三びきのこぶた
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実際に読み聞かせに使った絵本は、下のタグの作品です。
- 瀬田 貞二, 山田 三郎
- 三びきのこぶた―イギリス昔話
20p/27cm×20cm/福音館書店/1980年/読み聞かせにかる時間-8分位/木になっているりんごを投げたから秋でしょうか。
藁の家、木の家、レンガの家でおなじみの三びきのこぶたはイギリスの昔話です。とつても有名な作品で、少しずつ内容を変えて色々な出版社から絵本が出版されています。今回読み聞かせに使った絵本は、福音館書店の作品です。
おかあさんぶたが、貧乏で子どもを育てられなくなったからこぶたたちを独立させたのでした。さらに、木の家は、正確には木の枝で作った家の事でした。そして、ワラの家のこぶたと木の家のこぶたは、オオカミに食われてしまいました。レンガの家を建てたこぶたは、オオカミとの約束を破って、オオカミを出し抜き、最後にはオオカミをことこと煮て食べてしまいました。
昔話は、「お話し」ですから、語られる毎にどんどんとお話が変わってしまいます。最近の絵本では、三匹ともこぶたが助かったり、オオカミが反省したり、みんないい人風に替えられている作品が多いように思います。毒気を抜かれた作品には、アクもない代わりに印象も残りません。できるだけ語り継がれた形に近い作品に触れることができるようにしたいものです。
知恵が回る事は、時としてずる賢く残酷なもの。悪は、反省の余地はなく、完膚なきまでに滅ぼされる。こんな作品を残忍で、思いやりがないととらえますか?姉歯物件やライブドア関連や国会答弁を見聞きする方が子ども達にとっては、よほど有害ですよね。
それどころか絵本の中では、ちょっとした知恵がわが身を助け、自分を脅かす悪は、なくなってよい世界が訪れるのです。どちらが、子ども達が受け入れたいと思う世界でしょう?良い絵本では、悪が滅びる場面をさらりと流します。リアルな死体や流血は避けているのも、子ども達に対する配慮ですね。
実は、殺人や死体、事件などの描写にかけては、お話は非常に優れています。たったひと事。「オオカミは死にました。」ですからね。昔話では、どのように切り刻まれて死んだかなんてこと細かに話しません。
大事なのは、悪いことをするとばちがあたる事であり、知恵を働かせると得をして、なまけものやおろか者は損をするという事です。また、正直者はごほうびをもらい、ずるがしこい人は罰をもらいます。単純明快で、答えがわかっていて安心して聞くことができるのが、良質のお話しだと思います。
子ども達は、不安を嫌い、繰り返して行われる安定感を好みます。現代社会の不安ばかりを煽るマスコミには、自重してもらたいたものです。
