■映画 『GODZILLA』2014米国
と言うわけで、巷で評判の米国版ゴジラを観てきた。
かなり期待して観にいったわけだ。
何とも微妙な出来だった。
ダメか?と問われれば、いやダメじゃない。
じゃ良かったのかと言われれば…物足りない。
今回のハリウッド版に足りないのは映像の力。
製作側はお話をそれらしくしようと、細かい設定をいろいろとして、それを脚本で視聴者に伝える。
映画は、説明されて理屈で考えながら映画を観ている視聴者のその想像を超える疑似体験を提供して、無理矢理に彼らを納得させなければいけない…
そういう意味で、今回のゴジラはモノ足りなかった。
僕が何よりも残念に感じたのは、特撮シーンに致命的に炎が足りなかった事。
もしかしたらこれは日本人に固有のメンタリティなのかも知れないのだが、大災害には炎が付き物だと考えている。
関東大震災
東京大空襲
広島・長崎への原爆投下
阪神・淡路大震災
東日本大震災…
(3/11の夜に民放TVで流された燃える気仙沼の街の空撮映像を、僕は一生忘れる事がないだろう…)
1954年のゴジラは、やっと平和が戻った東京を火の海にして蹂躙した。
1999年のガメラ3は、帰宅中の会社員で溢れる渋谷の日常を火炎地獄に。
そして『風の谷のナウシカ』では、彼の世界と現代世界の間に『火の七日間』と言われる一週間があったと語られる。
それなのに、欧米のディザスタームービーにはどうも炎のイメージがない。
あるのは水と疫病と廃墟。
今回のゴジラは、このうちの水と廃墟のイメージで作られている。
ここら辺がモノ足りないと感じる原因なのだろうと思う。
さて、この映画の実際の評価
この映画は、2011の東日本大震災を強く意識して作られた映画なのには間違いない。
冒頭の原子力発電所のシーンとハワイでのゴジラ出現の津波のシーン。
おそらくこの脚本は日本の映画会社では通らない。
娯楽作品としてはそれなりに良く出来てはいると思う。
が…
それにしても、もう少し、寓話としての、原子力・ゴジラ・ムートーのそれぞれが象徴するモノの関係性をきちんと描いても良かったのではないか。
ゴジラ映画は2作目以降は完全に娯楽作品になってしまったが、1作目は核兵器と戦争に対する近代の神話の生成だった。
それ故に、1作目は60年経った今もマスターピースとしての輝きを失わない…
ここら辺に対する真摯さを忘れ、安易に娯楽性に流れてしまう商業主義がハリウッド映画の限界で残念なところなのかも知れない。
そもそも核ミサイルで世界中を睥睨している国の映画産業が、そんな問題と真剣に向き合うわけは無いのだけれど…
追記
賛否両論あるのかもしれないが、娯楽作品になってしまうのは、日本の特撮を好きな監督に怪獣映画を撮らせるひとつの弊害なのかも知れない。(特撮映画へのリスペクトが足りなくて、エメリッヒの『Godzilla』みたいになっても困るのだけれど)
特撮映画を見続ける事は1作目のテーマに対する失望の連続の筈なのだが、それでも特撮好き有り続けると言う事は、そうした政治的/思想的テーマを無視する、あるいは鈍感であると言う事の筈だから…
こうやって考えれば考えるほど、60年前の『ゴジラ』という映画の奇跡の様な名作っぷり、とてつもない出来の良さに、あらためて感心してしまう。
■映画 『ストリートオブファイア』 1984米国
特撮に惹かれて、NHKプレミアムにチェックを入れていると、『ストリートオブファイア』なんかを放送している。
当然、録画して保存、視聴する。
もう30年前の映画だ。
僕はネクラなオタクの青春を送っていたので、ロックとかダンスとかには興味がないのだが、この映画だけは妙に気に入って何回も観ている。
特にラストの辺りで主人公トム・コーディ(マイケル・パレ)が去っていくシーンで、ヒロイン役エレン・エイム(ダイアン・レイン)が歌う"Tonight Is What It Means to be Young"は大のお気に入り。(実際に歌っているのはダイアン・レインではないのだけど…)
如何にもアメリカらしい健全な青春映画っぽい装いで、でもちょっとほろ苦い味わいが良いのかも知れない。
- ストリート・オブ・ファイヤー [DVD]/マイケル・パレ,ダイアン・レイン

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■映画 『ガメラ』
最近のNHKは特撮を押している。
7月のゴジラに続けて、8月のBSプレミアムでは毎週火曜日に平成ガメラシリーズの放送だ。
既に、この火曜日に1作目の『ガメラ 大怪獣空中決戦』が放映され、来週は『レギオン来襲』だ。
7月のゴジラに続けて、8月のBSプレミアムでは毎週火曜日に平成ガメラシリーズの放送だ。
既に、この火曜日に1作目の『ガメラ 大怪獣空中決戦』が放映され、来週は『レギオン来襲』だ。
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誰か、この駄洒落に気がついてくれるだろうか…