大地の芸術祭~越後妻有アートトリエンナーレ2018:3日目 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

松代郊外、芝峠の温泉はゆっくりできました。

↑昨日の夕方、右手の高い山が黒姫山

ホテルの名前になっている『雲海』は夏なので見れませんでしたが、涼しい露天風呂から見る 苗場山から谷川岳方面の展望や、部屋の目前に見えた黒姫山など、連なる山々の展望が素晴らしかったです。
昨日の芸術祭のレポートは(↓)こちらから☺️
 



お友達と8:20にフロント前に待ち合わせ。今日もお友達のリクエストをひとつ応えるかたちで動くことに。

せっかくなのでホテルより奥にある展示を制覇しようと決めて、スタート。
で、車でスタートしたら ホテルから50m先に2つの展示がありました😅

🎨『回廊』
石をまあるく配置したもの。
🎨『ジャック イン ザ ボックス』
金属製の四角い骨組みの中から 豆の木がのびて、その緑が覆うもの。でも今は緑に覆われすぎて…

次に訪問した旧小学校校舎の展示は、時間前で断念。
続く道から下りた谷沿いにある家屋の展示も、時間前。

その先に2作品
🎨『マウンテン』
山の稜線にある道沿いに、金属製のモニュメントが光っていました。


🎨『昼の光ににじむ灯』
清水の棚田の展望所から見る作品。
棚田に色のついた光を投射する作品なので、日が沈んでからでないと わからない。知っていれば 夕食のあと 出掛けたのに… 残念。

↑中央右下の区画に照明のポールがありました

そのまた奥に3作品。
車を停めて会場に行くと、すべて家屋内の展示。そう、係が準備してからオープンなので、時間前😱

なんと今朝の訪問、4/9しか観れないって、想定外。こんな奥地にスタッフ常駐の展示がこんなにあるなんて~😭

あとはお友達のリクエストで初訪問となる、清津峡へ。越後田沢まで寄り道なしで、国道383号線に入ってからは丹念にアートを探訪。ただ このエリアは前回訪問済み。

中里エリアの最初は
🎨『日本に向けて北を定めよ』
中学校の校庭の外れ、プール脇にある大きな作品。

↑鳥居はアートではありません

🎨『たくさんの失われた窓のために』
これはこの展覧会の中でも有名な展示。私好みの作品のひとつ。


🎨『LIKE SWIMMING』
🎨『田の玉/白毛羽』
こちらは金属を切ったり、溶接しながら作られた作品。赤錆が全体に出て、いい味?になっています。


🎨『中里かかしの庭』
丸い円の模様の派手な色彩のかかし。田んぼではなく、残念なことに ここでは(かつての田んぼ?)荒れ地に立っていました。道路の反対側の田んぼに立たせてあげたいと思いました。

🎨『空の粒子』
国道から川を渡った古い温泉の脇の建物の中。金属を溶接して造形されたものが中にあります。
私的には、ここは作品より温泉の建物の方が興味があります。

↑右手の蔵の中が作品展示場ですが…

そして次に清津峡温泉へ。駐車場に車を入れて、清津峡トンネルへ。

↑トンネル入口からの清津峡

このトンネルの奥に 今日のメインとなる展示があります。トンネルに入ると 一気に涼しく 気持ちいい。
途中にある3つの展望所(脱出口?)にもユニークな仕掛けが!
まずは外が見えるトイレ。


内向きと外向きの2つがありますが、その外向きに入ると、外の風景が見えるというユニークなもの。

次はトンネルの天井のライトが場違いに綺麗。


これらも現代アートのひとつ?

そして一番奥に
🎨『ライトケーブ』
清津峡を望む最後の位置に薄く水を張り、暗い側からトンネルの開坑口を見ると、水に風景が反射するという原理。初めて見ると「おー😲」ってなります。

↑これが普通の観賞

ちなみに奥まで入れるので、私は行きました!
そして逆向きで写真を撮りました(こんな人 いるのだろうか?)。

↑こうなりました😁

ここを提案してくれたお友達に大感謝。最後に最高の展示?が観られました。
充実した見学が済んだので、人の波にのって(本当はもうひとつ 展示があるのにチェックせず)駐車場まで帰りました。

思ったより順調だったので、国道まで来た道を戻る途中の展示に寄り道。
🎨『うつすいえ/おもいをなう』
前回、最初に訪問したところ。新潟の星空をイメージさせた風景を出すため、真っ暗な空間に小さな電球を吊るし、床はガラスで反射させるという仕掛け。


お隣の明るい部屋は、床に張ったガラスの反射を利用した光を楽しむ仕掛け。


縁側からの外は 縄がたくさんのびている。説明を聞いてビックリ!だってこれが1本のロープだということですから。


そして 時間があればその縄ないの作業にも参加できるとのこと!
ここは大学の作品だけあり、企画運営の自信に満ちたスタッフの明るい説明が素晴らしかったです。

川を渡って 国道でお隣へ。
🎨『磯辺行久記念 越後妻有清津倉庫美術館』
美術館では企画展。旧体育館では
🎨『SoKo』
という展示がありました。

磯辺さんって、一昨日の黄色い旗の作品の作者。この方、もしかして地理、地学を専攻してから美術の道に転向した人? とかって思っていたのですが…
博物館には 作品を年代ごとに展示をしており、初期には普通の現代アートを作っていたのですが、近年 私の専門領域に接近した作品になっていった様。
近年の作品に対するアプローチを進めるにあたっての展示室もありました。そこには様々な作業を加えた地形分類図や地質図などもあり、これらの研究もなされたのか、と思いきや 良く見るとこれは市販、もしくは他の研究者の研究成果を上塗りしたものらしい。それならそのような図面の展示ではなく、それを利用して このような作品を生み出したという展示にすべき、と私は思いました。
しかし、それらはユニークな作品であることは間違いなく、災害の危険を知るものにも転用できるもの。都会では 不動産関係の人から殺される危険があるかもしれませんが、地理、地学を学習しないでも高校が卒業できる現代では、刺激的な活動として注目すべきと思いました。
『SoKo』では、チューブに水を流して、瀬戸内海の潮流の模式化をはかる作品が面白かったです。


ここに展示されていた 数枚のフランスの地形図。それに磯辺さんの手が加えられた作品があり、どう見ても読み取れないので 参りそうになった時、わかりました。「これって地形図を『模様』として、上に幾何学的デザインを施しただけのものだ」ということが。私の興味につながる原点がこれだったのか…と。

これにて時間いっぱい。
越後湯沢に戻って車を返却。駅に着くと13時前。新幹線で帰るお友達とはここまで。私は上越線の上り電車の時間を調べると2時間ほどあったので、越後湯沢なので、やっぱり温泉。
ちょっぴり歩いて
♨️駒子の湯
初訪問。
それほど温泉らしいお湯ではありませんでしたが、平日だったので空いていてのんびり入れました。
その後は休憩室でコシヒカリソフトクリームを食べながら時間調整。その休憩室には 川端康成の『雪国』にかかわる資料がちょっぴり展示されていました。


あとは青春18きっぷで、ゆっくり横浜へ。でも20時すぎには帰宅できちゃいそう。新潟はそれほど遠くない!(そういえば今年の元旦に越後湯沢で初温泉したあと、六日町でお昼食べて帰ったっけ)

充実の、しかし どうにも見学時間の制限のあるものとないものの区別がわからない、アバウトなガイドブックやリーフレットに翻弄された、お出かけでした。