邦楽新曲レビュー -26ページ目

凛として時雨『moment A rhythm』

moment A rhythm
男女ツイン・ヴォーカルによる3ピース・バンド、凛として時雨の2ndシングルは、「回想」をイメージしたというナンバー。アコースティック・ギターのアルペジオを軸にした、16分50秒にもおよぶ大作となっている。
今年4月リリースの1stシングル『Telecastic fake show』がオリコンチャート17位を記録、今最も勢いのある轟音3ピースバンド、凛として時雨。前作から8ヶ月ぶりとなるメジャーデビューシングル。完全生産限定盤の1曲入りでトータルタイム16分50秒。切り裂くようなギター、ハイトーンな男女ツインヴォーカルが飛び交う時雨らしい轟音サウンドの激しい曲ではなかったです。淡々と歌い上げた穏やかなミディアムナンバー。知らない間に別世界に引き込まれます。静かなイントロから浮遊感溢れるギターのアルペジオが心地良く響き、優しいようで悲しく響くヴォーカル。静寂の中に、時々激しいサウンドが入るメリハリのある展開です。後半は、浮遊感溢れるアルペジオの中に雑踏等の音が重なる単調なアウトロ。この曲は、アウトロが長いんですね。聴いてて苦にならないというか、ずっと聴いていたい気にもなります。TKによるロンドンで撮影された48pブックレット付。ファンなら買いですが、いくら限定でも17分弱の1曲で3000円は高いかな。
特設サイトでこの曲のライブ映像が見れます。(~09/1/5)試聴はコチラです。12/24リリース。

MISIA『CATCH THE RAINBOW』

Catch the Rainbow(初回生産限定盤)(DVD付)
アジアツアーのテーマ曲として8月にアジア各国一斉配信のデジタル・シングルとして話題を集めたナンバーで、ファンならずとも注目の作品。同曲のリミックスも多数収められた豪華な仕様となっている。
デビュー10周年の今年、初のアジアツアーをはじめ、新たな挑戦を続けたMISIA。配信のみでリリースされていた楽曲をCD化。今作は、新しくも懐かしいキラキラのパーティーチューンに仕上がっています。ファンキーなディスコ調のビートに乗せて、ピースフルな歌詞が響くノリノリになれるアップナンバーですね。伸びやかなヴォーカルが気持ちいい。
カップリング『JOYFUL MOMENT』は、アジアツアーを回った後に出来た、北京語のアナウンスから始まる「誰かと繋がりそこから生まれる喜び」という熱いメッセージのアップナンバー。ゴスペルのコーラスが印象的でゴージャスな仕上がり。そして、割愛しますが様々なリミキサーによるリミックスを6曲収録。エレクトロ要素がツボのヴォーカルがないMEGA RAIDERS ELECTRO MIX、ヴォーカルとロボットヴォイスの掛け合いが面白いMEGA RAIDERS FLOOR MIXが好きかな。初回盤のみの豪華特典として先日まで行われていたアジア公演のダイジェスト映像をDVDに収録。旧譜3タイトルも同日に再発され、最新アルバム『ASCENSION』にはオリジナル盤リリースに合わせ制作され、アルバム未収録だった『Rio』をボーナストラックとして収録。民族音楽とアーバンな雰囲気が融合した不思議なミディアムナンバーでした。
Yahoo!動画でPVフル視聴できます。(~09/1/5)試聴はコチラです。12/17リリース。

高杉さと美『Tears in the Sky』

Tears in the Sky(DVD付)
高杉さと美の7thシングルは、自身も声優として参加したKONAMIのニンテンドーDS用ソフト「幻想水滸伝ティアクライス」のOPテーマ。同EDテーマをカップリングしている。
昨年avexから大型新人としてデビューしたシンガー、高杉さと美の約4か月ぶりのニューシングル。ゲームのCMでもお馴染みですね。オリエンタルな雰囲気を感じさせる壮大なサウンドと美しいメロディに乗せて、透明感溢れるヴォーカルが重なり合う感動的なミディアムチューン。ひふみかおりと詞を共作し、大人っぽいファンタジーな仕上がりとなっています。力強さも感じる彼女のウィスパーヴォイスが心地いいです。
カップリング『ティアクライス ~希望のトビラ~』も同ゲームのEDテーマで、シンプルで幻想的なサウンドに、希望を歌った優しさに包まれる美しいバラードナンバー。ゲーム用のバージョン『Tears in the Sky -ゲームオープニング Edit-』も収録。
GyaO 音楽(~09/1/14)やYahoo!動画(~未定)でPVフル視聴できます。試聴はコチラです。12/17リリース。

白石乃梨『Fighter feat.SPOCK(NORTH COAST BAD BOYZ)』

Fighter feat.SPOCK(NORTH COAST BAD BOYZ)
NORTH COAST BAD BOYZのSPOCKがトラックとラップを担当した、通算4枚目のシングル。本格派R&Bシンガーとしてのテイストが色濃く出たナンバーで、女の子が普段口に出さない秘めた一面を描いたリリックにも注目。
作詞・作曲のみならずダンスの振り付けからファッションまでを自己プロデュースする、小悪魔agehaの人気モデル、のりりんこと白石乃梨(しらいし のり)の4thシングル。白石桔梗から改名して、初の音源ですね。北海道Hip Hopシーンの雄、NORTH COAST BAD BOYZからSPOCKを迎えた、2ndシングル『again』を彷彿とさせるエチゾチックなダンスチューンに仕上がっています。やっぱりヴォーカルに不安は残るものの、ラップがなかなかのクールな仕上がり。前作で路線変更したかと思ったんですが、ブラックな容姿も戻りましたね。PVのダンスがカッコいい。
カップリング『don't leave me』は、太めのビートが効いたクールなトラックに、しっとりとした可愛いヴォーカルが乗った強くなろうと誓う切ないミッドナンバー。カップリングもまぁまぁ好き。インストがないのか残念でした。
Yahoo!動画でPVフル視聴できます。(~09/1/21)試聴はコチラです。12/17リリース。

80_pan『ドラミエレクトリック』

ドラミエレクトリック
ニューレイヴ・デュオ80_panの1stシングル。MySpaceで募集した「80_panプロデューサー・オーディション」優秀者を全4組を起用した大胆企画。出会い系エレクトロ・ポップス。
05年にデビューし、Perfumeと対バンしたりして下積み時代を歩んできたアイドル、ハレンチ☆パンチが80★PAN!(ハレパン)へ改名してロック路線になったかと思ったら、1人が抜けて、ニューレイヴへと転向して80_panとなったんですよね。イギリスのSHITDISCOやTerukadoがプロデュースした1stアルバム『DISCO BABY』に続く、改名後初のシングル。DJ DORAMIgroooveによるエレクトロなポップナンバー。HALCALIみたいな、気だるいパートがあんまり好きな感じではなかったです。
カップリングは、鈴木亜美の中田ヤスタカ作品に聴こえてしまうJAZZIDA GRANDEによる『Remixコンプレックス』、FQTQのキラキラなサウンドにワクワクする、アッパーなフロアチューン『スペースコントロール』、タイトル曲のJ&Beat Kill Kneeによるリミックス『ドラミエレクトリック-J&B.K ver.』を収録。
いやー、ハレパンの迷走ぶりには、かなり興味惹かれます。ハレンチ☆パンチとしては、「ハレンチは大嫌い!ハレンチパ~ンチ!」の痛過ぎる決めポーズが強烈で、当時ZONEやレンジのパクリと言われては、たまご投げられたり、80_panになってからイギリスから強制送還されたりと、何かと話題となりました(笑)Perfumeのブレイクに続けとばかりに、同じ事務所のD-topiaではSaori、Airaとデビューして、好きだったりしたので、『DISCO BABY』も聴きましたが、そんなに悪くなかったです。
試聴はMySpacemora win等で。12/17リリース。

浜崎あゆみ『GREEN/Days』

GREEN/Days(DVD付)
Panasonic「Lumix FX37」CMソング/「MUSICO(ミュージコ♪)」CMソング。デビュー10周年を記念する第2弾両面シングル。『GREEN』は、和の雰囲気が漂う壮大なナンバー。一つ一つの言葉を吟味した歌詞が心に響く仕上がり。
つい先日、転倒して右手負傷によりMステをキャンセルした浜崎あゆみ。年末のカウントダウンライブや紅白の出場が心配ですね。満を持して放つ通算45作目、2008年第2弾シングル。『GREEN(Original mix)』は、和風というかアジア風の壮大なサウンドに乗せて、愛しい人への想いを力強いヴァーカルで歌い上げたミディアムチューン。本人が出演するCMソングとしてお馴染みですが、アレンジが変わってますね。普通のロックなアレンジの方が良かったな。やたら凝ってあるアジアを意識したアレンジがうるさいし、ヴォーカルがブツブツ切れるのが気になりました。スムースに伸びやかに歌って欲しかったです。
『Days(Original mix)』は、キラキラしたサウンドで繰り広げられたバラードナンバー。ほんわかと温かみ溢れるアレンジとは対照的に、切ない恋心が綴られた失恋ソング。「♪会いたくて 会いたくて」が伊藤由奈の『miss you』っぽい。芸能ニュース的に、長瀬君への未練ソングとして話題になりましたね。PVの相手役はお馴染みのダンサーでavexの学校のダンス講師でもある、SHU-YAです。妹がライブDVDを見ながら解説してくれるので、すっかりダンサーまで覚えました。
カップリングは、名曲をリアレンジしてヴォーカルを新録した『LOVE ~Destiny~(10th Anniversary version)』と『TO BE(10th Anniversary version)』のどちらかが収録。『TO BE』は懐かしかったです。4形態でリリース。
GyaO 音楽(~09/1/14)やYahoo!動画(~未定)でPVダイジェスト視聴できます。試聴はコチラです。12/17リリース。

UA『2008』

2008
前作から約1年半ぶりとなる19枚目のシングル。第2子の懐妊中にインドを旅した時に目にした風景から生まれたというナンバーで、未来の子供たちへ向けた「祈り」と「希望」が込められている。大地のように大きな愛が感動的。
昨年リリースされたアルバム『Golden green』では、自然愛や優しい恋模様などさまざまな形の愛を歌で表現したUA。今作は、再び愛をテーマにしながら母として、女性として、そして歌手として生きる彼女の視点から生み出された、不思議な世界観のあるミディアムチューン。インド音楽のような民族的なサウンドに乗せて、母性愛がテーマの歌詞を穏やかに歌い上げています。プロデュースは内橋和久(くるり他)、エンジニアに益子樹(スーパーカー、ASLN、ROVO、DUB SQUAD)を迎えて製作された作品。衝撃的なジャケは、今回出産した第2子を妊娠中に自宅で撮影されたもの。
カップリングは、ハンドクラップが印象的なオーガニックサウンドにまったりできるミディアムナンバー『アスパラガス』、ウリチパン郡による浮遊感溢れるリミックス『黄金の緑[ウリチパン郡MIX]』を収録。
試聴はコチラです。12/17リリース。

光岡昌美『Last cross』

last cross
テレビ東京「家庭教師ヒットマン REBORN!」OPテーマ。2007年11月にシングル『Hana』でソロデビューを果たした、チワワ系美少女・光岡昌美の4thシングルは、ピュアモルト的な作品。
2005年にヴォーカル・ダンスユニット・Sister Qとしてデビューし、解散後はソロで活動しているシンガー、光岡昌美(みつおか まさみ)。THE 虎舞竜の代表曲『ロード』のアンサーソング『届かない想い...~ロードanother story~』に続く、連続リリース第2弾シングル。伸びやかで透き通った歌声と疾走感溢れる激しいロックサウンドが印象的なサウンドに、貫く愛をテーマに理想の女性の強さや覚悟を歌った重めのアップチューン。90年代っぽい曲だなーと思ったら、作曲はw-inds.等に楽曲提供しているT2yaが担当。デビューシングル『Hana』のカップリングでも提供してましたね。甘くて可愛い歌声と、ちょっと合わない気がしました。Ayuや愛内里菜系だと思います。今まで大人っぽいジャケでしたが、今回はポップで可愛い感じにイメチェンしています。
カップリングは、人間の弱さや葛藤を表現したドラマチックな『Silent of me』、通常盤とREBORN!盤のみ爽快なデジタルロックなポップチューン『Desperate』とアニメ用のショートバージョン『last cross(TV version)』を収録。カップリングの作曲もT2yaが担当し、曲調が統一されてます。ショートバージョンの方が凝縮されているので聴きやすい。2009年1/28に1stアルバム『Black Diary』、2/11に5thシングル『FREE BIRD』をリリース予定。
GyaO 音楽(~09/1/7)やYahoo!動画(~09/1/16)でPV2分視聴できます。試聴はコチラです。12/17リリース。

井上ジョー『CLOSER』

CLOSER
テレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」OPテーマ。井上ジョーの2ndシングルは、清潔感のあるヴォーカルで歌い上げるメッセージ・ソングで、自身が育ったアメリカのロックとJ-POPの両方のテイストを盛り込んだ新感覚のポップス。
作詞、作曲に加えてギター、ベース、ドラム、キーボードなどといった楽器パート、ミキシングまでを自らこなす、アメリカ生まれのオルタナ・ポップスター、井上ジョー。昨年7月にミニアルバム『IN A WAY』でメジャーデビューし、「ひとりエルレ」として話題になりました。今作は、身近な人への感謝の気持ちを表現したストレートな歌詞を疾走感が気持ちいい次世代ミクスチャーなサウンドに乗せたポップなロックチューン。宅録のイメージとは違う、バンドのグルーヴ感を感じることができます。最初は、日本語の歌詞がダザいかなと思ってましたが、キャッチーで分かり易いのがいいですね。何度も聴くとハマってきました。デビューした頃にライブを見たんですが、もっとアメリカかぶれかと思いきや、普通の兄やんでした。
カップリングは、LA在住時代から暖めてきた名曲の評判も高い、アウトロのギターが切ない余韻を残す全英語詞によるメロコアな『GRAVITY』、前作のカップリング『たいせつ ~ties the two~』と同じく空耳な英語サブタイトルが付いた、コミカルな描写と軽快なアレンジで聴かせる『考えたくない ~Can a guy talk all night?~』、アニメ用のショートバージョン『CLOSER -NARUTO オープニング ver.-』、アメリカではカラオケを「ケリオキ」と発音するらしいケリオキバージョンを収録
GyaO 音楽(~09/1/14)やYahoo!動画(~09/1/16)でPVフル視聴できます。試聴はコチラです。12/17リリース。

Lisa Halim『Here I am』

Here I am
1 Say good bye
2 カナシイカケラ
3 Tomorrow
4 星になれたら
5 切ないくらい、愛してた。 feat.JAY'ED[Love strings+mix]
ボーカリストとしての成長を感じられる本格的かつ、手に取りやすいミニアルバム。これまでに歌ってなかったようなタイプの楽曲にも今作では積極的にチャレンジしている。
インドネシア人の父と日本人の母を持つ、サーフィンやスノーボードが趣味だという1985年生まれのシンガー・ソングライター、Lisa Halim(リサ・ハリム)。様々な恋愛のカタチを飾らない言葉と圧倒的な歌で表現した初のミニアルバム。リード曲M1は、等身大のゆれ動く切ない恋愛を歌ったアコースティックな中にR&Bテイストのサウンドがミックスされたポップチューン。彼女ならではのオーガニックで優しく包み込む歌声が印象的です。切なくも優しく歌い上げたバラードM2、R&BテイストのキラキラしたポップチューンM3、シンプルなピアノ弾き語りで始まり、サビの艶っぽい高音が美しく響くメロウナンバーM4、前作シングルで男性R&BシンガーJAY'EDがコーラスで参加した渾身のバラードナンバーのストリングスバージョンM5を収録した全5曲。全曲、本人の作詞・作曲で、彼女のソングライティング能力の高さが分かります。どの曲をシングルとして切ってもOKな1枚です。特にM4が泣けました(つД`)
GyaO 音楽(~09/2/4)やYahoo!動画(~09/1/16)でPV2分視聴できます。試聴はコチラです。12/17リリース。