賃金は、通貨(強制通用力のある貨幣、日本では円)で支払わなければなりません。


これを、「通貨払いの原則」といいます。


つまり、現物支給は原則禁止されています。


ただし、例外として書面による労働協約がある場合は、その適用を受ける労働者に対してのみ実物給与が可能になります。

最低賃金法に基づいて国が賃金の最低限度を定め、使用者はその金額以上の賃金を支払わなければなりません。


最低賃金には「地域別最低賃金」と「特定(産業別)最低賃金」があります。


両方が適用される場合は、いずれか高い方の最低賃金額が適用されます。


ちなみに、大阪府の最低賃金は、1時間あたり786円です。

労働契約では、「賃金」がとても重要になります。


明日以降、賃金に関する事柄を書いていきます。


本日は賃金の法律上の定義を書いておきます。


「賃金」とは、賃金、給料、手当、賞与、その他名称の如何を問わず、労働の対象として使用者が労働者に支払うすべてのものをいいます(労働基準法11条)。


よって、労働の対象ではないものは賃金ではありません。


例えば、結婚祝い金や災害見舞金のような任意的、恩恵的なものや、作業服や出張旅費のような業務費的なものは賃金ではありません。

労働組合が組合員の労働条件について使用者と団体交渉を行い、その合意内容を書面化したものを労働協約といいます。


就業規則は、法令又は当該事業場に適用される労働協約に反してはなりません(労働基準法92条1項)。


よって、労働協約が就業規則に優先します。

就業規則に定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効になります。


この場合において無効となった部分は、就業規則で定める基準によります(労働契約法12条)。


しかし、就業規則で定める基準より労働者にとって有利な内容の労働契約を締結した場合は有効になります(労働契約法7条但書)。


例えば、就業規則で入社初年度の有給休暇は12日と定めた場合、個別の労働契約で10日と定めれば無効となり、12日の有給休暇が与えられます。


しかし、個別の労働契約で14日と定めた場合は有効になります。