『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

■「やりすぎ限界映画工房」
■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2014年/イギリス=アメリカ映画/115分
監督:モルテン・ティルドゥム
出演:ベネディクト・カンバーバッチ/キーラ・ナイトレイ/マシュー・グード/ロリー・キニア/アレン・リーチ/マシュー・ビアード/チャールズ・ダンス/マーク・ストロング/ジェームズ・ノースコート/トム・グッドマン=ヒル/スティーヴン・ウォディントン/アレックス・ロウザー/ジャック・バノン/タペンス・ミドルトン

2015年 第31回 やりすぎ限界映画祭
2015年 ベスト10 第16位:『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
やりすぎ限界女優賞/やりすぎ限界男優賞/やりすぎ限界監督賞/やりすぎ限界脚本賞:『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』


[ネタバレ注意!]※見終わった人が読んで下さい。



やりすぎ限界男優賞:ベネディクト・カンバーバッチ


やりすぎ限界女優賞:キーラ・ナイトレイ


やりすぎ限界男優賞:マーク・ストロング


やりすぎ限界男優賞:チャールズ・ダンス


やりすぎ限界女優賞:タペンス・ミドルトン


[「PCを発明した人間」]




「今」「PC」なくして人間は「生きれない」。だがあまりに日常的過ぎて「PC」が存在することを「完全無意識スルー」。「PCを発明した人間」のことなど「一度も考えたことなかった」。「いつ」「どこで」「誰が」「PCを」「なぜ」「どのように」発明したかなど「何一つ殆ど砂粒ほども知らなかった」。

[「衝撃」殆ど「実話」部分「創作」部分]




「衝撃」殆ど「実話」。……かと思ったが調べると、「創作」部分も多いことが解かった。

アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)、ジョーン・クラーク(キーラ・ナイトレイ)、「MI-6」スチュアート・ミンギス(マーク・ストロング)、チューリングの「初恋」の相手クリストファーが「実在の人物」だったこと。チューリングが「クリストファー」を発明してドイツ軍の暗号エニグマを解読したこと。「1885年から1967年までに 英国法により-」「約4万9000人の同性愛の男性が わいせつ罪で有罪となった」こと。チューリングが同性愛者だったため「強制的ホルモン投与」され「自殺」したことは、「実話」部分だと調べた。

だがそれ以外、実話を基にはしてるが、「2時間」で納まる話じゃないくらい複雑。チューリングが「アスペルガー症候群」のように描かれてることや、「英国海軍デニストン中佐」(チャールズ・ダンス)が「実在の人物」「かもしれない」が、チューリングを解雇しようとしたことや、「チューリングマシン」を「クリストファー」と呼んでたことや、ジョーンとチューリングが「婚約」したことなど、「実話」か調べられなかった。

だが多くの出版物があって記録が残ってるため、僕が「ちゃんと」「調べなかった」だけで、本当は「かなり」「真実」である可能性も「高い」。

[「実話」を基にした「創作」]




もしかしたら『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』は、本当に「99・9999………… %」「実話」なのかもしれない。だが今回は僕の時間の都合で「ちゃんと」調べるのが難しかったので、どうして「実話」を基にした「創作」が生まれるのかを話したい。

「実話」の「記録に残ってる部分」、「1940年にはドイツ空軍のエニグマ解読に成功」は「確認」できても、じゃあ実際「どうやって」「チューリングマシン」を完成させたかなど、詳細な記録が残ってない「抜け落ちた空白部分」を「作家」「脚本家」は、「史実」を「成立」させるため、「腑に落ちる」「辻褄」が合う、「抜け落ちた空白部分」を「埋める」「仮説」を「創作」する。「抜け落ちた空白部分」で「どんなことが起きれば」「記録に残ってる部分」と「繋がる」か? 「これでもか」まで資料を調べ「考える」。

だから本当は、「腑に落ちる」「辻褄」が合う「仮説」こそが「真実」である可能性も「高い」。だから映画は面白い。

[「アスペルガー症候群」]




チューリングの「記録に残ってる部分」、実際は「シャイで、控え目で、世辞に疎く、しかし他方、かたくなで、妥協せず、服装にもほとんど関心を払わず、自分の関心のあることだけに集中し、そのことで時に周囲の者を苛立たせる性格」だったことが、当時はまだ言葉さえなかった「アスペルガー症候群」であったと「仮説」を「創作」し「埋める」ことで、「伝記」を書いた「作家アンドルー・ホッジス」か「脚本」を書いた「小説家グレアム・ムーア」かが、「腑に落ちる」「辻褄」が合うことだと「成立」させた。




だが多くの出版物があって記録が残ってるため、僕が「ちゃんと」「調べなかった」だけで、本当に「アスペルガー症候群」が「真実」である可能性もある。

[「英国海軍デニストン中佐」]




■「なぜ そのドイツ人に
  恋人がいると?」
 「下らない話よ」
 「教えてくれ」
 「彼の通信は毎回 5文字の
  “CILLY” で始まる
  きっと恋人の名前よ」





■「ドイツ軍は毎回
  異なる5文字を使うはずだ」
 「この人は違う」
 「愛は人を盲目にする」
 「ドイツ軍は
  愛で戦争に負けたぞ」





調べると「英国海軍デニストン中佐」は「実在の人物」らしいが、チューリングを解雇しようとしたことは「創作」かもしれない。だが「感情移入」してしまう理由は、デニストンが恐るべき極限のくそリアリズムで「恐らくこうであった」「本当にいそうな人間」に見えるから。

「人生思い通りにいかない」のはチューリングだけじゃない。僕自身が「絶対思い通りにいかない」。デニストンのような奴が「現実」に僕の周りにもいて、邪魔される「苦しさ」「辛さ」に人生追い込まれてきた。




最前線で大隊を指揮し勝利した経歴があるのかもしれない。だが「それはそれこれはこれ」。その能力が評価される場所とされない場所がある。されない場所では「最も困った奴」「大迷惑」でしかない。




「専門分野」じゃない「解からない」「知らない」ことに対し「当てずっぽう」「偏見」「先入観」「思い込み」で、「確認した」「調べた」訳じゃないのに「勝手な判断」を「絶対しちゃいけない」。「もしも」デニストンがチューリングを解雇してたら、ナチスに「敗戦」してたかもな「怖さ」「恐怖」に「震撼」「驚愕」「絶句」で「大きい方垂れ流し」。デニストンは「実話」か「創作」か知らないが、「専門分野」じゃない奴に「絶対決定権を与えちゃいけない」「教え」でもあった。




だが多くの出版物があって記録が残ってるため、僕が「ちゃんと」「調べなかった」だけで、本当に「英国海軍デニストン中佐」の邪魔が「真実」である可能性もある。

[「クリストファー」]






■「ヒュー 文字列の設定を」
 「 “天気” と “ヒトラー” 」
 「ピーター ジョン
  文字列の検索をかけろ」
 「ループで?」







■「ジョーン 通信の文字は?」
 「L
  H
  W
  A
  Q」







「チューリングマシン」を「クリストファー」と名づけたか確認できなかったが、チューリングの「初恋」の相手クリストファーは「実在の人物」。




第二次世界大戦時代「LGBT問題」に現代の理解はなかった。「スターリングラード」や「ノルマンディー上陸作戦」で「連合軍」を勝利に導いた「英雄」を、イギリスは賞賛もせず、その偉大な功績を国家機密として隠蔽。「さらに」マレーと複数回の性的関係を持ったとして同性愛の容疑でチューリングを逮捕。「マンチェスター大学教授の逮捕はマスコミで大きく報道され、戦時中の貢献を知らされていない大衆は彼を非難した」




「有罪」「強制的ホルモン投与」後「自殺」は「実話」。なので多くの出版物があって記録が残ってるため、僕が「ちゃんと」「調べなかった」だけで、「LGBT問題」を理解されなかった「苦しさ」「辛さ」から、「チューリングマシン」に「初恋」の相手の名を名づけたのは「真実」である可能性もある。

[「婚約」]




ジョーンは「実在の人物」だったが、チューリングと「婚約」したことが実話か調べられなかった。だが「予備知識皆無」で「初めて」見た時、僕には「実話」に見えてしまった。




■「つまり… 男性が好きだ
  女性でなく」
 「だから?」





■「今 言っただろ…」
 「だから何?
  ずっとそうだと思ってた
  私たちは人と違う
  私たちなりに愛し合い
  生きていけばいい」


「作家アンドルー・ホッジス」「小説家グレアム・ムーア」は、「どうやって」「エニグマ解読」が成し遂げられたかの「腑に落ちる」「辻褄」を「成立」させるため、「抜け落ちた空白部分」を「婚約」という「仮説」で埋めた。

だが多くの出版物があって記録が残ってるため、僕が「ちゃんと」「調べなかった」だけで、本当にジョーンとチューリングの「婚約」も「真実」である可能性がある。




「婚約」が「実話」に見えたのは、「腑に落ちる」「辻褄」が合う「仮説」と、表現した「超依怙贔屓」「極限の美」恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「キーラ・ナイトレイ」の「芝居」が、恐るべき極限のくそリアリズムで「恐らくこうであった」、「史実」「現実」にまで見えたから。






「私たちは人と違う 私たちなりに愛し合い 生きていけばいい」。…………「俺もこうなりたい」。……「もの凄く」「うらやましい」。「俺もチューリングになりたい」と「死ぬほど」「今」、「心から憧れる」。『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』は恐るべき「恋愛映画」。本当は「腑に落ちる」「辻褄」が合う「仮説」こそが「真実」である可能性も「高い」。だから映画は面白い。

[「一国の首相が公式に謝るなんて尋常ではない」]






「2009年」 “英国のブラウン首相が政府を代表し、一人の男に謝罪した” 「一国の首相が公式に謝るなんて尋常ではない」 “第二次世界大戦後のアラン・チューリングの扱いに対するお詫び” に「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」+「敬意」「賞賛」「崇拝」で「大きい方垂れ流し」。




イギリスが国家機密として隠蔽などせず、「アメリカが、戦時中に弾道計算用に開発した大型コンピュータENIACを、戦後いち早く公開したように」チューリングの偉業を公表してたら、「当時のイギリスのコンピュータ開発レベルはアメリカ以上の位置にあり、世界で最も先行した位置にいた」「コンピュータ時代の今日におけるイギリスの地位はもっと違ったものになっていただろう」にも、「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」+「敬意」「賞賛」「崇拝」で「大きい方垂れ流し」。




なのにイギリスは「PCを発明した人間」を「同性愛者」で逮捕し、「強制的ホルモン投与」で「自殺」に追い込んだ。『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』は、「絶対あってはならない」「絶対繰り返してはならない」「LGBT問題」への「教え」。

人間は多面的。僕は「ダメな部分」ばかり。視点によっては僕にも「アスペルガー症候群」に見える部分がある。「ここまで」「絶対できる」ことが見えると妥協できない。それこそ「〆切」なんか「絶対あっちゃ困る」。「ここまで」「絶対できる」と解かってるのに途中で妥協して「ここまでしかできなかった」ほど「超バカバカしい」ことはない。チューリングの「信念」「価値観」「倫理観」に「泣きながら」「完全共感」。




「作家アンドルー・ホッジス」「小説家グレアム・ムーア」の「腑に落ちる」「辻褄」を「成立」させた「仮説」なのかもしれないが、僕には『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』が「実話」に「見えた」。




画像 2022年 7月