トラウマ‐4‐
前髪を下ろし、特殊メイクにマスクをして登校。
事件の事は
教官とごく一部の学生しか知らない……
教室に入ると事件の事を知らない友達が
話しかけてきた。
「ルナ~ 風邪大丈夫なん?」
「あぁ」
「つか凄いクマできてるよ!!」
「……寝不足なんだよ」
そして別の友達が
後ろから首にしがみついてきた。
「ル~ナ!!」
「さ、触んなぁっ!!!」
「ど、どうしたん?」
「ごめん……今はあたしに触らないで」
首元を触られた瞬間
烈火の如く怒り手を払いのけた。
それは頭で考えるよりも早く
体が反応してしまったんだ。
首にくっきり残る
男の手形……
友達が首に
手をかけた瞬間、
あの男の手と
友達の手が同化した。
トラウマ‐2‐
1日だけ学校を休んだ。
教官は風邪で欠席という事にしてくれた。
殴られた顔はさらに腫れ上がり
内出血もひどい。
卒業式まであと3日……
治るかな……
顔を眺めながら
考える事1時間……
化粧ポーチを取り出した。
コンシーラーをたっぷり塗り込み
ファンデーションは厚めに……
目元は黒のアイライナーを
少し幅を持たせて書き込んでいく。
そして特殊メイクが完成した。
後は腫れ止めの薬を飲めば
当日には何とかなるだろう……