秋は空が綺麗で海も綺麗で | ダイヤの涙の海

秋は空が綺麗で海も綺麗で

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1年半ぶりに、父の実家へ。
相変わらずの美しく雄大な海、電車からの景色は1年半前と、そして私が小さい頃からと変わりません。

祖父は元軍人で、かつてシベリア出兵にも参加し、命からがら戦いながらも生き延び日本へ帰ってきた屈強な体と精神を持った人間でした。
シベリア出兵の中、おそらく仲間や部下をたくさん寒さと飢えで亡くしてきたはずです。45人いた味方の小隊が、自分を含め3人しか生き残らなかった話、他にも語られなかったたくさんの苦しく辛い記憶があったことと思います。軍隊にいた時の、陽気な笑い話もたくさん聞きましたね。軍隊での生活は祖父にとって、若くて仲間もたくさんいた、青春の日々でもあったのでしょう。
その後八百屋をやり米屋をやり、造船所で働きタオル製作所で働き、勤勉で健康な祖父はそうやって父を育てたそうです。私が物心つく頃には祖父は地蔵のように穏やかな、そして、気難しくあるものの自分なりの生き方をハッキリ持ったおじいちゃんでした。
海が好き、釣りも大好きでした。最後に会った時も一緒に海を眺めたね。
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祖父と、この小さな港町で過ごした記憶全てが
私の一部となっておそらく忘れることはないのだと思います。
こうして私がこの土地を、この土地に生きた祖父や父や伯母を忘れることがないということが、ある意味では人生そのものというか。歳をとり、私は私自身を見つける旅とかなんとか言ってインドに行かなくても(笑)ここに私はあるのだなぁと実感する、三十路過ぎの秋。

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カフェラテはあったかいのが美味しい季節になってきました。