日記「今日見た映画 2020」6『ミッドナイトスワン』 | やりすぎ限界映画入門

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■『ミッドナイトスワン』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2020年/日本映画/124分
監督:内田英治
出演:草なぎ剛/服部樹咲/田中俊介/吉村界人/真田怜臣/上野鈴華/佐藤江梨子/平山祐介/根岸季衣/高木勝也/伊島空/池田良/堀田眞三/水川あさみ/田口トモロヲ/真飛聖

■2020年 劇場公開作品 6本目

「予備知識完全皆無」で見て、「性転換手術」で亡くなる人が、現代でも実際いるのかは超気になった。「LGBTQ」問題が日常茶飯事でニュースの話題となる今、「性転換手術」「性別適合手術」をした者だけが戸籍の性別変更が認められる事実も最近思い知った。料金「200万円」から「250万円」が「相場」「らしい」と調べて「はうあ!!!」 「絶対誰もが簡単に性転換手術などできない」。

「LGBTQ」問題は「人間の歴史」で「古代」「大昔」からあった。「今」始まった訳じゃない。映画でもたくさん描かれてきたが「昔」は今と大違い。「異常者」として壮絶な「差別」を受けた。「人間の歴史」で「古代」「大昔」から「当り前」に存在してきたものが、本当に「異常」なのか? 「今」「冷静」に「判断」できる時代が「やっと」きたのだと思う。

「動物」「生物」として人間を見た場合、「オス」「メス」で「番」「対」。「子孫」を残す視点では「男同士」「女同士」は「異常」「自然の理に反する」かもしれない。だが現代「情報化社会」。「人間は頭が良くなり過ぎた」。「何で自分は男じゃなきゃいけないのか?」「何で自分は女じゃなきゃいけないのか?」 「想像力」を持つ人間だからこそ「疑問」が生まれたのだと思う。また持って生まれた「身体的特徴」に「個人差」のある人間が実在することも、「やっと」「冷静」に認識されるようになったのだと思う。

「LGBTQ」問題は「最も人間らしい問題」であるように思える。「想像力」を持つ「人間」の活動は、絶対「動物」「生物」として「子孫」を残す「だけ」「のみ」「じゃない」から。

本当は「鶏」も「女になりたかった」。「男であることがもの凄く苦しかった」。体が「病弱」だったのと「瘦せた体形」に生まれ、「男らしくない」「強くなれない」のが「超苦しかった」。「貧弱」「男らしくない体形」は実際「今」も変わらない。

だが「欲情」する「性」の対象が「女性」なこと、「髭」「すね毛」が生える、「女性」に見える「極限の美」の容姿に生まれられなかったことから、「男」として生きる覚悟を決めた。「極限の美」「じゃない」「男」が、「女装」しても、「絶対もっと苦しみが倍倍増」なのは「超絶対想像できた」。

「女になりたかった」「憧れ」があっても、「鶏」でさえ「不安」「恐怖」「苦悶」に追い込まれ、「血のしょんべん」級「躊躇」するのに、「草なぎ剛」「凪沙」のように、「性転換手術」を「決断」するまでの「信念」「価値観」「倫理観」に「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」+「敬意」「賞賛」「崇拝」で「大きい方垂れ流し」。

実際「草なぎ剛」「凪沙」のような「トランスジェンダー女性」は「鶏」の周りでさえ多く見かける。恐るべき極限のくそリアリズムで実在する。

実際「何一つ殆ど砂粒ほども知らなかった」が、『ミッドナイトスワン』が、「草なぎ剛」「凪沙」のような「トランスジェンダー女性」の抱える「苦しさ」「哀しさ」「辛さ」「そのもの」に見えた。

現代「性別適合手術」で亡くなる人は殆どいないと「鶏」も「ちょっと」調べたが、「僕は基本的に取材をめちゃくちゃするんです。かなりの数のトランスジェンダーの方に取材しました。政治家からダンサー、セックスワーカー、あらゆる職種、立場の方々にお話を聞きました。映画にも出てくる風俗産業もいろんなお店に行きましたし、出てくる話は実際に聞いた話をベースにしています」と言うくらい、「絶対ないとは言い切れない」のだろう。

「内田英治監督」の「完全創作」だが「背景実話系映画」。

「草なぎ剛」「凪沙」は「母親」の前で「親戚」から、「このバケモンが」と、もうこれ以上ない「極限領域」級「罵倒」「侮蔑」「差別」の言葉を罵られる。

だが決して美しい外見ではないかもしれない「トランスジェンダー女性」が、「育児放棄」した本物の女より「女らしい」。「トランスジェンダー女性」が「母」になろうとした。

決して美しい外見ではないかもしれない「トランスジェンダー女性」が、預かった「いとこ」の娘、「極限の美」恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「服部樹咲」「一果」の、「バレエ教室」「月謝」を身を削って支払い、「奨学金」を取る「外国のバレエ学校」入学まで導いた。「人間」の「内面」「心」は、誰よりも恐るべき「極限の美」。

「トランスジェンダー女性」が真の「女性」だと「認識」される基準が何かを、『ミッドナイトスワン』「内田英治監督」は問い掛けた。




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画像 2023年 10月