっと光っているのが、オリオン大星雲。オリオン座の上にぼんやり白く見えるのは、星の集まり、天の川。都会では、この写真絵本のように美しい夜空を見ることは難しいけれど、ちょっと厚着をして、冬の夜空を眺めてみましょう。


四年生になると理科の授業で星座の勉強も始まります。テストや勉強とは関係ない、純粋に美しい自然を楽しんでもらいたいと思って、この時期に読み聞かせを行いました。文字の少ない絵本ですが、それだれにインパクトがありました。実は、お当番にあたったお母さん方の方から「下読みをした段階で、思わず星空を見上げてしまった。」「オリオンはすぐに判ったけど、空気が汚れているせいか、天の川は見えなかったわね。」とひとしきり星座談義に花が咲いてしまいました。


思わぬところに、読み聞かせの効果があったような・・・。でも、子どもに感動を与えようと思ったらまず、自分が感動しなきゃ本当に感動した気持ちは伝わりませんよね。絵本を読みながら、読み聞かせをする立場の私達も、感性を磨かせてもらっているのだという気がしてなりませんでした。

稲田 和子, 筒井 悦子
子どもに語る 日本の昔話〈1〉 -田の久-朗読

役者をしている田の久のもとにおっかさんが病気だという知らせが入った。田の久は、これから夜になって物騒だからと人々が止めるのを振り切り、山越えをしておっかさんに会いに行く事にした。ところが、山の中でじいさまに化けたうわばみに出くわしてしまう。


「お前は誰だ。」と問われた田の久は正直に「たのきゅうだ。」と答えたが、うわばみはそれを聞き違えて田の久を「たのき(たぬき)」だと勘違いしてしまう。たのきならば、色々な人に化けて見せて欲しいと言い出した。役者道具を一式持っていた田の久。色々な人物に化けて、うわばみの度肝を抜いてやった。


うわばみは、「おい、たのき。こんなに化けるのが上手なら、怖いものなんか何もないだろう。」と言い出した。「いいや、とんでもない。オレは、お金が大の苦手なんだ。」と田の久が告白するとうわばみも「オレは、タバコのやにと柿の渋が苦手だ。体につくと腐って死んでしまうからなぁ。」と告白する。ともかく、夜も明けてきたので、うわばみと田の久は、また会う約束をして別れた。


さて、田の久は、おっかさんに会って看病をしつつ、村の人たちにうわばみの怖いものを教えて、うわばみ退治をすることになった。昼のうちにうわばみの巣に、たばこのやにと柿の渋をどっさり流し込んだのだ。すると、その夜、瀕死の状態のうわばみが「やい、たのき、お前も道連れだ・・・。」と言って大判小判を田の久の家に放り込んで息絶えた。そういう訳で田の久は、大金持ちになったんだと。おしまい。


読み聞かせの絵本もネタ切れになりりつつあり、中学年には朗読をとり入れようと考えたのは昨年の春からです。朗読を始める前に、二つの不安がありました。それは「方言」です。まず、読み手のほとんどが、標準語しか話せないので、書いてある通り発音が出来ないだろうという不安。埼玉県育ちの子ども達に、色々な地方の方言が理解できるのだろうかという不安。そして、毎回、この不安については、全然問題のないことを思い知らされます。


実際に、朗読をしてみると、本当の発音とは全然違う。う~んと唸りつつ、強行発進をしてみました。こちらの方が意外にも、すんなりと受け入れてもらえたのには驚きました。


「えっ。判らない。何て言ってるの?」と聞かれることはありますから、子ども達の頭のの中では、理解できていない方言もあると思います。けれども眼で見る活字の方言とは違って、人の話すお話の中に出てくる方言というのは、ほとんどの場合、大人たちが思っている以上に子どもの頭の中で置き換えができてしまうみたいです。


「絵本も楽しいけど、お話はもっと好き!」という感想を聞くと、始めてよかった、朗読!と思ってしまいます。今回の『田の久』は落語でも話されている有名なお話で、子ども達の期待を裏切らない内容だったようです。どこのクラスの担当をしたお母さんからも「子ども達が集中していた。」とか「最後にほっとした顔をしていた。」という反響があって、お話を選んだ私も久しぶりに面目躍如といったところでしょうか・・・。

2006.02.15-二年生

バーナード・ウェーバー, 小杉 佐恵子
ワニのライルがやってきた

東88番通りの家に引っ越してきたプリムさん一家。ところが家の中から不思議な音がします。シュッシュッパシャンパシャン・・・。それはワニのライルがお風呂に入っている音でした。最初はびっくり仰天したものの、ライルは気立てがよく、とても役に立つワニでした。


あんまり人気者になったので、元の飼い主がライルを取り戻しに来ました。仕方なく、元の飼い主のヘクター・バレンティさんと旅に出たライル。けれども、プリムさん一家が懐かしくて泣いてばかりです。


結局、ライルを持て余したヘクタ・バレンティさんは、ライルをプリムさん一家に返す事にしました。東88番通りの前を通ると、たま~にライルがお風呂に入っている音が聞こえますよ。


長めの絵本という事で選んでみました。13分程度かかるこの絵本。少々内容が淡々としていたせいか、お話好きではない子には少々つらかった様子です。続編がたくさんあるのですが、このシリーズはしばらくお蔵入りにしておきましょう。2年生の後半になるとだんだんとお話好きな子と嫌いなこの差が出てくるようです。


いつも、騒がしくて怒られてばかりの男の子。今日も補助の人が入ってくれました。彼の場合、お話を聞くこと自体があまり好きではないようなのです。補助に入った方と一緒に、小さな声でお話をしたり、違う遊びをしたりして過ごしたそうです。クラスの子たちは、ゆっくりとお話を聞けるし、お話を聞くのが嫌いで我慢ならない子は、別の人が遊んでくれるしで、皆が満足する時間が持てたように思います。


読み聞かせは、子供にとってはとても有意義なものですが、すべての子供に共通して絶対ら必要不可欠な大切なものとは限りません。嫌いな子がいたって何の不思議もないのです。押し付けがましくならないよう配慮できる体制を作れたらいいな。と思っています。

2006.02.15-一年生

神沢 利子, 井上 洋介
おかあさんおめでとう

くまの子ウーフの物語の最初の逸話です。今日は、ウーフのお母さんのお誕生日です。ウーフは散歩をしながら、お母さんにあげる誕生日プレゼントを何にしようか考えます。「へびの抜け殻なら、いいのを持っているけど・・・。」けれどもそれは、お母さんが本当に欲しいものでしょうか?結局、カニとぶどうとはちみつを探す事にしました。ウーフの冒険の始まりです。


小学生になったといってもまだまだ一年生は、小さいのです。くまの子ウーフの素直さが大好きです。そして、お母さんの事も大好きです。だから、このお話は、夢中になって聞いていました。十年もしないうちに野太い声で「お袋~」と呼ばれたり、「うざいんだよ。」なんて言われるなんて想像がつきませんね。


マーガレット・ワイズ・ブラウン, 坪井 郁美, 林 明子
ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ


おばあちゃんから電話がかかってきて、家においでと言われちゃった。でも僕、おばあちゃんの家へ行く道を知らないよ。そうしたら、おばあちゃんは、まっすぐおいでって言ったんだ。だから、僕は歩いた。まっすぐまっすぐ・・・。


小さな男の子にとってはは、おばあちゃんの家に行くまでの一本道も大冒険になるんです。途中に、色々な発見をしながら、主人公の坊やは、おばあちゃんの言うとおり、本当にまっすぐまっすぐ歩いたんです。


主人公の男の子は、おむつがとれたかどうか位の小さな男の子。流石に、一年生の児童たちは「まっすぐって言われたって、犬小屋や馬小屋があったりしたら曲がるよねぇ。」と、この絵本のナンセンスさとユーモアを充分理解していました。そう言いつつ、犬小屋を見て「こんな小さい家には住めないよ。」と言う子もいたりして、理解度にも大きなずれがあるように思えました。


理解度に差があっても、それぞれに楽しめる絵本は、長く読み継がれているように思います。かく言う私も、初めてこの絵本を読んだ時は、思わず笑ってしまいました。大人も楽しめる絵本ということでしょうか?


そういえば、ちょっぴり騒がしい子が数人いるクラス・・・。今日もかなりざわざわしていたそうです。残念ながら、補助に入ってくださる人がいなかったので、読み聞かせのお当番さんは、ちょっと大変だったとか・・・。時間に余裕がある限り、環境を整えるためにも、ペアでお当番に入ってあげたいな。と思いました。

2006.02.15-複式さん

桑原 隆一, 栗林 慧
アリからみると
『アリからみると』は福音館から出された写真絵本です。アリの視点から撮ったほかの昆虫達の生態です。人間からみた世界が全く別の視点から見たリアルな写真を楽しみました。

この絵本を選んだのは、お当番の人でした。判り易くてインパクトのある絵本です。色々な視点の人が選んだことによって絵本の世界も幅が広がります。市内の図書館の蔵書も結構あるので、今度は他の学年の時にも使ってみたいと考えてます。


神沢 利子, 井上 洋介
ポプラ社のこどもも読める紙芝居くまの子ウーフ 全3巻

紙芝居-おかあさんおめでとう

くまの子ウーフのお話の一つを紙芝居にしたものです。複式さんたちは、紙芝居が大好きです。おかあさんのお誕生日のプレゼントを何にするか考える所では、ウーフが自分の欲しいものばかり思いついてしまって、皆で大笑いしていました。誰にとってもお母さんは特別大切な人です。特別大切な人の特別な日。精一杯お祝いしてあげたいと思ってしまいますね。


ファンタジーが生まれるとき-『魔女の宅急便』とわたし

ファンタジーが生まれるとき―『魔女の宅急便』とわたし
角野 栄子

『魔女の宅急便』の作者である角野栄子が、自分の作品を生むに至った経緯を描いた自伝的エッセー。角野の読書暦なども書かれていて興味深いところが多々ある。巻末には、本書で紹介された主な作品が載せられている。まずは、角野の著書。


『魔女の宅急便1』
『魔女の宅急便 その2 キキと新しい魔法』
『魔女の宅急便 その3 キキともうひとりの魔女』
『魔女の宅急便 その4 キキの恋』
宮崎作品でアニメ化されたこともあり、魔女の宅急便はとても有名。4作まとめて読んだが、なかなか読み応えがあって楽しかった。どの作品に収録されているか忘れてしまったけど、お母さんに教わって作る魔法の薬を作る過程を描いた逸話が一番好き。以下も、角野の作品が続くが、角野作品で読んだ事があるのは、上記4部作だけだったりする。ちょっと反省。


『ズボン船長さんの話』
『ルイジンニョ少年-ブラジルをたずねて-』
この作品が、初めて出版された本だったらしい。ブラジルで過ごした二年間の話らしい。
『あしあとだあれ』
『ビルにきえたきつね』
『ネッシーのおむこさん』
『わたしのママはしずかさん』
『大どろぼうブラブラ氏』
『アイとサムの街』
『かいじゅうトゲトゲ』
『リンゴちゃん』


ここから先は、角野が影響を受けた作品や子どもの頃に読んだ作品だそうである。

フィリッパ・ピアス作『トムは真夜中の庭で』
児童文学について語る場合、ほとんどの書評に出てくる作品。題名は、知っているし、「いつか読みたいな。」と思いつつ、まだ読んでいない作品。春休みには、読まなくちゃ。


C.Sルイス作『ナルニア国物語シリーズ』
この作品、「ライオンと魔女」「カスピアン王子のつのぶえ・」「朝びらき丸 東の海へ」までは、昨年の児童サービス論の勉強をしながら読んだ。レポート作成が忙しくなって、続きの「銀のいす」「馬と少年」「魔術師のおい」「さいごの戦い」はまだ読んでいないのだ。もうすぐ映画も封切されてしまうし、これも急いで読みたい作品の一つ。


J・R・R・トールキン『ホビットの冒険』『指輪物語』
ホビットの冒険は、昨年、児童サービス論の勉強中に読んだ。面白い作品だった。指輪物語は、映画化される数年前に読んだことがあるが、後半、主人公が指輪の魔力に毒されて苦しむ姿が暗くて、あまり良い印象が残っていない作品。意識的に児童書を読むようになったここ数年、読み直したら、印象は変わるだろうか?今でも図書館に行くと貸し出し中のことが多いので、名作なんだろうけど、私としては、ホビットの冒険の方が好ましい印象があるんだよね。


ルーシー・ボストン作『グリーン・ノウシリーズ』
まだ読んでいないけど、読みたいと思っている作品。

1.グリーン・ノウの子どもたち
2.グリーン・ノウの煙突
3.グリーン・ノウの川
4.グリーン・ノウのお客様
5.グリーン・ノウの悪魔
別巻 グリーン・ノウの石


アストリッド・リンドグレーン作『長くつ下のピッピ』
読んだ事あるけれど、すごく昔に読んだという事しか憶えていない。これから読み返すと、記憶が蘇るんだろう。意外とこういう作品の内容が深層心理に刷り込まれていたりする事があるんだよね。読み返すと、あぁ、こんな話だった。ってすぐに思い出せるもの。ネズビットの砂の妖精は、知らなかったけど、火の鳥と魔法の絨毯は読んだ記憶があったもの・・・。こんなつながりだったのかぁ。と驚いたり感心したりしながら読んだものだわ。


今回初めて知った、児童所の数々

アリソン・アトリー作『時の旅人』
ジョーン。ロビンソン作『想い出のマーニー』
マリア・グリーペ作『忘れ川をこえた子どもたち』
舟崎克彦・舟崎靖子作『さすらいのジェニー』
シルヴィア・ウォー作『ブロックハースト・グローブのなぞの屋敷』『高野のコーマス屋敷』『屋敷の中のとらわれびと』『北岸通りの骨董屋』『丘の上の牧師館』


この中で特に読んでみたいと思ったのは、「ブロックルハースト・グローブシリーズ」かな。布のお人形の家族が、人間社会でひっそりと暮らすお話らしい。人間にバレナイようにひっそりという意味で、床下の小人達とも少し似ている気がする。


他にも一般書や絵本も数多く紹介されていた。子どものお話を書く人は、それなりに本を読んだりお話を聞いたりしているなと思った。沢山読んだり聞いたりしているわけではないけれど、一作一作に深い思いいれや想い出が詰まっているのが、特徴だろうか。何も考えずにサラサラと読み流してはいない気がしてしまった。

ビバ!読み聞かせボランティア!!


夕食後、くつろいでいる時に家の電話が鳴りました。読み聞かせのお当番の事で聞きたいことがある、という事務的の後、ぽそりと、「この間、子どもが『のみのぴこ』という話を聞いて、とても面白かったからもう一回読みたいと言っているの。作者とか出版社を教えて頂けませんか?」というではありませんか。電話を頂いた今日は、2月17日です。『のみのぴこ』の読み聞かせをしたのは、1月16日でした。たった一回、しかも一ヶ月も前のお話を覚えていてくれたんですね。


こういう子がいるから、読み聞かせボランティアはやめられないんですよ。原則は、「もう一回、そのお話を聞きたい。」「自分で読んでみたい。」と言った時に、本当はその絵本が手元にあると一番いいのです。読みたいときに読みたい作品が手に取る場所にある事が読書好きになるセオリーの第一歩なんです。


でもね、無ければないなりに、どうやったらもう一度そのお話が読めるか、聞けるかを一緒に悩んであげられる大人が身近にいるということは、違った意味で凄く良い事だと思うのですよ。


家にはないから、買いに行こう!家には無いから図書館に借りに行こう!でも、のみが出てくる話ってだけで、その本を見つけることは出来ないんじゃない?。誰に聞いたらいいかな?読み聞かせをしたお母さんに電話で聞いてみると判るかな。図書館の人にのみが出てくるお話で、教科書に出ている詩と同じ人が書いた絵本って聞けば判るかな?のみの名前が「ぴこ」でしたって言えばもっと判り易いかな。


そんな風に家族の会話が拡がることは、手元にふんだんに絵本がある環境よりも良いと思いませんか?丁度、角野栄子さんの自伝的エッセーを読んだばかりだったので、角野栄子さんの子ども時代と電話を下さった方のお子さんとが、だぶって見えてしまいました。


角野さんも、いつも何か考えてばかりいるお子さんだったみたいです。お母さんが早くに無くなってしまったので、お父さんが寝る前にお話をしてくれたんですって。長いお話だから、いいところで「続きは明日」になるんです。でもお父さんだから、疲れて寝てしまったりして、毎日話してくれないんですって。すると、話してもらえない日は、あの続きはどうだったろうと、想像力を豊かにして、最後はお父さんの話と自分の想像でどんなお話だったかごちゃごちゃで・・・。


何気ない日常もとらえ方一つで、とっても素敵な想い出になったり、人生を変えたりもしてしまうんですもの。子供たちの感性の豊かさのほんの少しでも磨きをかけられるお手伝いができるなんて、本当に素敵な活動です。ちょっと古い言い回しだけど「ビバ!読み聞かせボランティア!!」です。

ばばばあちゃんのマフラー

さとう わきこ
ばばばあちゃんのマフラー

28P/27×31/福音館書店/1997年初版/読み聞かせにかかる時間-4分程度/季節-サンタクロースが出てきたので、クリスマスの時期


ばばばあちゃんの編んだマフラーが、四季折々、色々な所で大活躍をするお話です。最初に風をひいたお月様に貸そうとします。でもちょっと遠いからねぇ・・・。そう思っているうちに風邪をひいている雪だるまに遭ってしまいました。ちょっとマフラー貸してあげよう。ばばはあちゃんの編んだマフラーは、野の花の風除けになったり、鳥の巣になったり季節と共にボロボロになってゆきます。こうして一年が過ぎ、ばばはあちゃんは新しいマフラーを編みました。


丁度、編み終わった時にサンタクロースが訪れました。「丁度いい。お月さんにクリスマスプレゼント」と言って、持って言ってくれないかい。ばばばあちゃんは、サンタさんにマフラーを届けてもらうように頼みましたとさ。


ばばはあちゃんのおはなしもたくさんのシリーズが出ています。


【こどものとも傑作集より】
1.やまのぼり
2.あひるのたまご
3.ことりのおうち
4.いそがしいよる
5.すいかのたね
6.あめふり
7.たいへんなひるね
8.どろんこおそうじ
9.そりあそび


【かがくのとも傑作集より】
1.ばばはあちゃんのアイス・パーティー
2.ばばはあちゃんのおもちつき
3.ばばばあちゃんのやきいもたいかい
4.ばばはあちゃんのなぞなぞりょうりえほん むしぱんのまき
5.ばばばあちゃんとおべんとうつくろう
6.ばばばあちゃんのなんでもおこのみやき
7.ばばばあちゃんのマフラー