トラウマ‐1‐
通称PTSD
心に加えられた衝撃的な傷が元となり
様々なストレス障害を引き起こす疾患。
1995年の阪神大震災やサリン事件で
注目された疾患でもある。
時間が経てば
忘れられると思ってた……
そうして心の傷を放置した結果
消えない傷として焼き付けられてしまった。
時間が経てば経つ程記憶が蘇る……
傷は時間と共に広がり
今も苦しめる。
死ぬはずだった夜‐65‐
「もしも~し!!」
「あ、お母さん? ルナ」
「あんた風邪とかひいてない?」
「大丈夫。元気だよ」
「そっか 卒業式楽しみにしてるからね」
「任せとけ!!」
「じゃあ 卒業式でね」
「うん バイバイ……」
やっぱり言えなかった。
つか言えるわけないだろ……
お母さん……
わたしを産んで良かったですか?……
自分の部屋に戻り
その日初めて泣いた。
1人泣き続けた。
死ぬはずだった夜‐64‐
泣いていた……
また…
リエを泣かせてしまった。
「殴られちゃった。いい顔してるやろ?」
「なんで?なんでルナばっかりこんな目に遭うん?」
「あたしで良かったんだよ」
「寮にいれば良かった…… 寮には他に誰かいたの?」
「寮にいたのはあたしを含めて2人。2人しかいなかったよ」
「そっか…… ルナは強いよ」
「あたしは不死身やからね。大丈夫だよ」
大声で泣けたら
変われたかもしれない……
怖かった、痛かった、辛かった
そう素直に吐き出せたなら遠回りもしなかっただろう。
みんなが先に泣くから
あたしが泣けねぇんだよ……
それが……
泣けない自分の
精一杯の強がりだった。