「IZA(イザ)」@鎌倉(☆☆☆彡)
https://www.iza2021.com/
https://www.instagram.com/iza_restaurant/
「サローネ2007」の遺伝子を色濃く受け継ぎつつも、少数多皿でどの皿も極上という信じることができない店が鎌倉に誕生している。
「リストランテ シーヴァ」@七里ヶ浜の芝先康一シェフが満を持して開いた“洋の鮨屋”。
少数多皿は正直なところ、一品一品に当たり外れもあることが多く、好きではないのですが、芝先シェフのコースは一品一品に深い満足と余韻があるので、ぼくにしては珍しくやられました。
三ツ星半をつけるのは何年ぶりでしょうか。
鮨バブルの高価格店に通うより、こちらに2ヶ月に1回定期で通うのが正解だと個人的に感じます。
予約困難になりませんように!!
住所:鎌倉市御成町11-13 第一興産26号館 2F
電話:0467-81-3791
定休:日曜・第3月曜
営業:18時〜21時
鎌倉駅からほど近く。御成通りに入ってすぐ右の脇道の奥にある小さなビルの2階です。こんなところに素晴らしいお店があることは一見さんでは気が付きようがありません。
茶色のシンプルな扉に店名の書かれた四角いプレートとマット。
入って右に厨房に面したカウンター6席。分厚い木の一枚板でシンプルに美しい。
左にはテーブル席もあります。壁の前衛的な絵はなんとシェフの書いたもの。
道明寺さくらさんの会。18時半から3人で貸し切り。
道明寺さくらさんにお誘いいただき、芝先康一シェフの新店を訪れる。「イル テアトリーノ」のシェフを勤めてから「リストランテ シーヴァ」を開店し、満を持しての理想のお店が開店です。
以下は参考までに。
「リストランテ シーヴァ」の昼
「リストランテ シーヴァ」の夜
menu IZA (13品〜14品) 16500円 + ノンアルコールペアリング 7杯 4000円
コースは少数多皿で、洋の鮨屋的構成を目指しているという。
道明寺さくらさんの美しい写真とお店への愛あふれる記録はこちら。
雲丹のタルト
木製のアーティスティックな台の上に切り株型の皿。
パリパリの薄い皮に盛られた生雲丹。その下にはまったりして甘みのあるカリフラワーのムースと芳ばしいコリコリのアーモンド。上にかけられているにはフェンネルシードのピクルスと新生姜のチップスです。
パリパリの薄い皮などの食感に甘みのある生雲丹はとても美味しく、とくにフェンネルシードの香りがマッチしていて素晴らしい。
また食べたいと思わせる一皿。
最初の皿が美味しいと、とにかく後の期待が高まるものです。
青柚子とトマトのスパークリング
雲丹のタルトとエビに合わせるノンアルコールカクテル。
ワインらしい香りと味わいのベネト州のワイン用ブドウのスパークリングに、トマトを濾して作られたトマトのエッセンス。上には細かな青柚でその香りがします。最初はノンアルコールワインの味が強いが、後味が旨味のあるトマトです。
エビ
赤海老のマリネです。そこに奈良県のハウス栽培のカキのスライスをあわせるところが非凡。
エルダーフラワーのゼリーにオキザリス、シャクシャクのエシャロット。白にんじんのピューレ。甘みのあるホワイトバルサミコのソースを合わせています。
赤海老がとにかく美味しい。心掴まれます。
ほんと、2皿目も美味しいなぁ!
帆立
北海道の帆立貝柱。上にキャビア。
下にはパクチーとアサリの出汁のクリーム。
そして、バジルの緑のソースと削りかけたライムの皮。
甘みのある帆立にパクチーの香りが合います。
素晴らしいですね。
かぼすとバジルのモヒート
ホタテにあわせたノンアルコールペアリング。カボスのジュースにバジルの葉。
イカ
イカのカルパッチョ。イカ墨のソース。
上の黄色いものはコリンキーのマリネ。クレソンのスプラウト。パリパリしたケール。カラスミのパウダー。
スライスしたラディッシュにはサフランの香りの黄色いアリオリソース。
白いのは小玉ねぎのピクルスです。
切り株の上に熱々のフォカッチャ。これもめちゃ美味しい。
タコ
低温調理して赤ワインでマリネしたタコと生のタコの組み合わせです。
上には緑のナスタチウムの葉。
赤玉ねぎのビネガー漬けにくるみとともにいただく。ソースはクリーミーなマッシュルームのソース。
タコが美味しいですね〜主となる素材の味わいを本当に引き出しています。
うま
熊本県産の馬肉のタルタル。ロースをコルニッション(小きゅうり)とケッパー、エシャロットであえたものです。生に近い肉は美味しいね〜。
上にはペコリーノチーズを削りかけ、オレンジの素揚げ、セルフィーユを乗せています。旨味や香りが良い。馬肉にあいます。
周辺にはオレンジのパプリカのソースとローストしたピスタチオ。
これも素晴らしい。
アーモンド香る自家製甘酒
タコとうまに合わせたノンアルコールペアリング。
米麹から作った自家製の甘酒。
アーモンドとナツメグで香り付けされています。
牛タン
ワンスプーン料理です。「サローネ」の系譜を感じますね。
先の方にあるのは牛タン。柄側にフォアグラとマルサラ酒のゼリー。そしてマジョラム。
下にはバルサミコに漬けたレーズン、ヘーゼルナッツ、小玉ねぎ。
これを一口でいただく。噛み続けていくと渾然一体となって美味しい。
ぶたコンフィ
鹿児島黒豚のバラ肉のコンフィとローストを積み上げています。
横に添えられているのは赤キャベツのマリネとビーツの酢漬け。
コリコリのミミガーの軟骨とリンゴにはクミンをきかせてあり、青柚を削りかけています。
コンフィはいつまでも食べていたい美味しさ。
中国山椒とリンゴのソーダ
牛タンとぶたコンフィに合わせたノンアルコールペアリング。
りんごのソーダに花椒が香ります。
サーモン
サーモンのマリネです。しっとりしたその身は間違いなく美味しい。
グリーンペッパーで爽やかに仕上げています。
アボカドとサワークリームのソースに、発酵させた舞茸の泡を合わせていました。
添えられているペコロスのピクルスは軽くソテーしてあり、ニンニクの芽のピューレを中に添えています。
ルバーブティー
サーモンに合わせるのはルバープティー。ルバーブのコンポートに紅茶を合わせているのだそう。飲み口はしっかり甘い。それを引き締めるためかグラスの縁にはピンクペッパーです。
アワビ
鮑とポルチーニです。
昆布と白ワインで煮込んだ柔らかく弾力あるアワビを贅沢にもブルギニオンバターでソテーしています。
醤油や味醂を使用したアワビの肝のソース。このあたりイタリアンぽくないですねw.
そして上からサマートリュフをたっぷり削りかけています。ヘーゼルナッツのペーストを添えています。
鮮魚
甘鯛の松笠焼き。鱗をパリパリに揚げ焼いた甘鯛はそれだけで美味。
白ワインソースと春菊のソースの2種がしたに。
上には爽やかでぼくの好きなディル。
とてもフレンチっぽい。
ビーツとジャスミン茶
ローストビーツとジャスミン茶のドリンク。これがまたビーツの土の香りが強い。
ラズベリービネガーを途中で入れます。いちごっぽくなるといわれましたがよくわかりませんでした。
ハト
鳩の胸肉のロースト。皮がバリッと焼かれ、その身はレアで素晴らしく美味しい。塩が添えられているので足りないときはそちらを使うことができる配慮も好みです。
脚はコンフィ。こちらも美味しいね〜。
ポップコーンに牛乳を加えて作った口当たりの柔らかいマッシュコーンのようなソースと、鳩のバラのローストと赤ワインで作られた濃いソース。
下に敷かれているのはラディッキオ・ブレコーチェ。
リゾット
ゴルゴンゾーラと洋梨のリゾット。梨の優しい香りに味わいとゴルゴンゾーラのバランスが素晴らしい。
上には粗挽き黒胡椒とローストした松の実。シチリア料理を感じますね。
白桃のジントニック
グラスに冷たい口直し。
レモングラス、ミント、バニラ、レモンバームのジュレ。パイナップルとアニスのグラニテ。パッションフルーツの種。爽快なパッションフルーツは大好きなので、これも素晴らしく美味しい。なんとも嬉しい。
ココナツのヌーボラ。
ガラスの台の上にココナッツの四角いマシュマロ。イタリア語で雲の意味。
上にライムを削りかけていてこれも爽やかにいただけます。
ピスタチオとウイスキーと塩のジェラート。サブレの上に乗っています。
それにイチヂクの葉を牛乳で煮出したジェラート。
そして、サブレの上にベイクドチーズケーキのクリームで、ライムのメレンゲが乗っています。
横に添えられているのはイチヂクとイチゴとラズベリーとブラックベリーの赤ワインコンポート。
コースに合わせたコーヒーはシェフにハンドドリップで淹れていただく。
藤井また彦さんのコンサルだそう。
豆はエチオピアのレケンプティのシナモンロースト。調べるとレケンプティはエチオピア西部オロミア州ウォレガ地方で栽培されている自然乾燥式のコーヒー豆で、酸味の柔らかなモカコーヒーとのこと。それをシナモン色までローストしたのがシナモンロースト。
苦味がしっかりしてコクがあり、酸味がない好みの味でした。
木の皮の皿に小菓子の盛り合わせ。
ピーナッツが入ったサクサクの焼き菓子。
シュワシュワな感じのミントの香りの甘いギモーブ。
ナッツにチョコレート。
カントゥッチというトスカーナ地方の硬めのサクサククッキー。
コリアンダーの香りのラムネのタブレット。
甘みがない生チョコレートな感じのトンカ豆のテリーヌショコラ。
スポンジで挟んだ鎌倉銘菓クルミッ子インスパイア。
会計はぴったり20500円。
メニューは2ヶ月で変わる予定ですが、マイナーチェンジは仕入れによってあるそうです。
ここはもう☆☆☆彡(三ツ星半)以外ありません。
記録が遅くなって申し訳ない!!