「サローネ」がついに11月15日で現在の場所を去ることとなりました。
移転先はバービーズニューヨークの地下1階。新しいサローネも楽しみですね♪
「SALONE 2007(サローネ ドゥエミッレセッテ)」(☆☆☆彡)
http://www.salone2007.com/
極上中の極上。
ここは間違いなく横浜随一のリストランテ。密度が濃いとぼくがうらやましがる東京まで含めてもトップクラスに値します。
二人のシェフが織り成す極上の料理、ソムリエによる手頃でありながら味わったこともないようなワインの選択、居心地の良い接客と空間…良きパートナーと一緒であれば、きっと時間を忘れられる場所です。
住所:横浜市中区山下町82-3シタラビル1F
電話:045-651-0113
定休:日曜/第1・3月曜
営業:12時~14時/18時~21時
14年9月30日夜の来訪。
現在はただ一人のシェフに細田健太郎シェフ、支配人は山下洋介氏になっています。
「トゥ・ラ・ジョア」 でも見たような模様の銀色の皿が見せ皿になっていました。ナイフとフォークは最初からずらりと並んでいます。
たしかに、圧倒されますね、この並びは。人がかわれば、見せ方もいろいろかわるものです。
気がつけば、壁の装飾に女神のレリーフと鏡がついていたりしました。でも、この店の移り変わりも、もう移転のため最後なんだなぁ。
飲み物はアイスティーを。どっしりした香りにすっきりした味わい。しかし、1種類しかなくなってしまっていました。
INIZIO~序章)A5サーロイン/メークイン
A5サーロインは優しい火入れですがやや固め。北海道産のメークインを使ったジャガイモのピュレはそれほどむっちりしたものではない感じ。
細田シェフにはお話ししたけど、つかみとなるこのひと串は強烈なインパクトを今まで与え続けていたひと串。
肉はとろけるように柔らかく、ジャガイモはむっちりと美味しく、そして白トリュフはこの世のものではないような素晴らしい香りのインパクトとしてお客の心をつかむべく効かさねばならない、と思います。
COMBINAZIONE~組み合わせ)カツオ/パッションフルーツ/トマト/バジル
50度の低温で7分間ゆっくり火を入れたカツオがメインの前菜。
下には優しくまろやかなトマトのブルス蹴ったソースにカリカリのパーネクロッカンテ。
バジル、酢漬けであるエシャロットのソットアチェート、コリッとしたピスタチオに、爽やかな酸味のパッションフルーツのソース。それに彩りのマイクロリーフ。
サローネらしい細かな味と食感を重ね合わせる一皿。変わっているし面白いけど、打ちのめされるような美味さは引き続き感じられず。
FILOSOFIA~哲学)鮮魚/タコ/ハマグリ/ポワロ
サローネと言えばヴァポーレ。本日は真鯛、明石のタコ、九十九里の地ハマグリにポロネギ。昔と違い、タコは結構小さく切られているし、ポロネギもほろりと
バラバラになっていましたが、濃厚な旨味とオレンジ風味のオリーブオイルの爽やかな味わいは健在。ここに来てようやくホッとしました。
CONCERTO~協奏曲)ラザニエッテ/赤海老/ラルド/ベルガモット
この日一番良かったのがこの一皿です。
メインとなっているは幅広の板のようなパスタであるラザニエッテ。アンチョビのソースを絡めてあります。
その上には後から入れることで生の風味の近さを残したプリプリの赤海老の身に、脂身の生ハムであるラルド、そしてミントの葉にサローネの定番であるパキーのトマト。ベルガモットオイルがかかっているようです。
横には海老と白ワインを煮詰めたアメリケーヌソース。正直苦い。しかし、これが他と絡むと食べるものに大変な深みを与える。
その昔、平シェフの作るものは口に入れる前から美味いが、樋口シェフの作ると微妙なもので、合わせることで初めて美味しさがわかると言っていたのを思い出しました。なるほどなるほど。
PROPOSTA~提案)ウサギ/バニラ/タジャスケ/プルーン
ロートロというらしいですが、ウサギの肉を棒状に巻いたもののようです。非常に優しい感じで癖のないお肉。
それがクレソンの枝になるように3つ。それぞれ別々なプローチの添え物によって、同じお肉も様々な味わいをまとっていただけます。
手前から、下に甘みと風味のあるバニラビーンズを使ったリコッタチーズのクリーム。上にはスティック状で香りの強いパルミジャーノ。
次に緑色のアーティチョークのペーストと旨味の濃いタジャスカオリーブ。
一番奥にはカリカリの生ハムのクロッカンテと赤ワインで煮たプルーン。
周辺にはサローネの好きなマジョラムの葉。
RISTRETTO~味覚の濃縮)ムール貝/サルシッチャ/サフラン/ピンクペッパー
ワンスプーンです。
一番上にはイベリコ豚のサルシッチャ。その下にはフェンネルでマリネしたムール貝。底にはレモンのジャム。横にサフランのゼリー。食感と香りを加えるピン
クペッパーにミント、そして粗く砕いたパン。その味の競演は常になく難解。底で顔を出してくるのが苦味です。苦みが強いのも悪くありません。
PROFUMO~香り)ボットーニ/鳩/赤ワイン/レモン/タイム
ガラスの皿に。昨今の流行では稚鮎のフリットでも乗っていそうですが、乗っているのは鳩の料理♪
鳩肉の挽肉を詰めたボットーニ。ボットーニはボタンと言う意味らしく、確かにボタン型してます。
2種類の添え物で。手前には塩気のあるリコッタサラータにレモンの皮のピールやタイムを乗せています。
奥はタイムを乗せています。
これらが和えられるように浸かっているのはペコリーノチーズとバターのソースです。
それに皿に置かれているクローヴとオールスパイスに赤ワインを加えたソース、オールスパイス、砕いた黒胡椒。
良くも悪くもサローネらしい一皿でした。
RINASCITA~再構築)豚ヒレ/フォアグラ/アマレッティ/リンゴ
豚ヒレ肉の低温調理のようです。その上にはフォアグラのソテー。つまりロッシーニ風です。ソースに入っているのは豚ヒレのジュ。
横にはスパイシーにマリネ下リンゴとハーブのセージ。それにアマレッティーです。
添えられている粒マスタードは粒がしっかりとしたもので美味しいものでした。
TENERE~掴む)手掴みで食べるチーズ 1650円+税・サービス料
手掴かみでいただくのでお手拭きが最初に出ます。
クロタンかブリア・サヴァランかの選択。二人でそれぞれ頼み、シェアしていただくようお願いしました。
出された皿は木製に見えます。それも同心円状に組み合わされたかのような構造。
クロタンは羊や馬の糞のことらしい。ドゥミセックは半分熟成させた、ということらしい。ヤギの乳らしく非常に木目細かく、ほろりと崩れるような食感。臭みはなくあっさりと食べやすい。
ブリア・サヴァランは黒トリュフ入りの白カビチーズ。本当にトロントロンでもつのも大変。黒トリュフが香り、皮もついていますが、それが辛い!!
STAGIONE~秋の訪れ)栗/ヴィンサント/赤スグリ/ローズマリー
大きな白いお皿の一角に盛られたデザート。デザインなんでしょうが、なぜ、一角だけに?
メインとなるのは栗のケーキで、上にマロングラッセ。
上には松の実とアーモンドの香ばしいチュール。
リコッタチーズとヴィンサントの白いクリームに赤すぐりの実。
ジェラートも赤すぐりです。
Caffe o Te)カフェまたはティー
小菓子は右のスプーンにパンナコッタでゼラチンは多目。ブルッティ マ ブォーニというアーモンドの焼き菓子。ビターなチョコクッキー。ムッチリチョコ。ズッパイングレーゼ。グレープフルーツのピール。