母がご飯をあげようと
扉を開けた瞬間
多分出ようと
待ち構えていたラテは
外に出て
逃げるタヌちゃんを追いかけて
2匹でどこかに行ってしまい
探してもいない
と母が呼びに来て
わたしはその
1時間くらい前に
家猫たちに
ご飯をあげたので
何となく起きていたので
「ああ、また起こってきたな 笑
でも絶対これも最善だ…」
と思いながら
長女と二人飛び起き
母と父と4人で
ラテを探し始めた
ラテは
今までに何度も
脱走してきた
だからそれは
珍しいことでは
なかったが
でもわが家は
5月半ばくらいから
怒涛の浄化が始まり
去夏の続きのような大掃除を
今度は家族4人で
今まで手をつけていない所に
やっと手をつけたり
ココが具合が悪いとき
ラテもシオンも調子が悪く
3匹が調子が悪くなったのも
ココがこんなに調子が悪いのも
初めてだったり
今までに無い
エネルギーを注ぎ
父も最近では無いくらい
頑張ってくれたり
この一か月は
他にも
これでもかこれでもか
と
大浄化と
家族で一致団結する
出来事が起こり
それは
1日1日を
精一杯生きていて
でも
リラックスもこの上ないものに
なっていて
だから
この脱走は
今までの脱走とは違う
と思ったわたしは
いつもの脱走なら連絡はしないが
アパート暮らしをしている
次女とも繋がる必要がある
と思いすぐに連絡をとり
旅行に出るところだった次女も
出かける前に来てくれ
皆で探し続けた
でも
ラテが脱走して
1時間後までに
すぐ近所の車の下で
3度見て以降は
半日経っても見つからず
やはり
こんなことは
初めてだった
だから
わたしは
色々な覚悟をした
ラテの兄弟猫のソイが
四年前に
病気で亡くなったことや
ソイラテは三兄弟で
もう1匹の子も
早くに亡くなっていることや
ラテは健康だったが
エイズのキャリア持ちであることや
猫は死が近づくと姿を消すことや
わたしが今
過渡期にあることから
死も覚悟した
またラテは
2階のベランダの手すりの上から
外を見るのが大好きで
一日中見ていることから
もしラテが
家で暮らすより
わたしといるより
外で暮らすことのが
命が輝くのなら
それを純粋に選ぶなら
命が輝くことより
大切なことはない
とわたしは思っているので
わたしは
そんなラテの選択を
喜んで受け入れよう
と泣きながら思った
そしてわたしは
自分の子どもたちを
特別な願いを持って
育ててはいなかったが
ふと
三人の子どもたちが
小さい頃
「あなたたちが本当に幸せなら
海外でもどこでも行ったらいい」
と思っていたことを
思い出し
ラテにも
そう思えたことが
本当に嬉しかった
でも
さらにある自分の本音に
耳を傾けたとき
ラテとこのまま別れたとき
ラテへの後悔は無いのか?
と考えたとき
ラテには
日頃から気が狂うような愛を
表現しているので
その後悔はあまり無かったが
もしラテとこのまま別れるなら
天寿を全うしたラテの
最期を看取ることができないことが
後悔だと思い
それは
ラテの兄弟猫のソイが
2歳半で病気で亡くなった
悲しみや後悔からきていて
元気で長生きをしたラテの
最期を看取りたい
と思った
また
母が本当に
寂しがり屋で
子どもたちや孫たちや
猫たちがいないことを
泣くほど悲しがることを
思ったとき
「何もラテが、猫たちが、子どもたちが
輝くためには必ずしも
わたしと離れることが条件では
ないのではないか
わたしと共に生きながら命が輝くなら
そんな幸せなことはないのではないか」
と思い
それは
子どもたちへの
小さい頃の思いへの上書きだ
とハッとした
だから
それらが
一番の本音かもしれない
と思ったとき
ああ
ラテは帰ってくる
と心から思えた
そして
わたしも
娘たちや両親と
外にも探しに行ったが
でもわたしは
ラテが帰ってくるなら
お腹が空いて
自分で家にちゃんと
帰ってくるから
探す必要はなく
わたしは玄関で
ご飯を持って待ち
玄関のドアを開けるだけだ
と思っていたので
彼が
帰ってくるのを
玄関でずっと待った
そして
朝から晩まで
わたしたち家族は
一丸となって
ラテを
探し続け
待ち続け
ラテが
今夜帰ってこないことも
何週間も何ヶ月も何年も
帰ってこないことも
覚悟したがわたしたちが
また会える運命なら
何年経っても
場所が変わったとしても
絶対会えると思った
そして
21時を過ぎた頃
両親は
徹夜になるであろう
わたしたちと
朝になったら代わるからと
早くにベッドに入った
そしてわたしは
少し眠くなったので
長女に玄関を任せ
ベッドに少し入ったとき
先日のココのときのように
わたしが眠くなり
リラックスするのは
良い傾向で
ラテが見つかるのは
わたしが寝ているときのような
気がするな…
と思いながら
ウトウトし始めたら
その30分後くらいに
長女から
「ラテが帰ってきた!」
と電話がかかってきた
すぐに玄関に行くと
ラテは玄関の外で
長女にご飯をもらい
夢中で食べているところで
ラテが大好きなお刺身を長女が買ってきていた 笑
そのまま長女に抱き抱えられ
わたしはドアを開け
ラテは無事に家の中に入った
そして長女は
「ふと顔を上げると門の方から
ラテがひょっこり覗いていて
ご飯をあげると夢中で食べ始め
夢じゃないか
これを逃したら
二度と会えなくなるのではないか
と手が震えた」
と言っていた
そしてすぐに
母を起こし父を起こし
それを伝えると
喜んで飛び起き
皆であり得ないくらいの
歓喜が沸き起こり
自分がドアを開けて
ラテを外に出してしまったことに
ずっと責任を感じていた
母は
「よく帰ってきてくれた…」
と泣いていた
旅行中の次女に電話をかけ
ラテの元気な姿を見せると
次女は
ラテは彼女がもらってきた猫でラテと次女は似たもの同士で
ラテと一番相性が良く
仲良しで
そんな大事な時に旅行で
ラテを一緒に探せないことにも
心を痛めていたので
次女は
「良かった…
二度と会えないのかと思った…」
と声を上げて泣いていて
次女は数日後
「普通の生活がなんて奇跡かと
改めて思った…」
と言い
少し前から
次女もどんどん
覚醒していきそうだな覚醒していた
そして
この事で改めて
わたしは
「ああ、息子も帰ってくるな…
皆、還ってくるな…
わたしはここで、今ここで
と思った
そしてその後
両親やお客さんが
無意識にドアを開けるのを
防止するためと
お守り代わりに
玄関に
手作りステッカーを
貼ったり
脱走防止柵なども
考え中なのだが
今
玄関の開け閉めのときに
家族で声をかけ合うように
なっていて
その協力しあう体制が
物凄く良く
やはり最善だと思った
そしてそれは
皆はもちろん
両親は特に
意識的に今を生きることや
少しの緊張感は
認知症予防や老いなどにも
物凄く良く
今のこの
皆で協力しあって
今ここを生きていく
流れは
何かに
繋がっていくような
気もしていて
そして今日も
なぜかまた
大掃除が始まった 笑