エスカレート-17-
もうどうしたらいいのか
分からなくて……
仲間も
職場も
愛する人も
そして幸也も……
守りたいのに…………
「いいか?俺が刑務所に入ったとする。
まぁ仮に3年にしよう。そうなれば
お前の自由な時間は3年だ」
「刑務所から出たら俺は必ず
お前を見つけ出す!!
どこに逃げても俺は見つけ出す。
覚えとけ!」
今でも
はっきり覚えてるよ……
わたしが
この言葉を忘れられるのは……
あなたに再会した時です。
エスカレート-16-
波止場へと連れて行かれた。
辺りはすっかり暗くなり
海の波音だけが……
静かに聞こえてくる。
「お前なぁ
何で俺の気持ちが分からんの?」
「……」
「あんなぁ 警察に言おうなんて
間違っても思うなよ?
まぁ俺は捕まらないけどね」
幸也は事あるごとに
法律の話しをしていた。
民法、刑法……
法をくぐり抜ける術を知っている。
暴力を振るわれたわけではない
そして何かを壊されたわけでもない。
きっと警察に行っても
相手にされないだろう。
だが……
警察に行くという選択肢はなかった。
何故なら……
幸也は今、保護観察の身
警察沙汰になれば幸也はどうなるだろう
そうなる前に
元の幸也に戻って欲しかった……
エスカレート-15-
「……先輩?」
「ちゃんと話し合いした?」
「は、はい……
あたし……
幸也とやり直す事にしました……」
「何それ!?」
「迷惑かけてすいませんでした」
「は?あんたが嫌って言ったから
間に入ってやったんじゃん!!」
先輩……
気付いて下さい……
「分かった。
じゃあもう心配しないから!
勝手にしな!!」
心の叫びは
……届かなかった。