![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/17/c6/j/o0400056714184601932.jpg?caw=800)
■『リベリオン』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]
2002年/アメリカ映画/106分
監督:カート・ウィマー
出演:クリスチャン・ベイル/アンガス・マクファーデン
2003年 第19回 やりすぎ限界映画祭
■2003年 ベスト10 第1位:『リベリオン』
■やりすぎ限界パルムドール/やりすぎ限界男優賞/やりすぎ限界監督賞/やりすぎ限界脚本賞:『リベリオン』
[ネタバレ注意!]※見終わった人が読んで下さい。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/76/e4/j/o0400056014184602104.jpg?caw=800)
■やりすぎ限界男優賞:クリスチャン・ベイル
■第3稿 2018年 5月5日 版
[ “本物” ]
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/db/5a/j/o0400023514184609724.jpg?caw=800)
「たった一人で絶対国家は倒せない」。『リベリオン』の「絶対ありえない」物語は「中学生の文化祭レベル」かもしれない。何が『リベリオン』を極限のやりすぎ限界映画に到達させたのか? 観客は “本物” という言葉の意味が何かを『リベリオン』から思い知るだろう。
[「狂気の想像力」]
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/8b/5c/j/o0400023514184609836.jpg?caw=800)
カート・ウィマー監督は歴史に残る偉業を成し遂げた。殺陣師のジム・ビッカーズと共に、銃と武術を融合した格闘術「ガン=カタ」(GUN=KATA)をこの世に生み出した。名前は「銃」(GUN)と日本武術の「型」(KATA)の組み合わせ「らしい」。初めて「ガン=カタ」を見た時、「誰も見たことがない」「新しいもの」の衝撃に腰を抜かした。カート・ウィマーとジム・ビッカーズの「脳」は、常人に到達できない狂気の “生息速度域” にあるのだろう。他の追従を許さない「狂気の想像力」に圧倒された。「ガン=カタ」を生み出した二人の「創始者」に、おしっこを漏らして震撼する以外もはやなす術はなかった。
[「ガン=カタ」(GUN=KATA)]
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/1e/9e/j/o0400023514184313837.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/ea/0a/j/o0400023514184314110.jpg?caw=800)
■「 “銃の形”(ガン=カタ)だ
多くの銃撃戦を分析した
敵対者たちが
幾何学的な配置であるならば
その動きを予見できる
ガン=カタを極め銃を活用しろ」
アジア映画の脅威から『マトリックス』や『チャーリーズ・エンジェル』は生まれた。ジャッキー・チェンやジェット・リーの映画に対抗したかったのだろう。『男たちの挽歌』のジョン・ウー監督が、ハリウッドに進出した背景も同じだった。アメリカやヨーロッパの映画にはない東洋のアクションを、ハリウッドは積極的に取り入れた。そしてクエンティン・タランティーノ監督が言う「ジョン・ウー・スタイル」の「2丁拳銃」が、『M:i-2』を生み出した。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/24/a2/j/o0400023514184314175.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/f3/69/j/o0400023514184313391.jpg?caw=800)
「新しいものが見たくなった」と言うウィマー監督の「狂気の想像力」が、「アジアの格闘技」と「ジョン・ウーの2丁拳銃」との「融合」へと到達したのかもしれない。「中国武術を取り入れている」と言う格闘術「ガン=カタ」は、こうして生まれたと僕は推測する。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/0a/8a/j/o0400023514184313306.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/36/ff/j/o0400023514184313576.jpg?caw=800)
脚本の段階で、どこまでウィマー監督に具体的な映像が想像できてたのだろうか? 「たった一人で絶対国家は倒せない」「絶対ありえない」物語だが、「ガン=カタ」の映像には異常に “危険” なまでの極限のくそリアリズムがある。『リベリオン』は新しい格闘術「ガン=カタ」を見せる映画。もはや内容は後づけの付録でしかなかったのかもしれない。「本当にありそう」と思わせる、「異常な説得力を持つ新しいアクション」は全世界を震撼させた。脚本の段階でのただの妄想を、説得力とリアリズムを持つ衝撃映像に転化させた実力は、もはや “本物” の「天才」という言葉以外思いつけなかった。
[やりすぎ限界男優賞の「称号」]
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/65/81/j/o0400023514184313503.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/be/7a/j/o0400023514184313194.jpg?caw=800)
2作目『ウルトラヴァイオレット』失敗の敗因は、CG映像に頼りすぎたことに見える。ミラ・ジョヴォヴィッチの “女” 「ガン=カタ」は、「殺陣」ではなく「CG」でしかなかった。この失敗がクリスチャン・ベイルの、「生身の肉体を駆使した極限の殺陣」の壮絶さを証明したように見える。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/ee/7d/j/o0400023514184313699.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/10/rocky-balboa-1976/10/85/j/o0400023514184313969.jpg?caw=800)
クリスチャン・ベイルの「芝居」が、カート・ウィマーの想像を超える “生息速度域” に到達したのだ。『リベリオン』の「ガン=カタ」は、クリスチャン・ベイルの存在なしにありえなかった。これが「俳優」という人間の「圧倒的存在感」なのだと思う。恐るべしクリスチャン・ベイル。やりすぎ限界男優賞の「称号」に相応しい「極限のヤバ男」だ。
[「隊長 一度しか言わないぞ」]
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/10/11/j/o0400023514184613113.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/68/f9/j/o0400023514184613262.jpg?caw=800)
■「隊長 一度しか言わないぞ
よせ」
「ひざまずけ」
「そいつを撃て
撃ち殺すんだ」
初めてこの世に「ガン=カタ」の映像が出る「衝撃の瞬間」。見た瞬間におしっこを漏らした。あまりの衝撃に度肝を抜かれ放心状態となった。
[「連中は反乱者どもですよ」]
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/82/87/j/o0400023514184613453.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/4e/ef/j/o0400023514184613780.jpg?caw=800)
■「銃声がしましたが」
「行け!」
「連中は反乱者どもですよ」
「違反者だ」
6人に囲まれ、実弾を使わず銃の柄で格闘する「ガン=カタ」。異常に説得力のある殺陣が「歌舞伎の見栄」のごとく決まる姿に、おしっこは垂れ流し状態となった。
[「まだだぞ」]
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/02/68/j/o0400023514184613968.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/27/74/j/o0400023514184614083.jpg?caw=800)
■「まだだぞ」
「マズい」
「これからだ
覚悟しろ」
クリスチャン・ベイルが「ガン=カタ」の “狂気の舞” を見せる。もはやおしっこは全部出尽くし失神寸前だった。…… “本物”。あまりの怖さに涙も流れてた。
[「私の夢を踏みつけにしてる」]
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/5d/8d/j/o0400023514184614159.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180505/18/rocky-balboa-1976/bb/7e/j/o0400023514184614409.jpg?caw=800)
■「気をつけろよ
私の夢を踏みつけにしてる」
アンガス・マクファーデンとの最期の死闘で「武術」としての「ガン=カタ」はさらに説得力を持つ映像に具現化される。「ガン=カタ」を生み出した二人の「創始者」に、大きい方が出るギリギリまで追いつめられた。
画像 2018年 5月