山口県はここ2日間曇り空で、しかも今日は雨が降る時間もあり、自宅の冷房の温度設定を上げたRieruです★
スーパーへ買い物に行ったら寒っ・・・
“いつも通り”の温度設定だったんでしょうね。
しかし、まだまだ暑さは続くそうなので、涼しい場所にでも遊びに行きたいところです。
涼しい場所といえば先月熊本旅行に行った際、熊本県内の中でもいくつか涼しい場所があるそうなのですが、その中のひとつである、『山鹿(やまが)』という温泉が有名なところへ泊まりました。
お恥ずかしいことに、熊本旅行を計画するまで、名前も読み方も全く知らなかった土地です。
こちらの名物の伝統工芸品は、『山鹿灯籠(やまがとうろう)』と呼ばれるもので、頭に金灯籠(かなどうろう)を乗せ(銀灯籠有)、浴衣姿で『よほへ節』にあわせて踊る『山鹿灯籠まつり』(大宮神社の祭り)が九州で有名なお祭りらしいです!
民芸館の離れにある別館では、このように頭に金灯籠を乗せ、簡易浴衣を着せてもらい、うちわまで持たせてもらって記念撮影が出来・・・てか
金灯籠デカッ!
重そ〜、首痛くないの?って初めて見た人はツッコみそうになりますが(←自分がそうでした)、安心してください!和紙で作られていて、重さは100gもありません。
しかも糊の接着面は“面”じゃなくて、ほぼ“線”!
数々のパーツを付けていき、立体的に仕上げていくようです。
『灯籠師』と呼ばれる職人さんが作業されている様子が、別館で見学出来て興味深かったです。
ミニ金灯籠が作れる体験も行われているようですが、他に行きたい場所があったので私たちは申し込みしませんでした。前日までの予約らしいので、興味がある方はぜひ☆実際に観光客の方がせっせと作られており、すごい集中力に恐れ入りましたよ。
本館(民芸館)には灯籠のことが詳しく展示されており、山鹿灯籠のことや祭りのことがよく分かる映像も見せていただけます。
あら、灯籠のパーツの中に『菊の御紋』?
元々 景行天皇(ヤマトタケルの父)が九州を巡幸(という書き方は好かんですが)していた時に、加茂の浦の湖(現 山鹿市内・・・菊池川一帯とも)で濃霧が発生→ココドコ?状態に→地元住民による案内で無事に大宮神社に到着☆この時に明るく照らしたのは松明(たいまつ)で、その松明は後に灯籠になり、神社に奉納されるようになったのだそうです。
しかし別の説もあり、室町時代中期に温泉が枯れてしまい、宥明法印(山鹿金剛乗寺)の祈祷によって再び温泉が湧き出ました。この宥明法印が亡くなった後、追善供養のために灯籠が奉納されたという説もあるようです。しかし和紙で作った民芸品としての金灯籠等の歴史は意外と浅いようです。
そして頭に乗せて踊りを奉納するスタイルも、そこまで昔から行われていたものでは無いようです。
こちらも諸説あるらしいですが、某会社の社長(?)が、この山鹿灯籠をどうにかして有名にするには・・・と考え出したのが、女性社員の頭に乗せて踊らせたとか、豪商(金持ち等)が何人かの妾の美しさを自慢するために山鹿灯籠を頭の上に乗せて踊らせたのが始まりとか・・・
調べてみると、昭和30年頃に藤間流(日本舞踊における流派のひとつ)の藤間勘太女がお座敷用の踊りとして考案した振り付けを屋外用に改変したらしいです。
なるほど。
先にこの提灯を見ると、え?って感じになったかもしれませんが、民芸館で学んだ後なので山鹿でのスタンダードがこのスタイルということが理解出来ました。
でも、くまモンは男の子なんじゃあ・・・ ?
イテテ
(多分女性限定)
くまモンが乗せても重そうには見えませんよね。
旅行雑誌で材料が和紙と糊ということは知っていましたが、実際に目の前にするまで納得できませんでした。
民芸館の外にあった郵便ポストは金物だし・・・
屋外用だから当たり前です!
金灯籠だけでなく、他にも目を引くものがたくさんありました。
この民芸館に使われている建物、大正時代の建築物に見えませんか?
ビンゴ!
大正14(1925)年に銀行として建てられた建物で、国の登録有形文化財になっていました。
△ 入口の両脇には重厚な灯籠が・・・
1階にはかつて金庫だった部屋もあり、内部を眺めるのもまた楽しいものです。
山鹿灯籠とは、ただ明かりを灯す道具のことを指すのではなく、寝殿造り、座敷造り、城造り等の美しい建造物のことも表わすようです。
きっと、ジオラマ好きなら堪らない!(←え?)
インスタ映えしたいなら、2階のこちらへどうぞ。
和紙で作られたモビールの飾りが、幻想的で可愛い〜♡
可愛いくない人を撮っても、なんとかそれなりに可愛い雰囲気が撮れると思います。
イテテ
(余計なお世話です)
それにしても、本当に細かい作業です。
2階から見ると、これまた圧巻!
天井の絵と言えば、たくさんの広告が天井に貼られている芝居小屋の『八千代座(やちよざ)』ですよ。
でもこれ、山鹿灯籠です。
本物は見ず仕舞い。
前もって調べてから参りましょう。
アイタタタ
(しかも次の日も見学出来ませんでした)
熊本旅行2日目