「私はあなたが嫌いです」
「あなたのことが苦手です」
と言葉に出さなくても、モロに態度に出してアピールしてくる人というのも存在します。
誰しもそんな人に一度以上は遭遇し、嫌悪感や苦手意識を露骨に出されてしまい、嫌な思いをしたり傷ついたという経験はあるかもしれません。
私も過去に何度も経験がありました。
例えば露骨にこちらに嫌そうな顔をする、睨んでくる、わざとらしく無視するなどです。
避けるというよりも、アピールしてくるというのが特徴です。
嫌いな人や苦手な人とはできるだけ関わりたくないのですが、中には「あなたが嫌いです」という態度をこちらに向けてきて、あなたが嫌いアピールをしてくる人もいます。
その心理や、それをすると不利益になる理由について考察してみます。
嫌いアピールは劣等感の裏返しであることが多い
なぜかわざわざ、相手に向かって睨んだり嫌そうな顔を露骨にするなど、嫌いアピールをするのは「威嚇」の一種です。
威嚇とは攻撃でもあります。
私はあなたが嫌いですとアピールして相手にわからせたい心理があるということです。
単に嫌いだったり苦手なだけなら、避けたり距離を置けばいいだけです。
ですが威嚇(攻撃)するということは「自分を守りたい」「自分の存在を強調したい」心理があるからです。
威嚇、攻撃をすることで自分が強くなったように錯覚でき、自分を強く見せたい気持ちがそうさせていると考えられます。
マウントの一種で、嫌いアピールをして威嚇することで、強気になれる上にハッタリでも自分を強く見せることができ、自分が優位に立てると過去の体験から学習したのでしょう。
嫌いアピールとは「自分の存在を強調して、自分を強く見せたい」虚勢を張る心理があるということです。
そして劣等感の裏返しでもあります。
自信がある人や自己肯定感が高い人はわざわざ他人を貶めることはしないです。
する必要がないからです。
劣等感が強く自尊心の低い人は、他人を威嚇や攻撃することによって自分を強調することがあります。
これはそうすることで、自分自身が自分の価値を確認するためであり、他人を貶めることで自分自身を高めるという劣等感の裏返しの心理です。
「強くなったり勝ったように錯覚できる」という、劣等感を優越感でごまかし覆い隠したい心理(優越コンプレックス)があると考えられます。
嫌いアピールが癖になると自分が損になる理由とは?
嫌いアピールは、その時は優越感を感じられて一瞬の満足感や心の安定が得られるかもしれません。
ですが、他人を攻撃したり貶める態度や行為であり、知らずに敵を増やしてしまいます。
たまたま虫の居所が悪かった、など一時的ならまだしも、それが癖になってしまいやめられなくなると、長期的に見ると不利益になる要素が高いです。
まず他人を不快にさせることなので、人間関係やコミュニケーションにおいて問題が生じやすくなります。
他人を攻撃することはコミュニケーションを妨げる行為です。
有効な関係を損なってしまうことでもあり、むしろ敵を作ってしまいかねないです。
そして、自分自身のパーソナリティーに不利になる要素も高いです。
攻撃して他人を不快にさせたり傷つけるので、他人からも不評を得たり信頼を下げることでもあります。
相手だけの不評や信頼に留まらず、周りの人も意外と気付いていたりするので、周りからの信頼度も下げてしまいかねません。
そして「嫌悪感をアピールする」ことは、無意識レベルでは自分自身を否定することを示していたりもします。
★なぜ自分を否定することを示しているかはこちらもご参照ください
自尊心を低下させ、他人に対する不信感や自分自身に対する不安感を引き起こすことがあります。
また単純に、自己イメージが低下する不利益もあります。
なので、嫌いアピールが癖になると、一瞬の満足感や安心感は得られても長期的に見ると不利になる要素がかなり高いといえます。
そうならないためには、他人を尊重し、他人の意見や感情を尊重することが大切になってきます。
また、自分自身の感情や価値観に対する自己肯定感を高めることも非常に重要です。