本中毒、映画中毒、仕事中毒、そして...恋愛中毒 -102ページ目

■書評 井上荒野『キャベツ炒めに捧ぐ』 ハルキ文庫2014/8/9

■アニメ 『言の葉の庭』2013日本



昨年劇場公開された新海誠監督の中編。
商業主義から一歩距離をおいた所で作品を作り続ける姿勢には頭が下がるのだが、今までの作品はどうもリリカル過ぎてピンとこなかった。
前作の『星を追う子ども』が作品の構成が残念な感じだったのだが、本作はあまり背伸びしない日常を題材として、練った脚本を必要としない中編という事で、安心して観ていられた。

雨や風を含めて空気を感じさせる画面作り。
単純に描いただけでは無く、演出上のカメラの移動に合わせて消失点を移動させパースを変更する背景…

画造りに関しては、ジブリの作品よりも繊細で丁寧な作り方だと思った。

新海誠監督が持っている課題を越えたわけでは無いけれど…
やっと『ほしのこえ』を越える事はできたのではないかしら。



<追記>
本作のモデルになっているのは新宿御苑。
大昔に四谷三丁目の駅で降りてアニメショップ『アニメック』に遊びに行くついでに御苑内を散策したのを思いだす。
今は、代々木公園や新宿中央公園と共に、デング熱で話題になっているのだけれど…
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■書評 森絵都『この女』 文春文庫2014/6/10

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とても面白かった。
久しぶりに面白い娯楽小説を読んだような気がする。

大阪の釜ヶ崎で日雇いで働く男と、神戸で優雅に(?)暮らす富豪夫人の恋愛劇。
いや、この世界の中で自分を見つけ直す話の中に恋愛劇もある。と言った方が正しい
時代背景は1994年から1995年の阪神淡路大震災の前まで。

主人公が書いた自分語り小説の原稿
それが阪神淡路大震災の影響で、神戸の大学教授の研究室で20年近く埋もれていた。
その教授の退職を契機として発掘され出版社に持ち込まれた体裁。

読みながら思う。
もうあの地震から20年近い年月が経ってしまったのだなぁ…と。
1994~95年というのは、日本の社会が大きく変わった変極点の時代で、バブル崩壊、政権交代、震災、オウム真理教による松本サリン事件…
年が明けて、阪神淡路大震災、オウム真理教による地下鉄同時多発サリン事件。
そして、1995年年末にはWindows95の発売。
インターネットの普及。


成長を続けていた時代と共に、その頃に終わってしまった自分の青春時代へのノスタルジーを感じながら…

そういえば、今日9/1は、91年前に関東大震災が発生した日だった…