そして
娘たちは
特に長女は
この一年
想像以上に変わり
それは
人生に人間に存在にとって
一番大切なものを思い出し
ということで
わたしは今年は
去年の分も
思いっきり祝ってあげたい
という気持ちが溢れた
だから
3、4週間前から
少しずつ少しずつ
準備を始め
それはまるで
二人が生まれる前に
産衣や布団などを
準備していたときのような
喜びの時間だった
でも途中
中断するような出来事が
幾つも起こったり
去夏から
3、4ヶ月続いた
大掃除の続きを
今度は家族全員で始めたり
家族全員
心身のバランスを崩したり
猫たち3匹が同時に
体調を崩すなど
今まであり得ないような
凄まじい
大浄化も起こっていて
わたしは
その全てに
丁寧に向き合いながら
流れに身を任せ
創造的に
過ごしていた
そして
そんな嵐を突き抜けてきた
当日は
色々な流れや
タイミングから
二人の誕生日から
10日後だったが
それも
後から思うと
唸るような
完璧なタイミングで
そんな気持ちの通り
梅雨入り前の
最後の快晴が広がっていて
本当に気持ちが良い日だった
そしてやっと
全ての準備が整った夕方
2階のリビングを
飾り付けているとき
母は1階で
料理をしてくれていたので
飾りにいたずらをしたり
ごちそうに寄ってくる
猫たちを見ていてほしい
と父に頼むと
父は今回
物凄く張り切って
娘たちへの
バースデーカードを
書いてくれて
それは
孫たちが1歳の誕生日に
飾り付けをしてくれていた
父を思い出し
本当に嬉しく
そしてふと見たら
父が
また更に書いてくれた
手紙とお祝いを
まるで
祭壇にお供えするかのように
そして飾りと完璧に調和し
置いてくれていて
わたしは
父の愛とその行動に
胸が
いっぱいになった
そして
そんなわたしの
娘たちへの
純粋で強い思いや
夜中まで
バースデーカードを書き
お祝いを用意してくれた父など
全てを知っていた母は
わたしが
バースデーケーキの
ロウソクに火をつけ
一階で
待機してもらっていた
娘たちを呼び
父と三人で待っていたとき
その思いや
これまでの
娘たちとの日々や
家族での壮絶な体験や
少し薄暗くなってきた頃の
その厳粛な雰囲気に
胸がいっぱいになり
二人で泣いた
そして
部屋に入ってきた
娘たちは
それはそれは
びっくりし
想像以上に喜んでくれて
二人は
元々の気質も
厳しい環境で生きてきたことも
運命も
そんな時代だったこともあり
早くから
瞬時に空気を読み
自分の感情を抑え
コントロールするなど
大人びた子たちで
だから
単純でマイペースな
子どものままでいた期間が
物凄く短かかったので
二人のその
単純で純粋な
子どものような笑顔や瞳は
キラキラキラキラと輝き
本当に天使みたいで
ああ、わたしは
20年以上
これが見たかったんだ…
と思った
そして
ロウソクを吹き消し
乾杯が終わったあと
長女は
泣いていた
わたしは意識的に
長女だから
女の子だから
という関わり方をしていないが
でもやはり
初めての子育てだったし
必死すぎた子育てだったので
三人それぞれが
我慢したり
頑張ったりしてきたが
長女には
無意識に
頑張らせたり
甘えた部分があり
長女は一番
責任を感じたり
自分を素直に
出せなかった部分が
あったので
それは
彼女の生き方の
変化でもあり
わたしは
母としても
人間としても
目覚める者としても
嬉しくてたまらず
長女と抱き合って
泣いた
そして
長女はまたさらに
その日を境に覚醒し
「じいちゃんがくれた
お祝いのお金は使えない…
お守りにする…」
と大切に箱にしまっていた
そして
同じ誕生日の
二人の娘の誕生会だからこそ
物凄く
華やかになり
やりがいも
たまらなくあったが
その分
プロデュースも
製作も
采配も
飾り付けも
司会進行も
ビデオも写真撮影も
全てわたしがしていて
これが今のわたしだ…
とそれを
思いっきり楽しんでいたが
もう当日の
ビデオや写真に関しては
忙しすぎて
ヒッチャカメッチャカで 笑
ブレブレで 笑
それがまたよかったのだが
撮ったビデオを
後から見たら
乾杯のとき
わたしが
大成功だった…
想像以上だった…
喜んでもらえて
よかったよかった…
よかった…
と
満面の笑みで
大満足で
呟いていて
それは
まるで出産のように
わたしが生み出した
奇跡で
だから
長女、次女、息子を
出産したあと
覚醒したように
誕生会が終わったあと
わたしもさらに
覚醒していた