使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。(労働基準法18条1項)


いわゆる強制貯金は厳しく禁止されており、労働者が任意に行う場合のみ社内貯金は可能です。


ただし、社内貯金に関する書面による労使協定を締結し、所轄労働基準監督署長に届け出る等の一定の要件を満たさなければなりません。

使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはなりません(労働基準法17条)。


これは、労働者が不当に長く使用者に労働させられることを防ぐことと、労働者に実際に賃金が支払われるようにするためです。

労働契約に際して、使用者はその不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約を禁じられています(労働基準法16条)。


ただし、この規定はあらかじめ金額を決めておくことを禁止しただけであって、労働者の行為によって実際に生じた損害額について賠償請求を禁じたものではありません。


したがって、誓約書に、具体的な損害額に関係なく一定の金額を違約金あるいは損害賠償額として支払うという内容を記載すると労働基準法16条違反になりますが、実際に損害を与えた場合は、その賠償責任があるということを確認する内容の記載であれば違反になりません。

1週間の所定労働時間がその事業所の通常の労働者に比べて短い労働者をパート労働法では短時間労働者といいます。


「パート」「アルバイト」「契約社員」等名称は関係ありません。


その短時間労働者を採用する場合、もちろん労働基準法15条で規定されている労働条件に関する事項を書面によって明示しなければなりませんが、更にパート労働法6条によって


①昇給の有無

②退職手当の有無

③賞与の有無


を書面等によって明示しなければなりません。


これに違反すると10万円以下の過料に処せられます。

第15講で明示しなければならない労働条件について説明しましたが、その明示された労働条件と事実が相違している場合は、労働者は即時に労働契約を解除することができます(労働基準法15条2項)。


さらに、その契約を解除した場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から14日以内に帰郷する場合には、使用者は必要な旅費を負担しなければなりません(同15条3項)。