ダイヤの涙の海 -4ページ目

マウントレーニア11月20日

自分の誕生日とライブが重なる、という経験がある人、
そんなにはいないと思うんだけど。

この日は私の誕生日。
次の日はのんこさんの誕生日。
誕生日にライブって最高ですよね~って言い合う。

階段で待つのも慣れました。
image
もうすぐ終わってしうと思うと寂しい。
東京にいたころから通っていたし、
今はもうなかなか行けなくなってしまったけど
こうして時々行けるだけでもすごく嬉しかったなー。

この日は1部のみ参加でしたが、
本当に本当に満足しました。

清春さんのライブに最後があるのなら、
きっとこんな最後なのかもしれないとそう思えるぐらい、
緊張感のある、鬼気迫るほどの歌声でした。
これで2部もあるってどーゆーことなのよ…
てゆーか次の日も2公演あるんですけど…
清春さんってすごい
ほんと、バカみたいな感想だけどこの一言に尽きる。

たったひとり、イノセントでもうコンタクトが流れそうになった後、
SADSの懐かしのナンバーが続き。
後半の新曲からの最後の飛行船。

堕ちることを君が願ったって
僕はこの声できっと救ってみせるよ

飛行船に乗って君と僕のなだらかな人生を祝おう
君と僕のなだらかな人生を見降ろそう


清春さんがあまりにも、あまりにも切なく、
怖いぐらい真剣に歌うから、
思わず 老いる不安も死んでいく恐怖も
何もかもどうにかなる気がして。
清春さんと、清春さんを好きなみんなと
飛行船に乗ってふわふわと浮かんでいるようなイメージで
皆が幸せでいられるようにと本気で願えました。

たくさんたくさん泣けました。
時が止まったらいいのに、と思いました。

星よあなたなら あたたかな数秒で
僕を愛した人にあとひとつ
時を分けられるだろう? この世界で


来年も、そのあとも、
自分の誕生日にこうして皆と久しぶりって笑って会えるように
元気で生きて幸せでいたい。
神様。
思わず祈ってしまうそんな夜でした。

image

小さい頃はおかーちゃんと一緒でした

昨日の清春さんのアメスタ、楽しかったですね。
お悩み相談室、結構なるほどなるほど…と思って聞いているのですが、
今回の子供の親としてどうあるべきかという話を聞いていて、
妙に自分の小さい頃を思い出しました。

(※子供の不登校についての相談を受けた清春さん※
「子供が誰かから、何かから悪意を受けそう/受けた時は
チンっ…チンに親が怒りましょう」という話。
自分のために怒る親父を見て「自分は守られている」と安心を感じてきたし、
実際自分が親になったらそうあろうと思うでしょ、とおっしゃってましたね。)


私は今家族と離れて暮らしているからか、
母と過ごした小さい頃を今になってなんだか妙に思い出します。
父は多忙なうえに、何年か単身赴任もしていたので、私の幼い頃の記憶では俄然母と暮らしていた記憶が多いです。お父ちゃんごめんよ。

確かに私は母に守られていたし、今でも守られている気がしている。
一人暮らししよーが結婚しよーが、親離れ、全くしてない。
今でもしょっちゅう体調壊しているし、心配をかけているけど、
そういえば小さい頃はもっと酷かった。

私は一ヶ月に一回は熱を出していて、
体育やプールはしょっちゅう休んでいるような小学生だった。
そんな時母は勿論優しかったけど、なんだか妙にいつも通りだった母を覚えてるんだなぁ。
インフルひこーが肺炎になろーが、
特別に甘やかされるわけでもなくいつも通りの母で、
薬飲めとか寝ろとか指示されていた気がする(笑)。
そりゃ病気だからちゃんと看病してもらってたんだけどさ。

そうそう、母は、私の風邪は絶対うつらなかったの。
社会人になって周りが母親になり、皆んながバタバタと子供の風邪をもらってきているのを見てちょっとカルチャーショック。
そりゃそうだよ、親だって人間だもの、風邪うつるよね。
でもなぜかうちの母親だけはうつらなかった。幼い私はそれが普通だと思ってた。
母がいつも通りだから、私の小さな世界はいつでも揺るがなかった。
母が看病してくれれば風邪は治るし、風邪を引くことなんてたいしたことじゃないって気になれた。
今でも、誰かに大げさに驚かれたり、すご~く優しくされると
あれ?わたし大丈夫?って気になってしまうという(笑)妙に不安定な気持ちになるんだ。

でもさ、病気しょっちゅうしてるなんてそりゃ実際不安定だと思うんだよね。
ただ、親から守られてるという感情はあまりにも圧倒的で、絶対的で、
私はそれでやっと固定されていたんだなぁ。
そんで、その絶対的な気持ちは今でも勿論あって、
病気になったり困ったことがあるとすぐ親に相談しちゃう。
以前、自分が病気で入院していたことを親には一切言ってなかったっていう
某女性コラムニストの記事を見て、
マジかよ、私だったら絶対隠しきれねぇよ…と思った次第。
(甘えてるよな~)
旦那君にも頼る気持ちはたくさんあるけど、
なんかこう根源的なところで違う気がする。

両親にはいつまでも健康でいて欲しいものです、ほんとに。


***

え…Madのハット・・・?
パイピングのやつ、かわいいよね…(ぼそぼそ

秋は空が綺麗で海も綺麗で

{B3234D6D-7E75-4C7A-8002-6FFC157EB916:01}
1年半ぶりに、父の実家へ。
相変わらずの美しく雄大な海、電車からの景色は1年半前と、そして私が小さい頃からと変わりません。

祖父は元軍人で、かつてシベリア出兵にも参加し、命からがら戦いながらも生き延び日本へ帰ってきた屈強な体と精神を持った人間でした。
シベリア出兵の中、おそらく仲間や部下をたくさん寒さと飢えで亡くしてきたはずです。45人いた味方の小隊が、自分を含め3人しか生き残らなかった話、他にも語られなかったたくさんの苦しく辛い記憶があったことと思います。軍隊にいた時の、陽気な笑い話もたくさん聞きましたね。軍隊での生活は祖父にとって、若くて仲間もたくさんいた、青春の日々でもあったのでしょう。
その後八百屋をやり米屋をやり、造船所で働きタオル製作所で働き、勤勉で健康な祖父はそうやって父を育てたそうです。私が物心つく頃には祖父は地蔵のように穏やかな、そして、気難しくあるものの自分なりの生き方をハッキリ持ったおじいちゃんでした。
海が好き、釣りも大好きでした。最後に会った時も一緒に海を眺めたね。
{5B9F2EF0-434A-4A31-A47B-8C0294121214:01}

祖父と、この小さな港町で過ごした記憶全てが
私の一部となっておそらく忘れることはないのだと思います。
こうして私がこの土地を、この土地に生きた祖父や父や伯母を忘れることがないということが、ある意味では人生そのものというか。歳をとり、私は私自身を見つける旅とかなんとか言ってインドに行かなくても(笑)ここに私はあるのだなぁと実感する、三十路過ぎの秋。

{14C90B9F-A7BB-4A27-AA9C-4B6B5B2FF3E8:01}
カフェラテはあったかいのが美味しい季節になってきました。


ラブレターフロム~京都~♪

新しく引っ越してきた土地で、仕事もないのでぶらぶらしていたところ
おかーちゃんとおとーちゃんが京都まで旅行をしに来てくれまちた。

便乗して私もランチだけご一緒してきたのです。わはは。
たん熊を予約しておいたんです。わはは。

この家屋は築80年だそうです。
古くてちょっと暗くてジメっとしているところがなんとも言えない情緒。
お部屋は個室で坪庭もあって、
お座敷遊びとかできるんだろうなぁ。(父は腰が悪いので座敷に椅子スタイルです)

image

おしゃべりな女将とともに次々とお料理が。
いつもだと写真に撮るのは遠慮するところですが、
個室だったし女将が「写真撮ってくれるの!!うれしーわー!」と言ってくださったので
遠慮なくバンバン撮りました(笑)。まぁ、観光客慣れされてます。

先付け。ちょうど秋のお料理に変わったタイミングだったようで、
柿の器や紅葉柄の皿だったりして、おもてなしのこころを感じます。
image


お刺身。はまちといかと天然鯛。一見普通のお魚たちですが、
これがやたらめったらうまい。
食材はおなじみだけれど、包丁の入れ方とかとてもきれいで歯ごたえが楽しい。
奇をてらう必要がないってこーゆーことなのね。
image

お吸い物。料亭の味がする~。
全然しょっぱくないのに味がきちんとする。すごくない。
私自分で料理しててもすぐ塩とかすぐ醤油入れちゃうんだよね。
この出汁はじぶんでは到底作れない(汗)。当たり前だけど。出汁は和食の底力。
器も綺麗でね~ふたを開けたらふたにこんな綺麗な模様が入ってるなんて繊細な美でござる。
しかも紅葉柄ですよ。ここでも秋。
image


あの~、焼き魚もあったんですけど。
美味しそうすぎてわっと食べ散らかしてから写真撮ってないことに気付いたのね(笑)。
天然鯛のカマと、うっすら西京漬けにしてある鱒でした。


炊合せ。別々の鍋で味を含ませてこの椀の中で初めて一体化するという
非常に手間のかかるお料理。これもまた自分の家では(以下略
image


大将が思いついて作ったという蒸しもの。おかきのころもにえびと鱧のしんじょ。
実は富井家は非常に食べるのが早く、(とくに父)コース料理を頼んだりすると
お店の人が焦るぐらいなんですのよ。
ここまで本当に次々お料理出してくれて、「お料理は冷めないうちに
食べてもらえるのが一番幸せ」と女将が言ってくれたものの、
蒸しものに時間がかかるのでその間、女将の京都小話が繰り広げられ。
近所や知り合いとの出来事を話し
てるだけなんだけど、
近所がなんたって祇園とか先斗町とかだからそれだけで京都らしく華やかな小話。
笑いました(>▽<)!
image


きのこのごはん。キノコの仄かな苦みとうるみ。
最初から最後まで季節を感じるお料理でした。
日本の四季、旬って素晴らしいなと思います。
image

デザートはわらびもちと果物のゼリー寄せ。
ほうじ茶の香りも微かなのに薫り高い。
image

「京都に何百もお店がある中で、うちを選んでくれてありがとうございます」、
という女将の言葉がなんか接客業における真髄だなぁと思ったり。
この気持ちを忘れたお店には、いくら老舗だったり人気店でも行きたくないよね。

***

久々の京都は空も青く風も気持ちよく、
観光にはベストシーズンでした。

image

ここを訪れるたび、過去の京都の思い出が反芻されます。
家族、友達、昔付き合っていた人、お姉ちゃん…
あぁ、こうやって思い出が増えていけば
いづれ私がくそばばぁになって体が不自由になったとき
きっと記憶が私を支えてくれるだろう。
それはきっと何もないよりはずっと素敵なことだろう。
image

Hello&Goodbye