高齢親の囲い込み解消コンサルタント 白岩俊正、公認会計士・税理士です。

 

高齢になって子どもの介護を受けるようになった親を、子どもたちの一人が囲い込み、他の子どもたち(きょうだい)に会わせないようにしている方(高齢親の囲い込み)でお困りの方のご支援をしています。

 

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高齢親と「最期にちゃんと向き合えなかった」悔しさを抱える人へ

——囲い込みや確執の中で、親を看取れなかったあなたに届けたい言葉——

 

「もっとちゃんと話しておけばよかった」
「本当は、最期に一目でも会いたかった」
「親に、ありがとうもごめんねも言えなかった…」

 

これは、私がこれまでご相談を受けてきた中で、たびたび聞いてきた言葉です。
人生の終わりに向き合う「親」との関係は、ある日突然終わりを迎えることがあります。
 

それが、親の病気や事故などの避けがたい事情であればまだしも、「家族の事情」「きょうだい間の確執」「囲い込み」など、自分ではコントロールできなかった事情で親と会えなかった——。その悔しさは、なかなか癒えるものではありません。

 

今回は、高齢の親と最期に向き合えなかったという後悔を抱えたあなたに向けて、「どう気持ちを整理していけばいいのか」「これからの人生にどう向き合えばいいのか」を、専門家の立場から、そして一人の人間として、言葉を紡いでみたいと思います。

 
 

 

1. 「ちゃんと向き合えなかった」理由のほとんどは、あなたのせいではない

 

まず最初に、どうか心に留めていただきたいことがあります。
それは、「あなたが親とちゃんと向き合えなかったことは、必ずしもあなたの責任ではない」ということです。

 

親が入退院を繰り返すようになった頃から、きょうだいの誰かが連絡を取らなくなった。
施設に入ったと思ったら、連絡先が知らされず、住所も教えてもらえなかった。
会いに行っても、「面会謝絶です」と職員に言われて引き返すしかなかった——。

 

これは今、日本中で起きている「囲い込み」の一場面です。

 

私のところにも、「親の最期に立ち会えなかった」「親が亡くなったことすら、後日知らされた」というご相談が増えています。

 

このような状況において、いくら「もっとできることがあったのでは」と自分を責めても、心がすり減っていくだけです。

 

あなたができることは、会いたいと願ったこと。手紙を書いたこと。戸惑いながらも、親のためを思って行動したこと——そのすべてが、親への愛情の証なのです。

 

 

 

2. 親は、あなたの想いに気づいていたかもしれません

 

「でも、親は私の想いなんて知らずに逝ってしまった」
そう思っている方も少なくありません。

 

けれど、私はこう考えます。
親という存在は、たとえ言葉に出さずとも、子の気持ちを感じ取る力を持っているものです。

 

誰かに囲い込まれていたとしても、「あの子は本当は会いに来たかったんじゃないか」
電話も手紙も届かなかったとしても、「何か事情があるのかもしれない」
そう受け止めていた親御さんも、きっといるはずです。

 

私がこれまで接してきた高齢の方々も、決して一面的な受け取り方をしてはいませんでした。
むしろ「本当はみんなに会いたい」「きょうだい仲良くしてほしい」と願っている方が圧倒的に多かったのです。

だからどうか、伝えられなかったことがあるからといって、あなたの想いが届いていなかったと決めつけないでください。

 

 

3. 「悔しさ」は、これからの人生を照らす灯にもなる

 

人は、消化しきれない感情を「悔しさ」や「後悔」というかたちで心に残します。
それはとてもつらいことですが、同時に、そこには大切なものが眠っていると私は思います。

 

・あのとき、もっと声をかけていれば
・もっと早く動いていれば
・ちゃんと、会いに行けばよかった

——そう思うからこそ、次に出会う誰かと、もっと誠実に向き合えるようになる。
 

今度は、自分の子どもに、こんな思いはさせたくない。
残された家族やきょうだいに、同じような苦しみを味わってほしくない。

「悔しさ」は、自分の人生を内省し、深めていくための大きな力になるのです。
それは、決して無駄にはなりません。

 

 

 

4. 今からでも「向き合う」ことはできる

 

人は、亡くなった人に対しても、あとから向き合うことができます。
それは、墓前に手を合わせることかもしれませんし、手紙を書いてみることかもしれません。
あるいは、親が好きだった料理をつくって、その味を思い出すことかもしれません。

 

「今さら何になるんだろう」と思われるかもしれませんが、心の中で親と向き合う時間は、あなた自身を癒すことにもつながります。

 

私の知る方で、親の死後に日記をつけはじめた方がいらっしゃいました。
その方は、「亡くなってからのほうが、むしろ親と会話できている気がする」とおっしゃっていました。

親の生前に果たせなかったことを、亡きあとに少しずつでも形にしていく。
それは、あなたの「人生の尊厳」を取り戻す、大切な行為だと私は考えています。

 

 

5. 「親は家族みんなのもの」——だからこそ、今あなたができること

 

私は、「親は家族みんなのもの」という信条のもと、「囲い込み」によって親に会えなくなった方の支援を行っています。
最期の瞬間に立ち会えなかったとしても、その後にできることは、たくさんあります。

 

・残されたきょうだいと、無理のない距離感で会話を再開してみる
・親の遺品やアルバムを整理して、想い出をたどる
・将来、自分の子どもに「会いたいときに会える関係」を残す

 

これらの行動は、過去を清算するためではなく、「悔しさ」を次に活かすためのステップです。
あなたが歩み出した一歩は、必ず誰かの人生にも光を与えるはずです。

 

 

 

おわりに——あなたの想いは、今も生きている

 

向き合えなかった後悔。
伝えられなかった言葉。
やりきれない思い。

そのどれもが、あなたが「親を大切に思っていた」証拠です。

そして、親がそれを知らずに逝ったとは、私は思いません。
 

あなたの想いは、たとえ届かなかったとしても、いまもあなたの中に生きている。
そしてそれは、これから出会う人との関係に、きっと温かさをもたらしてくれるはずです。

 

どうか、自分を責めすぎずに。

どうか、親との関係を「今からでも育てていける」と信じて。
 

あなたの心が、少しでも軽くなりますように。

 

 

 

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