うたの☆プリンスさまっ!を手に入れた(以下ゲームのネタバレ注意)
もはや説明いらずの超人気乙女ゲーであるが、その人気ゆえに、それを巡って死者行方不明者多数、素人が安易に手を出すと、気付いたらペットボトル1本持たされて砂漠に放置されている、等聞いていたのでなかなか手を出せずにいた
しかし異色の経歴を持つという(私の予想では元SWATか前科者)「ブスだけどマカロン作るよ」 の担当が、単行本発売祝いに自らが持っていた物をくれたので、プレイしてみることにした。
元SWATから私のような田舎の低学歴まで楽しめるのだから、乙女ゲーというのはやはり平和の使者である。
ゲーム概要は作曲家志望の主人公が、アーティストを育成する芸能専門学校「早乙女学園」に入学し、そこのアイドル志望の男子と恋愛をするというものである
この主人公パッケージを見ての通りかなり可愛いのだが「昔から引っ込み思案で友達もろくにできない、地味で冴えない女」という設定らしい。
この時点で私の中の100万人の竜宮レナが「嘘だッ!!」と叫んだが、その設定どおり、最初はかなり卑屈である。
この年になると、攻略対象の男より、ヒロインの性格の方にうるさくなってしまう、気の強すぎる女は鼻につくが、かといって弱すぎる女にも腹が立つし、過度な天然女に至っては画面にツバでも吐いて電源をオフにしてしまう。
主人公はプレーヤーの分身というが、すでに小姑視点でしかプレイできなくなっており「私はこんな女がモテるなんて断じて認められない!」という、わけのわからない憤りを抱くまでに至ってしまうのだ
幸い、最初は若干卑屈すぎる主人公であるが、それは徐々によくなっている
最初は3人しか攻略できないので、まずは「聖川真斗 」を攻略することにする
聖川財閥の御曹司で、家を継ぐことは決まっているが(婚約者すらいる)一時的に親の反対を押し切ってアイドルを目指しているという設定である。
そんなセレブキャラなせいか、主人公は当初から彼のことを「聖川様」と呼んでいる。
貴様、万物を総べる乙女ゲーの主人公様だろ、もっと堂々としろ、と言いたくなるが、こっちも聖川様で慣れてしまい、途中で名前呼びになると、しっくりこなくなる、というか誰のことを言ってるのかわからなくなってしまった。
こういう「家のしがらみ」「自由に生きれない俺」に悩んでいる男は、乙女ゲーをやっていると2ケタ単位で出くわすので、目新しいストーリーというわけではない
家の操り人形でしかなかった男を、全然知らない内に救うぐらいできなければ乙女ゲーの主人公様は務まらないのである。
しかし、シナリオの糖度はかなり高めである。
同じく音楽学校を舞台にした「金色のコルダ」が「お前ら全員マジメか!」と言いたいほど音楽主体で恋愛要素少な目(乙女ゲーにおいて音楽学校で音楽に打ち込んでいるというのは不真面目以外の何物でもない)なのに対し、こちらは、のっけから「お姫様抱っこでアイドルの証」を探す、などという、コルダの主人公が放課後真面目にバイオリンの練習をしていたのがバカみてーに思える、授業をしていた。
話は「歌の道を進みたいが、厳しい親父になかなか逆らえない」から「最後に主人公が作曲した聖川の歌声に感動し、自由に生きることを許す」という大団円に向かうのであるが、この親父のツンデレぶりが半端ない。
息子が歌い上げた「騎士のkissは雪より優しく」が感動的過ぎたのか
あれだけ強固に家に連れ戻そうとしていたのを、アイドルの道に進むことを許すばかりか、主人公に「息子を頼む」と頭を下げるデレっぷり(こ、婚約者はどうした!)
さらには、聖川家の別荘に二人だけでの泊り旅行をプレゼンツまでしている
これは「真の意味で男を見せてこい」という父親のエールなのかもしれないが、これからアイドルになるやつがそれでいいのか、すぐ坊主頭で謝罪することにならないか
ここで聖川はシナリオは終了となったが、思っていた以上に面白かった、作中曲も良かった
ストーリーも途中メロンパンで戦争をしていたとは思えないほど、感動した
次は共にメロンパンを争った神宮司レンを攻略しようかと思う
-----単行本宣伝------
ブスだけどマカロン作るよ (まんがタイムコミックス MNシリーズ)
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