死ぬはずだった夜‐64‐
泣いていた……
また…
リエを泣かせてしまった。
「殴られちゃった。いい顔してるやろ?」
「なんで?なんでルナばっかりこんな目に遭うん?」
「あたしで良かったんだよ」
「寮にいれば良かった…… 寮には他に誰かいたの?」
「寮にいたのはあたしを含めて2人。2人しかいなかったよ」
「そっか…… ルナは強いよ」
「あたしは不死身やからね。大丈夫だよ」
大声で泣けたら
変われたかもしれない……
怖かった、痛かった、辛かった
そう素直に吐き出せたなら遠回りもしなかっただろう。
みんなが先に泣くから
あたしが泣けねぇんだよ……
それが……
泣けない自分の
精一杯の強がりだった。