愛と平和の弾薬庫 -38ページ目

愛と平和の弾薬庫

心に弾丸を。腹の底に地雷原を。
目には笑みを。
刺激より愛を。
平穏より平和を。
音源⇨ https://eggs.mu/artist/roughblue

夕べ、久しぶりに渋谷陽一氏の番組を聞いた on NHK-FM。いちいち「でございます」としゃべるのがうっとうしかった。前からこんなしゃべり方してたっけ?べったりイントネーションでれろれろしゃべる民放アナウンサーよりはずっといいんだけど、でもどうにも耳に不快で花についた。あ、鼻だ。ていうか桜、あっという間に散っちゃいましたね。しかし渋谷氏のラジオを聞いてびっくりしちゃったのは氏がブルースを紹介する時、かっこいいとか素晴らしいとか、そんなことしか言えないこと。Zeppelin Freakなのに、どうして?どうしてブルースに対してそんなにボキャブラリーが貧困なの?

紹介してたのは67歳にして初めてLeader Albumをリリース、イギリスで大ヒットしたと言う


      <Seasick Steve>


という人。わざわざ一行ずつあけて名前を記したのは感激したからです。渋谷陽一の(いきなり敬称なし!)番組でこんな深いブルースを聴けるとは思ってませんでした。お金のある人は買ってください。スライド好きの人ならまずがっかりすることはないでしょう。

FMで聞いたスタジオテイクでは、“船酔いしたトム・ウェイツがじいさんになって、でも元気なおばちゃんたちに囲まれててその気になっちゃってギターを持ったら何だかブルース演っちゃった”って感じだったけど、下に貼ったリンクでやってるテイクはまったくブルースそのままだなあ。まあこんな感じの人なんだろう。


とはまったく関係なく、Keith Richards関係で(ギターを弾いてる?)

     <Wingless Angels>

というアルバムが出ているのを知った。Keithのサイトで知らされた。でもどんなもの?わからない。Googleで検索してもさっぱり要領を得ない。まあ、それよりやっぱ、Seasick Steveだな、今は。


しかし、

丸亀製麺って、完璧全国チェーンの店だったのね。知らなかった。土地によっては行列のできるうどんやとして名を馳せてるようだけど、誰でもどんどん雇ってやっていく形態の店ではマニュアルを徹底して欲しいね。ぬるいうどんはマジかんべんなのだ!


それにしても、

今日は寒いぞ。花すっかり散っちゃった今、花冷えとも言えず、ただ寒い。

そこで一句。つーか、全然関係ないんだけど。最近ふと浮かんじゃった一句、どっかに書いておきたくって。


“ 天下り 金持ちだけが ワークシェア ”



追伸 <Bawdies>という日本のバンドもかなりイケてます。


Seasick Steve http://www.youtube.com/watch?v=Px8R2a7ZLpA  ただの気のいいおっさんかも。

The Bawdies http://www.youtube.com/watch?v=sJ7d5Wa87_c  声が、声が、日本人じゃない。


先月できた一編を読んでくれた方々から面白かったと言っていただいたが、やっぱ思った通りの部分に指摘をいただいた。某氏からはちゃんとした物に仕上げるためのアイディアまでいただいてしまって、もうなんと言ってよいやらというぐらい感激。いつか必ず書き足し(某小説家の文章に類似してる部分は削り)、完成させたいと思っとります。方々、かたじけのうござった。


一時の熱はおさまったけど、うどんはずっと食ってます。でも俺に火をつけたかの「M製麺」はもうダメかも。変なアルバイトを一人でも雇っちまうとダメなんだね、チェーン店ってのは。「M製麺仙台Y町店」の場合、ある日行ったら眉毛あるかないかの兄ちゃんが入ってて、そのあとからずらずらと同年代の男の子がバイトとして加わった。そうなると最初の薄眉が先輩格ってことになっちゃって、これがいけない。先輩格薄眉の茹でるうどんがやたらぬるいんである。自然そいつに教えられた「後輩」たちも彼の茹で時間等を参考にしてるので、ぬるい。ついでに後輩の中の一人がコンビニかマックででもバイト経験があるのか、必要以上にハキハキした大声。しかしそこは若造、ハキハキするほどにとげが立つ。喧嘩ウッテンノカテメエハ状態。そしてうどんはぬるい。俺はぬるくて我慢できん由を言ってみたり、メモに書いてどんぶりと一緒に戻したりしたが、ダメ。若年三名プラスおばちゃん数名の出すうどんはどうしてもぬるい。もう、諦めたね。疲れるだけだしね。でもうどんは食いたい。麺はできたてで、やはりうまいから。今じゃ、こいつは、この人は大丈夫、というねえちゃんおばちゃんおんつぁんが茹で場に立ってる時しか「かけ」「ぶっかけ」は頼まない。若年三兄弟featuring薄眉とやる気なしばばあのときは「ざる」しか頼まんことと相成ったのでした。


麺はともかく、家で食う「納豆たまごうどん」はいつもおいしい。熱々ならとりあえずはうめーのだ。


朝井がダメだ。三試合投げて必ずダメダメを露呈する。mixiでは第二の一場か?などという言葉も出始めている。いくらなんでも早えでしょ。まだ4月だぜ。第二の一場はねーでしょ。なんか楽天ファンも気が短くなってきたね。元々が巨人ファンからの転向組が多い楽天ファン、その正体を現しだしたか? 野球の本当の面白さを教えてくれた楽天イーグルスというチームではありませんか、みなさん!ながーい目を忘れずに!本当に楽しいのは、面白いのはこれからだ!


ああ、きょうもとりとめない。

はい、打てません。打てなくなっちゃいましたなぜだ!


岩隈の疲れが充分に取れてないようです思い切って温泉にでも!


長谷部、永井がきっかけをつかんだのに対し、朝井くんがいけませぬ明日のラズナーはいかに!


日ハムとの開幕三連戦の時のような、つながりを再び!


もう、野球始まっちゃうとこれだから。野球ばっかだからこんなんでどうすんの!


ああ。


俺も貯金が欲しいくれ!


アホだ。ダメだ睡眠3時間はキツイ!


奥さんのくしゃみに起こされちゃってヘックション!


ああ。ああ。


1番 中村真人 ライト 

2番 内村    ショート

3番 鉄平    センター

4番 高須    セカンド

5番 中村紀洋 サード

6番 おんつぁん DH

7番 リックちゃん どこでもいいよ

8番 仙台でやる時 小阪 ファーストここしかいあいてない!

   あったかい所でやる時 セギノール ファーストここしかできない!

9番 男はつらいよ又の名を古女房(命名・達川さんfrom広島) キャッチャー


でどうかよろしく。


バットは短く持て!


ずっと「春の椿事」が正解なのだと思っていた。

でも「珍事」でもいいんだね。

知ったかぶりは怖い。

楽天イーグルス開幕3連勝。そしてさらに4連勝。

と続く中でノムさんのインタビューにしきりに出てくる言葉だったんで気になって調べてみたのでした。


そのイーグルス。

鉄平と中村紀洋が絶好調で、テレビで見ていて、ラジオで聞いてて、もうワクワクしちゃうね。

開幕2試合連続HRを打ったもののちょっとダメダメになりつつあるセギノールも、

どうにも球が芯にあたらない山崎おんつぁんも、

鉄平と中村ノリが落ちてくるまでは存在感だけでいいよ、って感じ。


しかし心配なのは抑えの川岸です。4月いっぱいはダメということ。

開幕早々頑張らせられちゃったもんなあ、緊張感と緊迫感で肩に力はいりすぎちゃったんだろうなあ。

しかしまあ、いまだ防御率0のセットアッパー陣、日替わりでなんとか乗り切ってくれるでしょう。

カッパ(有銘)がんばれ!小山も細かいことは気にしないで飛ばせ!

ノムさんが奇妙な、ファンの望まない「抑え指名」なんぞしないことを祈るのみです。

でもまた小山指名しそうだなあ。

ま、今期から入団、ダルビッシュを育てたという佐藤義則コーチを信頼してるようなので余計な心配は無用か。


野球だからそのうち、もしかしたら今日にでも負けることもあるでしょう。

でも今日の先発は朝井。彼にはここで負けてもらいたくない。

開幕の連勝を、彼にストップさせたくない。

連勝の波に乗れる自分、というのを脳裏に刻んでもらいたい。

そうして自信をつけていって欲しい!

岩隈、マー君、朝井で途切れることのありませんように!

チームにショックが大きい形で連勝が途切れて欲しくないのだ。

長谷部(次回はあるのか?)かラズナーあたりで負けたんなら、まあまあまあそろそろだったしね、で済むし。

あと、相手ピッチャーが良すぎて、ってのもありかな。打ち負けるよりはいいな。


いやあ、こんな心配しちゃって、余裕だなあ。


プロ野球始まっちゃうと見ちゃうんだよー、どうしても。

去年はYahoo動画も高機能のPCでしか見られなかったからテレビでやる時しか見られなかった。

ところが今年は同じサイトに「低画質」という選択肢が登場してパ・リーグの試合ならすべて見られるようになっちゃった。

これやばいっす。まじマズイっす。毎日見ちゃうっす。どうしてくれるんす?ダメっす。

じゃあ見なきゃいいじゃん。自制できねんです。困ったなあ。

イーグルス開幕2連勝!有銘は今年も元気だ!

4月。おおあっという間に今年も四分の一終わっちまったぞ。どうすんだ!?いえいえいえ。三ヶ月で久しぶりに一本仕上げたので、某一般公募文学賞に昨日送ったので、まずはひと安心です。内容はともかく、数年ぶりに一本仕上げられたことに意味があるのだ、俺の場合。内容はともかく。運がよければみなさんの目に触れる所となるのかもしれないが、こういう作品公募には今はどどーんと応募があるんだろうなあ。仕事にあぶれてる人が増えてるからなあ。暇な人、増えてるから。この不遇は文章にするしかないだろ!みたいな。でも甘いね。俺みたいに馬鹿みたいなこと書かなくっちゃ。あんまり馬鹿でまとまらなくって困ったが。いえいえ。それほどとっちらかっちゃないんですが。それほどアイディア豊富じゃないので。しかし言葉が出てこないなあ。まだまだだ。だまだまだ。もっと文章がダマにならなくっちゃ。まだきれいきれいだ。いやそんなことより利府高ですね、最近は。どうすんだ!?優勝したりしたら。mixiの日記に相手高を侮辱すること書いた馬鹿が出たんでしょう。面白い顔ばっか、とか、昭和の顔だ、とか、いや大正か、とか。昭和の顔ってどんな顔?そっちのほうが気になる。本人出しなさい。どんな顔がそうなのか言ってみなさい!昭和の顔&大正の顔。それにしても、そんな高校球児失格みたいな心なき情けなき選手を擁して、21世紀枠で出て、そんで優勝しちゃったらなんかなあ。シラケないんだろうか。俺は素直に喜べないなあ。ああ、なんて俺って普通の人なんでしょう。モラリストなんだろう。高校野球のイメージ、みたいなものにのっとって思考してるぞ。ちいせえなあ。みなさんどうでしょう。利府高勝ってもいいですか。素直に喜べますか。そう言えばこの前、「水曜どうでしょう」をもじって「水中どうでしょう」というステッカーを貼ってる車を見ました。でもダメだね。ああ、って思わせちゃ。なるほどって思っちゃったもの。笑えないもの。センスを磨こう!というわけで花巻東と利府、どっちが勝っても決勝に東北勢が登場するわけで、すごい!


追記

今ネットで検索したら利府高は掛川西に謝罪を入れたようです。

んならもう心入れ替えた分奮起最大、優勝してもらいやしょう。


追記2

利府、散った!

宮城の球春は終わった。がしかし東北の球春はなんと最終日まで続く!

行け花巻東!負けるな菊池!蝦夷の地に優勝旗を!

(蝦夷の地なんて、本人たちが読んでも何のことやらだろね)

前回のWBCではメキシコに助けられたという面もあったので、

どうにも「世界一!」と心の底から思えない感じもあったが、今度は正真正銘の世界一でしょ。

すごい!すごい日本野球!


なんつっても素晴らしいのは、ほとんどすべての選手がそれに貢献したってこったよね。


岩隈はここぞという試合で実力を見事に披露したし、松坂も期待通り。

ダルビッシュはちょっと若さを見せたけど、決勝戦では舞台を演出しつつも最後にはがっつり締めました。

杉内はほれぼれするほどだった。

マー君も立派に仕事をした。

小松もかっこよかった。

馬原、藤川、涌井は本来の実力を出し切れなかったけれど、粗漏はなかった。

内海、岩田は舞い上がっていたみたいだけど、試合を壊したりしなかった。

渡辺俊介は出番がもっとあってもよかったね。

山口も見事に通用した。

石原は縁の下の力持ちっつーの?満足してるんじゃないかな。

阿部慎之助はもっと出たかっただろうけど、出た時の存在感はさすがだった。

城島!いやあ、彼があんな素晴らしいキャッチャーだったとは。御見逸れしました。まいりました。

中島は自分の出来ることをほとんどやってくれましたね。

川崎はもっと出して欲しかった!でも充分にムードメーカーをやれて後悔はないでしょう。

片岡は小粒でピリリと辛い感じをちゃんと出してたね。

村田はサンディエゴラウンドまでがっちりチームを引っ張りました。

内川はもうMVP級の活躍。

岩村は前半、むすっとしてばっかでおいおいおいって感じだったけど最後にはきっちり仕事しましたね。

小笠原!ラッキーボーイ!案外キーマンだったように思います。

栗原はヒットの一本も打ちたかったろうけど、よしよし行ける行けるって雰囲気をチームに、さらにプラスした。

福留はそうだなあ、唯一残念だったかも。

亀井はサブ要員として静かに仕事をこなしてて好感もてました。

稲葉!存在感示してたなあ。

青木!あれ?MVPじゃないの?って感じだよね。最高でした。

イチローにはやられたね。ずっと不調だったから韓国のピッチャーも勝負しちゃったわけで。


てなわけで何がよかったってほっっとんどみんなが活躍したってのがすごい。

ずっと見てきた身としてはもうごっつぁんです!です。すごかった!楽しませてもらった!よかった!

おめでとう侍JAPAN!なのだ。

 サンルームのある部屋に引っ越してから、タロのおやじ(俺です)はキャスター付きのベッドを買った。ちっちゃなテーブル&パイプ組立て式のやっすーい黒ソファも買った。ちょっとはCDやギター関係のもの以外にも金が使えるようになったってことだ。おふくろのほうから新しい布団も送られてきた。まだ少しは、あっちにも余裕があったんだろう。(今あっちでもこっちでもまったく余裕がないのは不肖わたしのせいです)。そしてタロも青春真っ只中、元気なヤロっ子だった。こんなふうに



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 すごいでしょ、障子。やってます。やってくれてます。口にくわえてるのはポケットティッシュ。

 おやじがとにかくろくに掃除もしない男なもんで、こんなふうにもなっちゃいます。



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 お袋の送ってきてくれた布団のカバーがなぜかピンク。まいったね。どうしてよ。

 ちなみに写真をクリックすると、どんな状況かよく見渡せます。

 パイプ組立て一人掛けソファも写ってます。

 ぐしゃぐしゃの布団の下がキャスター付ベッド。

 たまの掃除の場面でしょう。ひと部屋に全部まとめちゃって。

 しかしまあ何はともあれ仲良くケンカしつつくらしてましたとさ。


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おやじの頬に肉がない!





《ミニタクシー日記》

一定の時間帯、無線をダメ状態にし続けて避けに避けていた配車がある。
とある飲み屋のママさんからの配車である。
そいつをきのう、うっかり受けてしまった。
したら、まあ相変わらずで。
「あの青(信号)いけるわよね」
「ここは第三車線から左折するのよね」のママさん。
メーターが80円ずつ上がるタクシーで一円でも安く済ませたいお方。
昨日もかましてくれました。
三車線の真ん中を走ってたら、
「ここは一番右の車線が早いんだけど、今日は遅いのね。ふうん」。
とにかくいちいちすべてが気になるお方なのだ。
降りる時に、「急いでくれてありがと」なんぞと言われてもちいとも嬉しくない。
逆に奴隷気分が沸き起こるだけ。
五橋近辺を午後8時前後、無線OKで走ってた俺が悪いんだ。
きっとそうなんだ。
しかし。
そんな乗り方してたらそのうち死ぬよ、ママ。
誰もがあなたの言葉を冷静に受け止められるとは限らないので。
頭に血が昇って安全確認が……、とちくるって手元が……、
ということも充分考えられるのだ。

 コタツが出ていたから冬だったんだろう。三月ぐらいだったかも知れない。大家のおばあちゃんからにこやかにタロのことを訊かれた直後ぐらいだったと思う。タロにいっちょ前な兆候が現れた。

 種存続のために、どんな生物にも発症するアレである。

 仙台の中心地でしか働けない職種。当時はまだ車の免許も持っていない。すなわち田舎の一軒家に住む予定などまったくない。この兆候によってもたらされる本能的ニャン家族計画を実行するわけにはいかないのである。まったくの人間の身勝手ではあるがしかしどうしようもない。言葉は悪いがタロの「完全ペット化」をこれ推し進めなければならない、という仕儀と相成った。

 黒い旅行バックに詰め込まれ、柏木からバスで仙台駅まで、仙台駅から東仙台車庫(市営バス車庫)まで再びバスで、そこからどうにかこうにかタクシーを調達して岩切の動物病院まで。

 医者は俺に、そばで見ていなさい、と言った。太い注射をされ、その部分にメスを入れられ、ポロンと銀杏様の物を取り出され、あとを縫われ、をしっかり見せられた。医者のポリシーなのだろうと思った。

 5000円で、タロは「永遠の少年」となった。

 下半身麻酔は夜になっても覚めなかった。部屋に帰ってきて、なんだか俺おかしいぞおやじ、とでも言いたげに上半身だけで動き回ろうとするタロ。

 次の朝、コタツの中にタロのウンコがあった。通常通りの量だった。本人は元気に、いつも通りの活動を再開し始めていた。

 コタツの中のウンコを見つけた時、ごめんな、という言葉が口をついて出た。でもしょうがないんだ、と言いそうになってひとり口をつぐんだ。

 俺にとってそれは「切なく悲しいウンコ」だったけれど、タロにとってそれは「無念のウンコ」だったに違いない。夕べの、上半身だけで動き回ろうとしていたタロを思い出しながら、なんとなしそんなようなことを思った。



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                              やられた……。

 まだ二人&一匹で暮らしていた頃だった。タロの体をなでていると、ポツポツと指に当たるものがあった。つまみ出してみると限りなく黒に近い茶色の微小な虫だった。こうやって生き物の体にまとわりついているということはあまり良くない虫に違いない。おそらくは血吸い虫。すなわち害虫。しかし、いったいこれは……。二人はその害虫らしきものを一体ティッシュに包み、踏切を渡ってすぐの所の薬局へ持参した。すると、

 「ああ、今の若い人はノミなんて見たことないんだべねえ」

 笑われた。

 これが……。そうだったのか、と二人は早速、散布型ケムケム殺虫剤を購入した。

 近くにも公園ならあるところを、わざわざ、歩けば30分近くかかる榴ヶ岡公園までタロを散歩に連れて行って子供たちに面白がられたのは、ケムケム大作戦を実行これせんがためだったのである。

 しかしその日以降も、ノミは発生をやめなかった。そのうち一人減り、俺とタロだけ、昼間はずっとタロだけという状況になるとさらにやつらは増長した。とてもまともな気分では暮らせない仕儀と相成った。

 引っ越すしかあんめえ。

 俺にとっては、19才で突然一人暮らしを余儀なくされた時から数えて4度目の引越だった。業者に頼った引越は初めてだった。異常に給料が安いS印刷から、給料だけはかなりマシなRという写植屋に移っていて、ほんの少し金銭的に余裕が出来ていた。業者のトラックを送り出して、タクシーでタロと二人、新居へ向かった。

 新居は、俺一人なら六畳ひと間で充分だったが、タロがいるので壁が薄いアパートというわけにはいかなかった。結果、公務員宿舎とか昔の国鉄アパートのような頑丈な2LDKのアパートになった。少々鳴いても大丈夫。

 その部屋には物干しスペースがあった。言ってみればサンルーム。タロの発育に有益なことこの上なく、南向きの三畳分はあろうかというその場所が、タロの一番のお気に入りとなった。

 が、サンルームの前はアパートの駐車場、そして車一台分ほどのスペースをおいて大家の家がどっかんと目の前に。

 「猫ちゃん昼間ひとりで大丈夫なの~?」

 と大家のおばあちゃんに笑顔で言われたのは、引っ越して3度目ぐらいに家賃を持っていった時だった。

 そのあとにどんな言葉が続くのか、俺は一瞬身がまえた。が、聡明そうな面立ちに浮かぶさわやかな笑みは最後までそのままだった。

 昼間、自分ちの玄関先から、あのおばあちゃんはどんな表情で、2階から外を眺めているタロを見上げていたんだろう。もはやまったく知る術もないけれど。



愛と平和の弾薬庫-taro in sunroom

                        今日もいい天気だぜ、おやじ。