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まずは以下の記事からお読みくださいm(_ _)m
→アルガンヘアオイルの異臭発生について <現状の説明>
当ブログで紹介していたアルガンヘアオイルに関して、
「時間経過で異臭が発生する」
という問題が発生している件について
とある専門家の方より原因のメカニズムを教えていただきました。
以下にその内容をまとめていきます。
(若干難しい内容が含まれるので、
結論だけを急ぐ場合は末尾の「まとめ」だけご覧下さい)
◎原因は「油脂の酸化」じゃない!
かずのすけはこのクレームにある
「酸っぱい臭い」
というのを見て、
ずっと「油脂の酸化」が原因だと考えていました。
酸化安定性の低い油脂であれば起こりうる問題なのです。
そのため僕はずっと油脂の酸化を念頭に考え、
アルガンオイルでも熱を与えたらすぐに酸化してしまうのか…?
などと頭を悩ませていたのです。
しかし違いました。
本当の原因は、
「トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル」
という合成エステル(トリグリセリド)で、
しかも
「酸化」とは全く関係の無い化学反応
が原因となっているということだったのです。
「油脂」と「酸化」にばかり目がいっていた僕にとっては、
全く盲点でした…。
◎トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルが臭気の原因?
成分↓
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ホホバ種子油、アルガニアスピノサ核油、ババス油、メドウフォーム-δ-ラクトン、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、トコフェロール、香料
ご覧のように、
この成分はアルガンヘアオイルのベース剤として配合されています。
この成分はそもそも
・原料自体には臭い無し
・油性成分なのに水のようにサラサラ
・酸化安定性が非常に高い
・毛髪への残留性が低い
などの特性を持っている原料で、
ヘアオイルの製剤にはうってつけとも言える成分です。
これがなぜ今回問題となったのでしょうか。
◎「酸っぱい臭い」の原因は
まず第一に「酸っぱい臭い」を発する物質が必要です。
上記の合成エステルはそれそのものは無臭です。
しかし、
実はこのエステルの構成物質である、、
「カプリン酸」や「カプリル酸」
という「中鎖脂肪酸」という物質は
「チーズのような酸っぱい臭い」
や
「カビのような醗酵臭」
を発することが知られる脂肪酸なのです。
今回の臭気の原因は、
これらの脂肪酸にある可能性が高いということになります。
実はこれらの脂肪酸は
極微量(ppmレベル)の発生でも
強い臭気を感じてしまう人がいます。
油脂の酸化臭についてはほぼ誰でも気になるレベルの臭いがしますが、
この脂肪酸の臭いの感じ方には個人差があり
人によって強く臭いを感じる人とそうでない人がいるのですね。
今回の事例を説明する一つの大きなポイントです。
しかしご存知のように
化学物質は化学反応後は全く別の物質に変わるため
いかにこの成分が原料となっていても
この合成エステルからそれらの臭いが発生することはほとんどないはずです。
しかしある条件を揃えれば、
この合成エステルの分解が促進され、
元の脂肪酸を生成してしまう可能性があるのです。
◎「加水分解」による脂肪酸の遊離
「加水分解」という言葉をご存知でしょうか。
これは「ABという化合物」に水(H-OH)を加えると、
「A‐OH」と「H-B」に分解する、
化学における基礎中の基礎の反応です。
AB + H-OH(水) → A-OH + H‐B
「エステル」という成分は、脂肪酸とアルコールが合体してできているので、
上記の「AB」のような形で表せます。
つまり「合成エステル」のトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルが、
水の存在下で加水分解されれば
カプリル酸やカプリン酸などの脂肪酸が生じる可能性があるということですね。
ただし!
普通エステルの加水分解は、
ただ単に水を加えただけでは起こりません。
アルガンヘアオイルを湿った髪に塗布しても、
いきなり臭いを放つことはないなずです。
またそのまま加熱して乾燥させても、
問題が生じない人も多いはずです。
一般的には
エステルのような安定性の非常に高い化合物を加水分解するためには
「アルカリ性」という条件を付加するか、
「リパーゼ」などの「加水分解酵素」を作用させる必要があるのです。
逆に言えば、
これらの条件が揃った毛髪&地肌環境の場合、
アルガンヘアオイルの加水分解が進み臭い発生の原因となると言えます。
◎アルカリ性条件にしてはダメ!
なによりの問題として、
この条件を揃えると特に臭いが発生しやすくなります。
簡単に言えば
「石鹸シャンプー」などをしてからこのオイルを使うと、
加水分解が促進される可能性があるということになります。
※
市販されているシャンプーの中には、
洗浄力を上げるためにアルカリ性に傾いているものもあります。
◎「リパーゼ」を多く持つ人は使えない可能性大
「リパーゼ」というのは
生体の様々な部位に存在する加水分解酵素です。
人間でも皮膚や髪など様々なところに存在します。
基本的には皮膚ですが、
髪がある程度長い人の場合は皮膚から髪に付着します。
お酒を飲める人とそうでない人がいるように、
このような酵素の所有量は人それぞれまちまちです。
また
その時の体調に依存してリパーゼの活性が強まる場合もあります。
この加水分解酵素が体質上多かったり活性が強い人は、
積極的にオイルの加水分解が進み
臭いを発生してしまう可能性があるということです。
◎人それぞれ感じ方が違う+人によって臭いが生じない
当ブログから情報を得ていれば、
シャンプーにアルカリ性の石鹸を用いる人は少数派だと思われます。
なので今回の問題のポイントは、
・臭いの感じ方が人それぞれ
・酵素の所持量によって臭いが発生しうる
ということになります。
これが、
「臭いを感じない」「臭いを感じる」
という二つの意見に二分される原因であり、
つまりは
全ては「使用者の体質」によるため、
このヘアオイルの使用に際しては
人それぞれ「合うor合わない」が大きく存在する
ということになってしまうのです。
◎まとめ
アルガンヘアオイルのベース剤として使用されている
「トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル」
は、
使用者の体質もしくは体調によって
成分が分解され酸化臭のような臭いを発生する可能性があります。
ただし、
この問題は商品の欠陥や使い方による問題というよりは
体質に依存する問題であるため
何の不便もなく使用できる方は気にする必用のないことです。
合わないと感じた場合には使用を控える方がいいでしょう。
(なおアルカリ性のシャンプーなどを使った後に使用すると、
この問題が発生するリスクが高まります)
この現象の原因について
簡単にまとめると以上のようになりますね。
なお単純に香料の香りが好みに合わない方もおられるようです。
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルの分解による異臭発生
という問題は業界でもあまり周知されていないことだそうで、
たまにこのような現象は見られるそうです。
今回のケースは成分上の問題ではなく製剤上の問題であり、
完全に僕の知識の外に原因が存在しました。
僕ひとりでは到底原因究明には至りませんでしたので、
専門家の方より情報提供頂けたことは、
本当に感謝しきれません…。。
いつもいつも本当に助かっております。
ありがとうございました。
再度この場を借りて御礼申し上げます。
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