彼が小学生になり
お互いが引っ越してからは
学区も違ったし
部活などもあり
その後
20年近く
ほぼ会うことも無かった
そして
久しぶりに会ったのは
去年春に
親友宅の猫のジジちゃんが
亡くなったときで
わたしは
会った瞬間
嬉しくてたまらなかった
そして
話には聞いていたが
きちんと
常識を兼ね備え
立派で責任ある社会人として自立し
お母さんを心から大切にする
尊敬する男性に成長しながらも
変わらず
甘えん坊で
可愛い彼の姿が
隠しきれず 笑
その後たくさん
苦労も学びもしてきた彼が
愛おしくて
たまらなかった
そして
たわいない会話をしただけだし
彼は冷静な男の対応だったが 笑
でも
彼もこの再会や会話を
心から喜んでくれているのがわかり
それも嬉しくて
もう無限に話したいくらいで
親友は後日
「息子が凄く喜んでいて
またゆっくり話したいと言っていた」
と教えてくれ
彼女もそんな息子の姿が
泣くほど嬉しかった
と言っていた
そして
次女は高専生になり
次女のクラスは
先生も忘れられない
というほど本当に仲が良く
それが5年間なので
本当に絆が強く
わが家が一番
高専に近かったこともあり
たまに男女共に遊びに来ていたのだが
女の子は
本当に皆可愛く華やかな子で
ノリが最高に良く
男前ぞろいで
男子は
ノリはめちゃくちゃ良いのに
物凄く常識的だったり
女子にも男子にも
馬鹿みたいに優しい子ばかりで
賢さとお馬鹿さ
成熟さと純粋さ
男性生と女性生
自立と協調生の
バランスが素晴らしく
わたしは皆大好きだった
そして
その中の
よく家に遊びに来ていた
女の子は
5年間うちに
ちょこちょこ来ていたのに
次女もわたしも
次女の弟である息子の障害について
何も言わなかったのもあるが
2学年下の息子が
ディズニーが大好きなので
いつもくまのプーさんなどを
ちょこちょこ早送りをしたり
同じ所ばかり見たり
幼児のように歌ったりしながら
見ていたのだが
重度の知的障害者と判定されていた
そんな息子を
不思議にも思わず 笑
全く判断せず
隣りに座り一緒に
「く〜まの、プ〜♫」
と歌っていたこともあった 笑
そして
5年生になったとき
次女が初めて
弟の障害のことを伝えたら
「全く気づかなかった」
と言っていたらしく 笑
彼女はマイペースな所はあるが
周りの観察力や学ぶ力は
誰よりもある尊敬する子なので
わたしは唸った
そして
その後息子の絵を見た彼女は
一瞬で
「こんな絵見たことない!凄い才能!」
と言いこちらのが唸り
そして彼女は今
結婚し子どもが一人
生まれたのだが
彼女自身が凄くよく寝るので
子どもが生まれたら
寝れなくなることを覚悟したが
一度も寝れなかった事は無い
と言いまた唸り
そして
「子どもが同性愛者になっても
全く驚かないし問題無い、普通」
とも言っていたらしく
そのニュートラルな感覚に唸った
そして
次女の友だちの中の男の子で
一目見たときから
好きな子がいて
その子を見るとなぜか
嬉しくてたまらなくて
涙が溢れたこともあり
多分その子もで
だから
うちに遊びに来ても
次女の送迎のときに
学校で会ったときも
多分お互いが嬉しくて
それは
お互い一瞬で理解し合え
喜びと大安心と尊敬を感じ
ハートが繋がるからだ
と思った
そして
2015年春に
NEWSのコンサートで後にも先にも一回だけ
三人の子どもと四人で
北海道に行ったことがあった
そして北海道には
息子のリハビリが終わった直後に
昔住んでいた家の近所に
転勤で北海道から引っ越してきた
家族がいて
その4兄弟の下3人が
わが家の3人と同じ学年で仲良くなり
よくご飯を食べたり泊まりあったり
同じ部活をするなど
家族ぐるみで物凄く仲良くなり
それは本当に本当に地上天国で
だからその2、3年後に
北海道に帰って行ったときは
身が引き裂かれるくらいの
悲しみだったので
それはその家族に会うことも
目的だった
そして
久しぶりに会うと
一瞬でその当時に戻り
本当に本当に天国だった
その時は
息子の絵の才能が出た直後で
それを皆喜んでくれつつも
当時からその家族は
健常も障害も無く
ただ息子も娘たちもわたしも
大切に大切にしてくれていて
特にわたしは
長女と同じ歳の
男3人女1人の4兄弟の次男さんの
優しさとユーモアと賢さと
息子のことを
弟のように大切にするだけでなく
人間としてリスペクトしているのが
当時から物凄く好きで有り難くて
尊敬もしていたのだが
それらが全く変わらず
それは喜びと大安心で
と涙が出るほどだった
そして
その兄弟たちは
相変わらず本当に仲が良く
それをわたしが
「仲が良いよね…」
と言うと
次男さんは
「塚原家もでしょ?」
と言った
だからわたしが
「うちは、あなたたちみたいに
わちゃわちゃキャッキャと
分かりやすい仲の良さばかりではないけど
繋がりは物凄く深いよね…」
と言うと
彼は
「仲が良いのは、常識的だから」
と言い
それは
軽く流してしまいそうなほどの
一見普通のような言葉だったが
一度も聞いたことの無い類の言葉で
その、どこからやってきたのか
分からないほどの
深さと広さの視点と
身近すぎる表現とのバランスと
迷いの無い感覚と
その言葉が正しいかどうかというより
凄すぎて胸を打ち
わたしは一瞬で唸った
それはわたしが
教師として一番尊敬する
息子が通っていた
まつやま絵画教室の先生が
「究極の絵に対する感想は
上手いか下手かではなく
〝凄い〟なんです」
と言った通りで
だから
「そんな風に表現するあなた、
本当に凄いね…凄すぎるね…」
と素直に伝えると
お母さんは
本当に単純で素直で可愛いだけの人なので
「買い被りすぎじゃない?」
とその凄さに気づかず
笑っていたが 笑
彼は
黙っていた
そしてわたしは
その再会が嬉しすぎたし
その地上天国が奇跡でしかないことが
分かっていたので
その別れが悲しすぎて
一人だけ号泣していたら
皆「そんなに泣く?」と
笑っていたが 笑
息子だけは
わたしと同じでずっと
「楽しかった楽しかった」
と言っていた
そして
それからは
一度も会って無いが
その後も彼の言葉や存在や
皆と過ごした喜びと安心は
忘れたことは無く
それは
松山先生の言葉もだが
息子の絵と同じ類の表現だからで
だから
これからそんな
次世代であれ、何であれ
涙が出たり
唸ったり
尊敬したり
理解しかない
そして何より
相思相愛でしかない世界を生きていきたい
と思い
また彼らに会いたいし
まだ会っていない
彼らのような人にも会いたいし
もう既に会っているけど
まだ出せていない
彼らのような表現や存在にも
会いたいし
もう会うだけでなく
そんなひとたちとだけ
生きていく時だと
思っている