CH ラフォン・ロシェ詳解 その3
シャトー・ラフォン・ロシェ その3
Chateau Lafon Rochet
4 級 PP4級
AOC Saint Estephe
価 格 表 Chateau Lafon Rochet
2000年 £69 2011年 £35
2001年 £50 2012年 £37
2002年 £43 2013年 £31
2003年 £55 2014年 £36
2004年 £42 2015年 £39
2005年 £60 2016年 £42
2006年 £44 2017年 £35
2007年 £39 2018年 £37
2008年 £43 2019年 £30
2009年 £54 2020年 £
2010年 £53 2021年 £ WINE SEARCHER 2021.5.19記
1855年の格付けでは四級に格付けされたが、ラフォン・ロシェはすばらしい位置にあるのだから(ラフィット・ロートシルトともコス・デストゥルネルとも隣接しているのだ)、毎回、今常習的につくっているものより個性と味わいの強いワインを生産するべきだ、というのが現在衆目の一致するところである。現在の所有者であるテスロン家は1959年にこのシャトーを購入すると、畑と荒廃したシャトーを徐々にではあるが大幅に復旧する計画に乗り出した。今日では畑はすっかり刷新され、鮮やかな、ほとんど悪趣味に近い黄色の平屋建てのシャトーの中には、新しいセラーがつくられた。
この10年間で、
①収穫時期を少しだけ遅らせる、
②新樽の比率を増やす、
③畑においてもブレンドにおいてもメルロの比率を増やす、
④出来の悪い発酵槽のものはセカンド・ワイン
にするという、品質志向のいくつかの理にかなった決定がなされた。その結果、グラン・ヴァンはいっそう印象的なものとなった。
1970年代には(このシャトーの血統からすれば)がっかりさせられるようなワインを数多く生産したが、1990年代に傾注された努力のおかげで、今では明らかに1855年の格付けで与えられた地位にふさわしいシャトーとなっている。 出典 ボルドー第4版
一般的な評価
1970年代に大きなスランプを経験した後、特に1994年以降はよくなり、2000年、1996年、1995年はこれまでに最も成功したワインの代表例である。今では四級の格付けにふさわしい、時にはそれ以上のワインをつくり出している。
出典 ボルドー第4版
1650年、アン トワネット・ドゥ・ギユモットの婚資として、夫のピエール・ ドゥ・ ラフォン(ボルドー議会顧問を勤める。)が取得。土地の名前は「ロシェット」と呼ばれていましたが、所有者名である「ラフォン」と呼ばれることになった様です。
1855年格付け当時はロシェと呼ばれ、ラフォン家が1888まで所有します。いつのころか(エチケットから1929年以降?)、シャトー名は「シャトー・ラフォン・ロシェ」と変更されます。
途中の変遷は不明ですが、1960年にシャトー・ポンテ・カネのオーナーでもある、テスロン家が買収します。
シャトーの改築
1960年5月にシャトーを買収した、ギー・テスロンは、老朽化した城館を全て取り壊し、新たに18世紀の様式で新築します。改築や増築したシャトーはよくあるものの新築は珍しいようです。
当時、葡萄畑を大々的に植え替えを行い、カベルネ・ソーヴィニオンの比率を増やします。最大70%まで増やしましたが酒質が堅くなりすぎたため、後に55%まで減らしている様です。
買収当時の畑はわずか17haしか葡萄樹が植栽されておらず、メルロー種は砂利の土壌に、カヘルネソーヴィニヨンは粘土質の土壌にと現代とは真逆の植樹方式だったとか。 これらの改植もほぼ終わったようです。
どうも、シャトーを所有するということは商行為による利益追求とは別の観点、ステイタスとしての意味合いがある気がします。
フランスやイギリスにおいては、格式が重んじられるようであり、貴族に列せられることが大いなる名誉とされる。と言う記述をみた記憶が。
そんな訳で、シャトーも古典的な様式で再び建てられたものと思われます(世間一般ではミエとも言う)。
ギー・テスロンの息子であるミシェル・テスロンが外装色を決めたと言われており、色鮮やかな黄色(山吹色?)であり、現在のエチケットと同色らしく、ポチョムキン時代のロシア宮殿にヒントを得た(別名パクリ。)と言われていますが、ウイーンのシェーンブルン宮殿のハプスブルク・イエローのようとも、まるでラスベガスの風俗店のようだ!(パーカー)との評も。
城館だけでなく、醸造所も新しくされ、スプリンクラーも設置されており、湿度管理にも使われているそうです。
オーナーは語る
「ワインの造り手は、すべてを自然に負っている-土壌,台木、気候-これが彼らを謙虚にする。彼らの情熱もー生まれた時から心の中で燃え続けたきたその情熱も-彼らを謙虚にする。それが、我々を幸せにしてくれるのです」・・・・コメントはしません。
レ・ペルラン・ド・ラフォン・ロシェ
Les Pelerins de Lafon Rochet
AOC Saint Estephe
1984年リリース
畑 面 積 38ha
植栽比率 カベソー57% メルロー37% カベフラ 2% プティ・ヴェ 4%
平均樹齢 30年
平均収量 32hl/ha
収 獲 手摘み
樽 熟 成 12か月~14か月
アッサンブラージュ
2005年 メルロー40% カベソー60%
2006年 メルロー30% カベソー70%
2007年 メルロー60% カベソー40%
2008年 メルロー55% カベソー45%
2009年 メルロー59% カベソー41%
2010年 メルロー50% カベソー50%
2011年 メルロー50% カベソー50%
2012年 メルロー54% カベソー45% プティ・ヴェ 1%
2013年 メルロー50% カベソー43% カベフラ 2% プティ・ヴェ 5%
2014年 メルロー62% カベソー38%
2015年 メルロー40% カベソー60%
2016年 メルロー30% カベソー65% プティ・ヴェ 5% 13.5/abv
2016年 メルロー36% カベソー64%
2018年 メルロー38% カベソー56% プティ・ヴェ 6%
2019年 メルロー40% カベソー56% プティ・ヴェ 4%
2020年 メルロー35% カベソー52% プティ・ヴェ13%
価 格 表 Les Pelerins de Lafon Rochet
2010年 £32
2011年 £27
2012年 £24
2013年 £16
2014年 £23
2015年 £21
2016年 £22
2017年 £
2018年 £19
2019年 £ WINE SEARCHER 2021.5.19記
ラ・シャペル・ド・ラフォンロシェ
La Chapelle de Lafon Rochet
価 格 表 La Chapelle de Lafon Rochet
2010年 £27
2011年 £16
2012年 £29
2013年 £18
2014年 £18
2015年 £24
2016年 £19
2017年 £
2018年 £ WINE SEARCHER 2021.5.19記
セカンド問題 ホーム・ページの掲載はレ・ペルラン・ド・ラフォン・ロシェのみ。ネットでは ラ・シャペル・ド・ラフォンロシェをセカンドとするものが多いようです。お値段的には殆ど同じ。問題はWセカンドなのかWエチケットなのか。個人的にWエチケットと思っています。
又、下記のレ・スクレド・ラフォンロシェに関してはレ・ペルラン・ド・ラフォン・ロシェ
の輸出用で別エチケットでリリースとのこと。つまりはトリプル・エチケット?
更に下記のヌメロ・デゥー・シャトー・ラフォン・ロシェもお名前通りセカンドであり、1996年から2000年まで(エチケットのとおり少なくとも1987年にはリリース)の期間限定リリースとの記述もありますが、旧セカンドでは?
レ・スクレド・ラフォンロシェ
Les Secrets Lafon Rochet
ヌメロ・デゥー・シャトー・ラフォン・ロシェ
Nemero 2nd Chateau Lafon Rochet
AOC Saint Estephe
シャトー・ヴィエイユ・シャペル
Chateau Vieille Chapelle
エチケット
1995年に一度小さな変更があったようであり、2000年に現在のオレンジ系?に変わったようです。
兄弟シャトー
シャトー・トゥール・ド・ペズ
Chateau Tour de Pez 詳解はこちら
シャトー・リリアン・ラドゥイ
Chateau Lilian Ladouys 詳解はこちら
シャトー・ペデスクロー
Chateau Pedesclaux 詳解はこちら
シャトー・ラフォン・ロシェ詳解 1982年~2008年 その1 詳解はこちら
シャトー・ラフォン・ロシェ詳解 2010年~ その2 詳解はこちら
シャトー・ラフォン・ロシェ詳解 その3 詳解はこちら
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