作品の熟達の過程には以下のようなフェーズがあります。
・曲を知る、自分を知る
・曲を受け入れる
・見つけたやり方をインプット
・深めてさらに自由化、スムーズ化
・期間を経てさらに変化
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今回はこの中の【インプットのフェーズ】
で使える練習アイディアを一つご紹介します :)
題して
エア楽器&息のデザイン練習
のススメ
*前提としてこの練習の前には、
「知る」と「受け入れる」の
フェーズがあります。
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■やること
・かな〜りゆっくりに(指定の50%〜60%目安)
・楽器を持たずに指運び又はポジショニングをしながら=エア楽器
・頭の中で歌いながら
・アーティキュレーションの通りに息をシーシーと吐く
例えばとある曲のこのライン
アーティキュレーションを見ると、
実際にリードを振動させる=音が出るには、
スラーの間は息はこう出ている必要がありますね(青線)
で、この青線の通りに息をデザインしながら
エア楽器をするわけです。
息の切れ目でも息は出し続け、
舌を軽く動かしてタンギングします。
まさに実際のタンギングと同じくらい、
舌先を柔らかくです。
実際にやるとこんな感じ
楽器なしでやることにより、普段より
・どの指が上がっているか
・上がっている指、下がっている指の組み合わせ
等に神経を使わざるを得なくなります。
実際に楽器を使う時より、
指はたどたどしくしか動けないはずです。
それが効果あるんです!
さらに、頭の中で歌うので、
音楽と実際の体の動き、
すなわち
「ここでは、どこで指をあげるか、どの指を上げるか」
等との一致性が高まります。
加えて、
・どこからどこまで息を出し続けるのか
もはっきりとさせられます。
この練習ツールの大きなポイントは
運指/ポジションから
独立した息であること
です。
・音が下降する際この「シー」という勢いがそのままであるように
・スラーの最後の音の長さの最後まで「シー」が鳴っているように
よく観察してみましょう。
もし、すでに練習が進んでいる曲で、
「なんか、音にばらつきがあるなぁ」
「なんかひっかかるなぁ」
という場合は、
運指よりも息が出ている時間が短すぎる
ことの方が原因になっている場合が多いです。
アーティキュレーション指示に目が奪われすぎ、
必要な長さ分の息が
吐き続けられていないということ。
そんな小節やパッセージがあったら、
一旦フェーズを「インプット」に戻し、
それらを小分けにして、
このエア楽器&息のデザイン練習を
やってみてくださいね!
また、練習ターゲットは、
楽譜を貰った時点で「仕分け」しておくと
さらに能率アップ!
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【上達する譜読み】練習箇所を区別し仕分けてみる【譜読みのプロセス③】
なので、「息をデザインすること」は、
管楽器演演奏のハートになります。
作品のアーティキュレーションを
まるで他人のものとして“守る”のではなく、
そのハートを創り出すのです。
楽器が演奏できない平日には
ぜひ取り入れてみてください。
次の合奏での演奏が
ガラッと変わるはずです。
とにかくゆっくり&観察が上達への秘訣です。
ここをグッとやり通せることができれば、
スムーズな動きが実現すします。
さらに別の曲で似たパターンが出て来たとき、
半分、または4分の1の時間で
マスターすることができるでしょう!
つまりそれは
実力アップ
上達
なのです
熟達のフェーズについては
こちらの講座で詳しくお伝えしています。
練習箇所の仕分けについては
こちらの講座で詳しくお伝えしています。
練習箇所の仕分けやプランニングのお手伝いもします。
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